一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

親族のDNA情報にもご用心

2006-09-06 | よしなしごと
 昨日の朝の「世界のニュース」でイギリスの連続婦女暴行犯が終身刑の判決を受けたというニュースがありました。
Shoe fetish rapist gets life term
暴行したうえで女性の靴を奪うという犯行の特徴から"Dearne Valley Shoe Rapist"と呼ばれ、20年来犯行を続けていたそうです。

彼逮捕のきっかけは犯人の親戚のDNAが犯行現場のものと似ていたことだったとか。
DNA traps rapist with shoe fetish
によると

犯人のDNA標本を警察のデータベースにある標本と比較したところ、40以上の一致点があるものが見つかった。
それは犯人の姉が飲酒運転で逮捕されたときに採取された標本であり、彼女の親族を洗ったところ犯人が容疑者として浮かび上がったとのことです。


犯罪捜査は公益目的なので例外という部分もあるでしょうが、親戚のDNA情報から本人(のDNA情報)が推定されてしまう、というのは(考えてみれば当然なのですが)漠然とした不気味さを感じてしまいます。
 

小理屈で言えば、個人情報保護法で保護されるのは「生存している個人」に関する情報なので、死者のDNA情報は個人情報としては保護されず、そのの子供や兄弟のDNA情報を合法的に推察することも可能になるわけです。

妙な商売が流行るかもしれません。


ふと思ったのですが、屍体のDNA情報自体は誰かに固有に帰属する権利なのでしょうか。
屍体からDNAを採取する行為自体を窃盗や器物損壊とすることができるとしても、抜け落ちた髪の毛からでもDNA情報が取れるとしたら、阻止しようがないような感じもします。
 

昨日のエントリは配偶者の凍結精子により生まれた子供を「法律的な親子関係」を裁判で求めた話でしたが、匿名の第三者提供の精子によって人工授精により生まれた子供も、ひょんな拍子で提供者があきらかになってしまうことも起きるのかもしれません。

コメント (3)
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