今日は新元号が事前公表される日ですが、元号について考えてみよう。
皇位継承があると元号が変わるようになったのは明治維新からと思っているかもしれません。
しかし皇位継承のたびにかわるのが定着したのは江戸時代、元禄のころからです。
歴史ファンの人は孝明天皇への代替わりで嘉永となったのを知っているかも。
幕末になって急に尊皇思想が高まって明治維新で一気に一世一元になったのではなく、江戸時代を通じて天皇皇室への意識がジワジワと高まってきた結果です。
話はそれますが、元号に限らず何でも維新の功績にするのもやめた方がいい。
それと江戸時代には幕府の都合でしばしば改元が行われましたが、たとえ形式的でも元号を改めるのはあくまで天皇という形は守られてきました。
このように改元は天皇の裁可を経てという伝統があり、御代替わりで改元というのも数百年の歴史があります。
明治以来とか戦前からと言えば重く感じられますが、それよりはるかに伝統をもっているのです。
政府の元号でもなければ、まして国民主権の元号などではない「天皇の元号」の重み、今回の改元を機に一つ考えてみては?