きまぐれ発言

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「新冷戦」時代の外交に!

2014-03-26 11:58:05 | Weblog
「新冷戦」時代の外交に!      (2014-03.26.)

G8は会員証のない“クラブ”みたいなもので、誰かが誰かを追放する事も出来ない。
ロシアのラブロフ外相は24日ハーグでの記者会見で、「全ての経済・金融問題はG20で協議されている。G8の存在意義は西側主要国とロシアの対話フォーラムに過ぎない」と言っている。91年のソ連崩壊で大国から転落したロシアは、エリツィン大統領時代にG7入りを果たしG8となり先進国入りに成ったのだが。プーチン大統領は当時から、新興国を含むG20の枠組みを重要視し3期目の大統領に成った時も、米キャンプ・デービットでのG8サミットを初めて欠席、昨年9月のサンクトペテルブルクで開いたG20では、議長として、シリア問題の討議を実現させた。

ロシアがクリミヤ編入を強行したのも、米国の国際的影響力が低下し、逆にロシアの大国化が進んでいる現状をプーチン大統領は冷静に分析し、G8からの排除や経済制裁などの措置を受けても、ロシアの国益に影響ないと判断したからではないかと思われる。

ロシアは6月にソチ・サミット開催の準備をしていたが、プーチン大統領は記者会見で(各国首脳が)来たくないのなら(参加は)必要ない」とサミットの中止を見越した発言をしている。

今回の問題は、米ソと言う超大国による東西冷戦事態と違って、欧州が加わり、経済的に欧州とは“相互依存関係”が構築されている。従って制裁措置はお互いに大きな損失として跳ね返る部分がある。また、ロシアは中国やインドなど新興国との関係強化を図り、生き残り策をとっている。従って、今回の場合は「勝者のない戦い」との見方が強いとみている。

米国のオバマ大統領も此のところの財政難で、軍事費削減を余儀なくされ、其れを見透かして、中国の台頭もあり、世界からは、クリントン政権やブッシュ政権に比べて、外交には「淡泊だ」との印象が強い。

シリアへの武力行使を表明しながら、「議会の承認が得られれば」と自ら条件を付けて回避し、プーチン政権の提案に乗った形で、武力行使を棚上げした。其れを全世界の国々が見ている。その結果プーチンは株を挙げて居る。

私は、この際、“制裁措置合戦”を遣るのではなく、トコトン話し合いをして、解決する事が、世界の平和に繋がると思う。そして、プーチンは其の事を良く知って居るのではないかと思っている。要は米国の出方一つに、全ては掛かっていると思う。
(えびなたろう)


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