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一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

鳩山法務大臣

2007-11-02 | まつりごと

守屋元事務次官問題とか、テロ特別措置法問題の影に隠れているのですが、鳩山法務大臣が大臣就任早々からコンスタントに物議をかもす発言をしています。
しかもそれらの発言が深謀遠慮に基づくものとは思えないところにそのような人物を法務大臣に抱える日本政府としての深刻さが伺えます。


鳩山また衝撃発言…秘書時代は「米国のスパイ」だった
(ZAKZAK 2007/11/01)

鳩山邦夫法相が31日の衆院法務委員会で、田中角栄元首相の私設秘書時代、米国防総省(ペンタゴン)から、毎月のように接待を受けていたことを明らかにした。事実上、米国の情報収集の協力者(スパイ)だったことを認めたもので、先日の「友人の友人はアル・カイーダ」発言と合わせて、大臣としての資質が問われそうだ。  

衝撃発言は、民主党の河村たかし議員の質問中に飛び出した。河村氏が日本の情報収集について質問していたところ、鳩山氏は指名もされていないのに突然、「委員長!」と手を挙げて立ち上がり、河村氏が「大臣、何ですか?」と驚いている間に、こう語り始めたのだ。  

「思い出を話させてほしい。私が田中角栄先生の私設秘書になったとき、毎月のように、ペンタゴンがやってきて食事をごちそうしてくれた。当時、私は金がありませんから『ウナギが良い』とか『天ぷらだ』などと言ってた。私は1円も払っていない」

邦夫氏は政治家の家系に生まれてきた割には昔から政党や選挙区を頻繁に変えるうえに選挙にも強くないのでいまひとつ大物感がなかったのですが、大臣就任以来の不規則発言での見識のなさに加え、資産家の家に銀の匙を加えて生まれてきたはずなのににウナギと天ぷらで手なづけられてしまうあたり、もはやイロモノとしての風格すら漂います。


民主党幹事長である兄貴も浮世離れ感があるのですが、弟のノーカン具合はかなり上を行っていますね。



ちなみに今までの発言

鳩山法相が「友人の友人がアルカイダ」と発言、その後に修正
(2007年10月30日(火)12:26 ロイター)

鳩山邦夫法相が29日、都内で行った講演で「友人の友人がアルカイダのメンバー」などと発言し、その人物が偽造パスポートで日本に入国したともとれる発言をした。
ただ、断定できる内容ではなかったとして、その後に発言内容を修正した。  

同法相は、入国する外国人に指紋の採取を義務づける改正出入国管理・難民認定法に関する質疑の中で、2002年10月に202人の犠牲者を出したバリ島での爆破事件にも関わったとする人物について触れ、この人物から、安全上の理由からバリに近づかないように警告を受けたなどと語っていた。   

その後、同相は記者会見を開き、爆破事件に関する警告は、事件の数カ月後に人づてに聞いたものだと発言内容を修正。さらに、バリでの爆破事件後、この人物が2─3回にわたり日本へ入国したことを友人から聞かされ、入国管理当局に対して危険だと話したと釈明している。

一時期はやった「六時の隔たり」を地で行っているのでしょうか。
知り合い6人で全世界がカバーできるとするなら2人目でアルカイダにあたってもおかしくないと確率的にはいえるかもしれませんけど・・・


「絞首刑、もっと安らかな方法は」 法務委で鳩山法相
(2007年10月24日(水)20:00 朝日新聞)

法相は執行方法についても言及。「(絞首刑より)もっと安らかな方法はないか、という思いはある」と語った。

憲法36条で禁止されている残虐な刑罰にあたるかどうかという話だとするとけっこう大きな問題提起ですが・・・
「より安らかな死刑」という語句の形容矛盾が効いています。


鳩山法相が死刑執行問題を今度は週刊誌で
(2007.10.16 22:49 産経新聞)

鳩山邦夫法相が死刑執行をめぐり、16日発売の週刊誌で持論を展開した。法相が死刑執行を命令するまでの期間について「刑事訴訟法では(判決確定から)半年以内となっているが、現実は平均7年半。法務省が法の要請に応えていない」と同省を批判。9月25日の会見で「法相が絡まなくても自動的に(死刑執行が)進むような方法を考えたらどうか」と発言したことには「強烈な問題提起をしたつもり」と強調したうえで、発言を批判した死刑廃止推進議連会長の亀井静香・国民新党代表代行について「彼の人権感覚のなさを象徴する話」と切り捨てた。

自分は命令したくないけど法務省が執行しないのは職務怠慢、ということなのでしょうか。
沖縄戦でこういう人が上官にいると、部下に住民の集団自決を暗黙に促したりするんじゃないでしょうか。

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そのまんま

2007-10-22 | まつりごと

といっても宮崎県知事の話ではありません。


守屋前次官「随意契約でいい」 接待業者を推す
(2007年10月21日(日)08:36 朝日新聞)

防衛省の事務次官だった守屋武昌氏(63)が在任中の今年7月、航空自衛隊次期輸送機CXのエンジン調達をめぐって、新興の軍需専門商社「日本ミライズ」(東京都港区)と「随意契約すればいいじゃないか」と、天の声とも受け取れる発言をしていたことがわかった。このエンジンは総額で1000億円近い大型案件。不透明な取引とみられないよう競争入札の方向だと部下は説明したが、それでも同社に便宜を図るよう促した。日本ミライズの社長(69)は「山田洋行」(同区)の専務時代に守屋氏をたびたびゴルフ接待しており、こうした親密な関係がミライズ寄りの発言になったとの見方が出ている。

小池百合子大臣と留任騒ぎでもめた守屋前防衛事務次官ですが、「大物次官」という報道の割には失礼ながらあまりぱっとしない人相風体なので、省内の人心を掌握しているとか、ものすごい切れ者で防衛政策に通暁し各国の国防関係者の受けがいいとか、「外務省のラスプーチン」と言われた佐藤優氏のような理論+政治家との太いパイプがあるとかいろいろ想像していました。

ところが最近の汚職疑惑報道が事実だとすると、かなりオールドスタイルの大物というか単なる「悪者」だったようです(当然有能な部分もあるのでしょうが)。

これでは見たまんまで、意外性がなさすぎです。


一方で相方の小池元防衛大臣は相変わらず元気です。

小池・元防衛相が「暴露本」 守屋氏との暗闘、赤裸々に
(2007年10月19日(金)19:01 朝日新聞)

自民党の小池百合子元防衛相が、人事をめぐる守屋武昌・前防衛事務次官との確執の内幕を記した「女子の本懐~市ケ谷の55日」(文春新書)を出版した。小池氏は失言で辞任した久間元防衛相の後任として7月に就任し、8月末まで女性初の防衛閣僚を務めた。守屋氏については「官邸を自由に泳ぎ回り、私の人事案阻止を訴えていた」とし、「これでは『ひとり二・二六』」と厳しく批判している。  

著作の中で小池氏は、守屋氏に次官を退いて同省顧問に就くよう勧めた際、「顧問では生活できない」と拒否されたことも紹介。「女性の新参大臣は赤子の手をひねるようなものだと考えたのだろうか」と振り返った。  

安倍前首相や塩崎恭久元官房長官とのやりとりも描いた。小池氏が辞表を示して人事案を決定するよう迫ると、安倍氏は「悲しそうな顔」をして「辞めるなんて言わないでください。お願いだから」と慰留したという。

「時の権力者を見つけてすり寄るのが上手い」という評判ですが、それに加えて、今度は「水に落ちた犬を見つけて真っ先に石を投げる」とか「踏み台になりそうな人物を見つけて真っ先に踏んづける」技術も身に着けたようです。
もっとも、やりすぎさえしなければ、それらは政治家としては必要なスキルのひとつではあると思います。

ただ、守屋前次官は制服組でもないし『ひとり二・二六』というのはネーミングとしては派手だけどはずしてますよね。
これでは、単なる話題づくりと思われても仕方ありませんよね。
それに、いちいち「女性の」というのをつけるのはやめたほうがいいと思うのですが・・・


こちらもなかなかスタイルは変えられないようです。 

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「後方支援」というのはそういうことなのでは

2007-10-11 | まつりごと

米国防総省、給油イラク転用を否定 声明で詳細示す
(2007年10月11日(木)00:59 朝日新聞)

米国防総省は10日朝(日本時間同日夜)、日本のテロ対策特別措置法に基づいてインド洋で活動する海上自衛隊の補給艦「ときわ」がイラク戦争直前の03年2月、米空母キティホークへ間接的に給油していた問題に関して、「(対イラク作戦に転用されたとの)懸念は見当違いである」と発表した。(中略)

10日付で日本のメディア向けに出した声明で、給油を受けた量などの詳細を明らかにした。  

声明によると、「ときわ」は03年2月25日、米補給艦ペコスに80万ガロンの燃料を補給した。ペコスはその直後、キティホークに67万5千ガロンを給油した。ペコスからキティホークへの67万5千ガロンがすべて、「ときわ」から補給された分だったと仮定しても、キティホークの当時の航行速度や作戦行動と照らし合わせると、3日間で消費し尽くす量だとしている。同艦はこの間、海上阻止活動のための監視などのOEFに従事しており、その後の同28日夜になって、ペルシャ湾北部で、イラク南部の飛行禁止区域を監視する「南方監視作戦(OSW)」の支援活動に入ったという。

空母の燃費が悪いことと、燃料は先入先出法でカウントするらしいことはわかりました。

給油活動自体は繰り返し行われたのでしょうが、給油量自体は(過少申告でなく実量としても)全体の活動の中に占める割合としては大したことなかったのでしょうか。そうなると平和維持活動への貢献といってもどれくらい評価されるの?という疑問もあります。

ただ、燃料には色はついていないので、実際の給油活動自体が平和維持活動の部隊に対してなされたのであれば、どこに再給油されようとそれ自体を問題にするのは神経質になりすぎだと思います(最初から転用を知っていれば別ですが。)。
後方支援というのはお金にしろ水にしろ食料にしろ少なからずそういう性格を持つのではないでしょうか。
国連を通じての難民への援助が援助先の独裁政権に搾取されてしまう、という構造と同じですね。

それがいやなら実際に部隊を派遣して、平和維持活動に従事させるしかないわけです。
「世界」の論文は読んでいないのですが、民主党(のorと?)小沢氏はそういう意見のようです。
 逆風小沢氏、会見 ISAF参加「党の方針」強調
  (2007年10月11日(木)07:53 産経新聞) 

結局

① 平和維持活動をするなら徹底してやる。
② 日本は軍隊・武装部隊の派遣はできないという国であることを前提に、ので中途半端を承知で中途半端な貢献をする。 
③ 誤解を招くようなことはしない

のどの路線を選択するかの問題だと思います。
その意味では②もスタンスとしては十分にある選択肢だと思います(外交的・政治的には一番難しい身のこなしが求められるのかもしれませんが。)。

問題はその中途半端さを是とするかどうかであって、「転用」だけを取り上げて云々する意味はあまりないのではないかと思います。



PS
「後方支援」の卑近な例では子供を塾に通わせる、というのがあります。
塾に通わせているからといって、ちゃんと勉強することが担保されているわけでもなく、極端な話塾に通わずに遊んでいるとか、塾をやめて月謝を使い込んでいるかもしれません。
それでも親が自分で教えるよりはいいのであれば、塾でちゃんと勉強していることをモニタリングしたりするしかないわけです。

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いずこも会議が多すぎる

2007-09-28 | まつりごと

政府 官邸の政策会議を削減へ
(2007年9月27日 6時28分 NHKニュース)

総理大臣や官房長官がトップを務める政策会議については、前の安倍内閣が「教育再生会議」や「集団的自衛権の行使をめぐる有識者懇談会」を新たに設置するなどして数が増え、官邸によりますと、福田内閣が発足する直前の段階でおよそ80に上っていました。これについて、政府高官は、26日、「省庁などに任せられるものは任せないと官邸がいざというときに機能しない」と述べるなど、数が多すぎて十分に機能していない会議もあるという指摘が出ています。
このため、政府は、福田内閣が26日に正式に発足したのを機に政策会議の数を削減することになりました。具体的には、会議としての報告や意見をまとめた「アジア・ゲートウェイ戦略会議」や「『美しい国づくり』企画会議」などはすでに廃止されたことから、役割を終えている会議や長い間開かれていない会議などについては順次廃止していきたいとしています。

政策会議は小泉内閣において官邸主導を実現するために多用されたのがはしりだと思うのですが、あまりに官邸主導が多くなりすぎると結局官庁の仕事を肩代わりするだけ、場合によってはもっと悪い屋上屋になってしまいます。

また何を「主導」するかのメリハリがなくなると、そのうち政策会議同士のつばぜりあいなどがおきて、結局もうひとつ官僚機構を作ったと同じことになってしまいますね。

80もあったらそれらの中の優先順位を考える政策会議が必要になりそうです。


一気に10くらいに減らしてしまえば、福田内閣が何を課題と考えているかがわかりやすくなっていいと思います。

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「内弁慶」のストレス

2007-09-17 | まつりごと
今朝のフジテレビの番組で、安倍首相の辞任の動機を探ろうと過去3人の首相(安倍、小泉、森)の行動を新聞記事の「首相動静」で比較するという企画がありました(久しぶりに民放で面白い話でした。)。


たとえば1日あたり面会者数や、夜の会合の数などは安倍さんはそれほど多くありませんし、帰宅時間なども早い方です。

ところが面会の内訳を見ると、閣僚・党関係者との面会が3人ともほぼ同じ(1日平均6.5:6.6:7.1)なのに対し、その他の議員・官僚との面会が安倍さんは他の二人の半分近く(3.2:5.9:5.0)になってしまうそうです。
また、会食95回のうち、塩崎官房長官、下村官房副長官、中川秀直幹事長との会食の占める割合がかなり高い(率はメモせず)く、またオフタイムのときに家族・友人と過ごした回数が圧倒的に多い(134:14:64、もっとも小泉さんは独身ですが)のが特徴だそうです。

ここから番組の結論として「外気に触れなかった」ことがストレスをためる原因だったのではないか、と分析しています。


もともと内弁慶・人見知りする性格なので「外に出ない」のも原因でなく結果なのかもしれませんが、いずれにしろ自分から外に向かって影響力を行使する、というタイプの人ではなかったようです。

話す相手が限られると煮詰まってしまうというのは政治家に限らずよくあることで、しかも相手がイケメン塩崎クンとかアッキーとかだとなかなかブレイクスルーは難しかったかもしれません。


見方によっては、いつものメンバーで居酒屋で仕事のグチをこぼし、家に帰れば帰ったで家族サービスに追われ、という(今でもホントにいるのかなというくらいの)サラリーマンの典型のような生活ともいえます。

それなら「俺もつらいんだよ・・・」などとボヤいた方が国民は親近感を持てて、自分のストレスも軽減されたのではないでしょうか。
(「それじゃ俺のスタイルに反する」などと思ってしまいそうなところがストレスを溜め込むもとになったのかもしれませんね)


安倍さんはともかく、自らの行動も省みる必要があるな、とも思った次第。
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平均への回帰

2007-09-16 | まつりごと
「売り家と唐様で書く三代目」というタイトルにしようと思っていたのですが雪斎さんのエントリですでに使われていて、専門家でもこれくらいのおふざけは許容範囲なのだなと安心しつつも先に書いときゃよかったなどとちょいと悔しかったりしつつ。


今回の自民党総裁選は辞めた安倍さんが岸信介の孫、麻生さんが吉田茂の孫、福田さんが福田赳夫の息子と自民党議員の世襲制をまざまざと感じます。

しかし安倍さんは岸信介氏とは対照的な退任をすることになりました。
三代前(といっても2ヶ月前ですが)の農相だった赤城宗彦氏も祖父の赤城宗徳氏の遺徳とははなはだ異なる振舞いを見せていました。

世襲議員とはいっても、選挙地盤は引き継ぐものの(注)、能力までは引き継がれないようです。
(注)今週号の週刊現代で安倍氏が父親の安倍晋太郎氏の政治資金団体をそ多額の政治資金ごと引き継いで相続税逃れをした、という記事が載っていました。これが辞任の引き金になったと週間現代は自画自賛していますが、実際のところどうなんでしょうか。


たとえ「政治家向きの遺伝子」というのがあるとしても、世代を経るごとに交配により遺伝子はランダムに組み合わされる結果、そして何代か後には数代前が持っていた特徴は薄まってしまいます。
「長期的には平均へ回帰する」などと言われます。

余談ですが平均への回帰は、ファンドマネジャーの運用成績などにも見られ、勝ち続けているファンドマネジャーに投資するよりは負けが続いているファンドマネジャーに投資する方が投資のタイミングとしてはいい結果が出るそうです。


また、二代目三代目くらいであればまだ「政治家遺伝子」が残っているとしても、初代の頃とは時代背景も変わるため、初代の遺伝子が時代に適合したとしても、その遺伝子が孫・子の時代に優位に働かない可能性もあります。
また、家庭環境が性格や知識の習得などに与える影響も大きいでしょう(それは「家業」という意識を持つことでプラスに働くかもしれません)。


いずれにしろ安倍氏や赤城氏は政治家としては祖父には及ばなかったようです。


麻生氏と福田氏はどうでしょうか。




ところで、私の親はちょうどこの前、安倍氏が入院したのと同じ病院で検査をしたらしく、安倍氏が入院したところを映したテレビを見て、「確かにあそこに自動車を停めると検査の部屋に行くのに便利なんだよね」などと得々と話していました。
VIP用の場所は別にあると思うんですけどね・・・


私が受け継いだDNAは所詮この程度ですw

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JFKの起用法について

2007-09-14 | まつりごと
野球で中継ぎや抑え投手が登板するときには、2アウトであとひとつアウトをとればいい、という状況でランナーがいるよりもイニング初めのランナーがいない状態で登板する方が自分のペースで投げやすいと言われます。
阪神のJFKは1人1イニングを原則にしていますね。


自民党の後継総裁は安倍氏の途中退任というタイミングもあり、幹事長の麻生氏有利で進んでいるようです。
ただ、これは安倍首相の懸案をいきなり引き継いだ形での登板になるわけで、このタイミングで首相になることは幸運なのか不運なのかどちらでしょうか。
満塁でのリリーフだとワンバウンドになるフォークボールは投げにくいのと同様、自分のペースでの思い切った政権運営がしにくいのではないでしょうか。


それをどうにかするのが首相になる器だ、ということかもしれません。


または、参議院大敗から今回の辞任まではリリーフ投手が肩を作る時間稼ぎのための敬遠みたいなものだったのでしょうか。



それとも麻生氏は藤川じゃなくてウイリアムスなので、万が一打たれてもまだ藤川がいるとか・・・(ではそれは誰だ?)


**********9/15追記**************

「反麻生」が福田氏支持に結集し、福田氏が優勢とか。
ピッチングコーチが自ら登板というのはずるいじゃないか、ということでブルペンが結束した、ということでしょうか。

火消し役に名乗り出る人が多いというのは、まだ党としては元気を失っていない証拠なのでいいことなのでしょう。

(昨日は藤川は打たれてしまいましたが・・・)
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安倍首相辞任

2007-09-13 | まつりごと

安倍首相、辞意表明 「私が残ることが障害に」「党首会談を断られ」 - goo ニュース
(2007年9月12日(水)13:58)

 安倍首相は12日午後2時、辞任する意向を表明した。首相官邸で記者会見した。NHKが中継した会見によると、「今の状況で、国民の支持・信頼の上において、力強く政策を前に進めていくことは困難」と判断し、「テロとの戦いを進めていく必要がある」「政治的な空白を作るべきでない」と考えたと説明。直接の辞任決意のきっかけとしては、11月1日に期限が切れるテロ特措法延長について民主党の小沢代表に党首会談を申し入れたが、小沢氏からこれを断られたと言及し、「党首会談も実現しない状況では、私が約束したことは実現しない。むしろ私が残ることが障害となると判断した」と明らかにした。首相は9日、テロ特措法の延長を「職を賭して」追及すると発言していた。

「なぜこの時期に」という唐突さを皆が感じるようなタイミングの辞任です。
記者会見の内容が本当の辞職理由を語っているとしても、テロ特措法延長(または新法成立)には参議院で多数を取れず、民主党との水面下の交渉ができないからといって、衆議院は与党で2/3以上を持っているのだから再可決すればいいわけです。
それとも再可決の衆議院で公明党と自民党内で2/3以上をまとめる自信がなかったのでしょうか。そうだとするとかなりの自信喪失ぶりですね。


実際に体調も崩していたようで(点滴とお粥しかとっていなかったとか)、病気説もあるようですが、素人目には職を賭した法案成立までの数ヶ月を争うような病状にも見えないので、体調不良はストレスからきていたのかもしれません。
モンゴルの温泉での静養が必要なのでしょうか。

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「らしさ」が大事

2007-09-12 | まつりごと

「残業代出なかったら、さっさと帰る」舛添厚労相が持論
(2007年9月11日(火)19:44 朝日新聞)

「残業代が出なかったら、あほらしくてさっさと家に帰るインセンティブ(誘因)になる」。舛添厚生労働相は11日の閣議後の記者会見で、一定条件を満たした会社員を労働時間規制から外すホワイトカラー・エグゼンプション(WE)についての持論を展開した。
(中略) 
舛添氏は、WEの真意は「パパもママも早く帰って、うちでご飯を食べましょうということだ」と説明し、「家族だんらん法案」「早く帰ろう法案」などの名前にすべきだったとした。

WEって時間給で働くような内容の仕事でないから労働時間規制からはずすということじゃなかったんでしたっけ?

舛添大臣は切り口上の安倍首相の代わりに小泉前首相のワンフレーズ・ポリティクスを継承しようとしたのかもしれませんが、もともと理論派としてあるべき論からの発言をしていた人が急に真似しようとして、とんちんかんなことを言ってしまったような感じですね。(「パパとママ」なんて言葉は今の大臣の中で一番似合わないですし。)


ただ普通の時間給労働者は「残業代が出なかったら、あほらしくてさっさと家に帰る」というのが本来の姿なので、それが現実的でないと思えてしまう「現実」の方が問題だ、ということは意識した方がいいと思います。

その意味では、サービス残業の根絶に向けて本来の「強面」を発揮する方が本来の舛添氏らしくていいと思うのですが。

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参議院議員宿舎移転問題

2007-09-06 | まつりごと

改築すればいい…参院議員宿舎の移転、視察の都知事が反対
(2007年9月5日(水)23:14 読売新聞)

東京都千代田区紀尾井町にある参議院清水谷議員宿舎の移転計画について、東京都の石原慎太郎知事は5日、猪瀬直樹副知事とともに約100メートル離れた建設予定地を視察し、「ここをつぶすのは反対」と計画に反対する考えを示した。  

予定地は、多くの樹木が残されている紀州徳川藩邸跡の国有地。都の風致地区に指定されており、建物を建てる場合には、都知事の同意が必要となる。


現在の参議院清水谷議員宿舎は清水谷公園(確かに樹木がうっそうと茂ってます)の南隣(こちらの地図参照)のH型に配置されているの建物のようです。
移転予定先は記事から推察するとこの右側の空白部分あたりになるのでしょうか。
たまに近くを通ることがあるのですが、あまり記憶にありません。


清水谷公園は周囲を高層の建物に囲まれている(そもそも文芸春秋本社や紀尾井町ビルよりも低い「谷」のところにある)のであとひとつ建物が建っても、という考えもあれば、貴重な緑を守ろうという考えもあると思います。

都市計画上は後者にたって風致地区に指定しているので、石原知事のスタンスからは特に、国に言われたからといってハイと簡単に今までの基準を曲げるわけにはいかない、ということになるのでしょう。
それならいっそのこと、東京にオリンピックを誘致したら選手村をオリンピック開催後は議員宿舎として提供する、くらいぶちあげてほしかったですね。


ちょいと考えたのですが、議員宿舎を新築する代わりに現在の宿舎の跡地に序目を植え替えて清水谷公園を拡張する、という選択もあると思います。
通行人にとってはその方がありがたいです。



ここでトリビアをひとつ。
「紀尾井町」の地名は、このあたりに紀州徳川家、尾張徳川家、井伊掃部頭の屋敷があったことからついたとか。

現在でいうと上智大学から紀尾井ホールの一角が尾張徳川家、ホテルニューオータニの一角が井伊掃部頭、文芸春秋本社から紀尾井町ビル、清水谷公園、グランドプリンス赤坂(旧赤坂プリンスホテル)の一角が紀州徳川家のお屋敷になります。

議員宿舎は桜田門がらみは縁起が悪い井伊家跡でなくてよかったですね。

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遠山→葛西→遠山

2007-09-04 | まつりごと

遠藤農水相が辞任 後任に若林前環境相 補助金行政「農林行政傷つけた」
(2007年9月3日(月)16:57 産経新聞)

若林氏は、8月1日に事務所費問題で赤城徳彦農水相が辞任した後、同月27日の安倍改造内閣発足まで農水相を兼務していた。

タイトルでピンと来た方には言わずもがなですが、野村監督時代の阪神タイガースで、相手打者の左右に応じリリーフピッチャー<遠山(左)→葛西(右)→遠山>とぶつけるために、一度登板した遠山投手をベンチに下げずに一塁を守らせたことを思い出しました。
(試合の詳細はこちら参照)


野球では一度ベンチに下がった投手の再登板はできないのですが、若林氏を野球選手にたとえれば、球威はさておきコントロールはいいのでワイルドピッチや四球、危険球退場というような自滅はしないというタイプの中継ぎ投手でしょうか。
 

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農水相が鬼門なのか、鬼門にするような人しか候補者がいないのか

2007-09-02 | まつりごと

農水相トップの組合、不正受給 3年前指摘、放置
(2007年9月2日(日)03:29 産経新聞)

遠藤武彦農水相が組合長理事を務める「置賜(おきたま)農業共済組合」(山形県米沢市)が、自然災害による農作物被害を補償する農業共済の掛け金について、農家を勝手に加入者にして水増しし、国から約115万円を不正に受給していたことが分かった。同農済は会計検査院から平成16年の調査で水増しを指摘されながら、いまだに実際の不正受給分約50万円を返還していないという。農水省は近く返還手続きを取る。

遠藤農水相は、自らが代表を務める自民党の選挙区支部が、農水省所管の独立行政法人の助成金を受ける団体から献金を受けていたことが発覚したばかり。

そもそも農業共済の代表者が所管官庁の大臣になった時点で組合長や理事を退任していないことの方が問題ではないでしょうか?
遠藤農水相は、就任時の記者会見で開口一番「農水相だけじはやりたくなかった」とのたまわった御仁ですが、そうだとするなら、自分の身の回りくらいきれいにしておいてもよさそうなものです。
ひょっとして本人や秘書も、代表になっていることを知らなかったとか?


それにしても大臣選定の際の事前調査というのはそんなに難しいんものなのでしょうか。
アメリカの高官で、ベビーシッターが違法入国者だったという理由で問題になったことがありましたが、そこまでじゃなくて政治資金をしっかり管理しているかという「キホン本のキ」の問題なんですけどね。

PS
といってたら
遠藤農相が3日辞任 安倍改造内閣に大打撃(共同通信)
任期最短の記録ではないでしょうか。

安倍総理のことを考えれば、後任選定と身元調査の間くらいはねばった方がよかったような感じもします。
それとももう後任の目星はついているのでしょうか。

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「私見」といえども見識は問われます

2007-09-01 | まつりごと

「司法試験合格者3千人、多すぎる」 法相が「私見」
(2007年8月31日(金)23:28 朝日新聞)

司法制度改革の柱として司法試験合格者を年に3000人程度に増やす政府の基本方針について、鳩山法相は31日、報道各社によるインタビューで「ちょっと多すぎるのではないか」との見解を示した。法科大学院の現状についても「質的低下を招く可能性がある」と述べ、現在の政府の計画に疑問を呈した。  

裁判官や検察官、弁護士ら「法曹」となる司法試験合格者は現在は約1500人。10年までに3000人とするのが政府の計画。法相は「私見」と前置きしたうえで「毎年3000人増えるのは多すぎる」と発言した。  

法曹人口を増やすために新設された法科大学院についても「法科大学院の発想は(修了者の)半分か、半分以上が法曹になるというもの。検事や裁判官も含め、格別に難しい試験を通った人だから信用しようという考えが、我が国にはある」との考えを述べた。

就任早々の発言とはいえ、国民への司法サービスを充実させる、という司法制度改革の経緯や目的の説明を受けていなかったのでしょうか。


そもそも「人数が多い」という問題とレベルが下がる恐れがあるという問題は別だと思います。

もし合格者のレベルが下がっているとしたら、それは人数の問題でなく試験のレベルの問題だと思います。
法科大学院の乱立によるレベルの低下(というのがもしあるなら)、法科大学院を学校経営の打開策にしようとした大学側の思惑とそれに乗って許認可を与えた文部科学省の問題ですし、試験を一定レベルに保てばレベルの低い法科大学院はと打たされるはずです。

またもし合格者の平均レベルが下がっているとしても、人数が増えれば合格時点で一定レベル以上の合格者の人数は増えるとも考えられるわけで、裁判官や検察官においては人事考課なり能力査定が機能すること(査定でなくても一般人の声を反映させようと裁判員制度が出来たはずですよね)、弁護士においてはそれぞれの提供するサービスについて評価するマーケットがあることの方が大事ではないでしょうか。


何か深い考えや政策案があるならともかく、就任早々床屋談義のような発言をされると、折角の実力派内閣(のはずですよね?)の名が泣くと思います。 

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防衛事務次官人事

2007-08-20 | まつりごと
防衛次官人事「第3の案」 首相裁定で痛み分け
(2007年8月18日(土)03:32 産経新聞)

安倍首相の意思決定には「嫌われたくない」という基本方針があるのかな、と思いました。
選挙で大敗して党内の支持基盤が揺らいでいるこの時期のトラブルであれば「痛み分け」でなく「喧嘩両成敗」くらいの毅然とした態度を取った方がいいと思うのですが。

これを見て椎名裁定を思い出しました。

椎名裁定により「晴天の霹靂」で就任した三木首相に対しては、すぐに「三木おろし」の動きが起こりましたけど、後任の次官の増田氏は大丈夫でしょうか。
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州<市?

2007-08-18 | まつりごと
この前甲州という日本固有の葡萄で作ったワインの話を書いたのですが(参照)、「平成の大合併」で塩山市と勝沼町と大和村が合併して甲州市になったんですね。

市町村の合併だとどこかひとつの市の名前を使うのも抵抗があたので江戸時代の呼び名をつける、という解決策をとったところはけっこうあるようで、岩手県には水沢市、江刺市、前沢町、胆沢町、衣川村が合併した奥州市、というのがあります。

奥州市に住んでいる人に聞いた話では、岩手県の国道を走っていると道路標識に「奥州15km」などと書いてあって、慣れない頃は思わず「じゃあここは奥州じゃないのかよ」などとよくつっこんでいたそうです。

確かに「州」を名乗る「市」というのも妙な話ではあります。


これに道州制が導入されたら、たとえば「東北州岩手県奥州市」とかってなってもっとややこしいですね。
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