陸に上がったカッパの海無し県生活

潜りから漁師へ。身体を壊し船を下りた。
海の話、釣りの話。脳脊髄液減少症。

見えてきたもの

2009-06-09 19:55:41 | 釣りの話
同じ事を、何回も何回も書いているんだけど・・・。


久し振りに見に行った場所に、新しい看板が立てられていました。
ロープを切るのは、渓流釣りに来た人間が、
釣りの邪魔になるから切っていくんでしょうねぇ(邪魔と言うよりも、竿を振れる状況ではない)
漁協が、今年のような方針を通していくのであれば、
そんなイタチゴッコが続いていくのは無理からぬ話しです。
ロープを切ってもいいとは思いませんが、鮎釣りをしない純粋な渓流釣りファンなら、
この漁協のやり方には、腹が立たないほうが、おかしいでしょう。

この看板、一言二言足りないようです。
「ヤマメ、ニジマスは鮎の敵です。釣れた場合には、リリースしないでください。
 この場所は、鮎釣りの為に占有化します」

朧気ながら推測していた状況が、間違いでは無かったと、はっきりと見えてきました。
この漁協では、渓流魚はブラックバス同然の悪魚と見なしているのです。
渓流釣りなんか、上流域に成魚放流の釣り場でも作って誤魔化しておけ。
ヤマメが残れば、鮎を食ってしまうんだよ、ヤマメは残さないようにしておけ。
それが、この漁協の本音です。

実際に、この川でニジマスやヤマメを釣って見せると、
「まだいるんだね」と、意外な顔で見られます。
そして、こうも言われます。
「こういうのを、釣っちゃってもらわないと困るんだよね」とも。

だいいち、漁協案内図に示された渓魚の釣り区間に、
渓魚を放さないで鮎を放流している事自体、おかしな話しです。
しっかりと両方の魚を放すのであれば、筋も通ろうというものですが・・・。

この場所で、川鵜を見かけたことは殆どありません。
釣り以外にも、散歩や夕涼みがてら随分と出かけますが。
なのに、この川の鮎が釣れないのは、川鵜のせいですか?
釣りをしない人間が、この川の、この場所の状況を見て、
一体どう思うのでしょうか?
他の多くの川でも、川鵜対策には頭を悩まされているようですし、
この川同様に、川鵜除けのロープを張り巡らされている川は沢山あります。
しかし、その殆どは、鮎解禁前日なり当日に、漁協関係者総出で撤去してから解禁を迎えるのです。
そこまでやって初めて、一生懸命やっていると評価されるのです。
もう何回も何回も書いてきていますが、碓氷川では張ったら張りっぱなし、
川面に垂れ下がっていようが、川底に残されていようが、一切の撤去活動は行われていません。
そして次の年には、また新たに大量のロープが張られていくのですから、
それがどれだけのゴミになるのかは、説明するまでもないことでしょう。

川の自然環境自体までを、漁協に問おうとは思いません。
ですが、この川の魚を釣れなくしている原因の多くは、漁協の体質にあるのではないでしょうか?
そして、この川をゴミだらけにしている張本人も、漁協であり、その関係者なのです。
何よりも一番頭に来る事が、川を一番汚している張本人達が、
「川を綺麗にしましょう、ゴミを捨てないようにしましょう」と声高に叫んでいたり、
たまの清掃活動などを、さも自慢気に一々報告していることです。
偽善者以外の、何者でもありません。

しかしさぁ、渓流竿を持って、餌箱を首からぶら下げて、
しかも年券をはっきり見える場所に携帯している人間に、
「あんた、何釣るんだ!!」って言い草は無いでしょう?
俺は、鮎釣りにはナァ~ンも興味無ぇし、魚篭も何も持って無ぇんだぜ!!
去年も今年も、そんなことがあったなぁ。

鮎解禁まで、あと10日あまり、
今日、川(水)の状況を見てきた限りでは、いわゆる垢腐れ状態。
石は青ノロで覆い尽くされています。
瀬は青ノロ、淵は泥で埋まり、そんな川だから、漁協ばかりを責める訳にはいかないんだけどなぁ。
今の所、放された鮎は順調に育っているようですが・・・。

鮎もヤマメも、相互うことなく共存共栄。
上州漁協にそれを望んでも、無理なようですね。
それが自然に出来ていれば、釣り人の方だって遠慮し合えると思うのですが。