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サイタニ氏の 連載「私の日本憲法論」、仙台の海岸にARIGATO、読んだ米軍感激

2011年04月18日 15時12分26秒 | 現代日本
yahooブログ「サイタニのブログ」からの転載です。



【東日本大震災】
非常事態規定なく危機対応に障害 現憲法の“欠陥”浮き彫り 
MSN産経ニュース


2011.4.16 22:50
 東京電力福島第1原発事故での政府の対応を見ると、非常事態規定がないに等しい現憲法の欠陥が、効果的な危機対応を妨げている実態が浮かび上がる。
 88年前の関東大震災時、政府は明治憲法の非常事態条項を使って対応した。震災翌日に治安維持のため戒厳令(明治憲法14条)を出すとともに「臨時非常徴発令」を発して、物資を調達した。
明治憲法8条が、公共の安全保持や災厄を避けるため、帝国議会閉会中に緊急勅令を臨機応変に出すことを認めていたためだ。次の議会が認めなければ失効する仕組みだった。勅令は閣僚のサイン(副署)によって発せられ、今の政令に当たるものだ。
 
今回の東日本大震災や原発事故でも、臨時非常徴発令のような措置をとっていれば、ガソリンや医薬品などの必需品はもっと速やかに被災者に渡っただろう。
 
国民に最大限の自由と権利を認める平時の体制で戦争や内乱、大災害などの非常事態を乗り切ろうとすると、逆に国民の生命財産の被害は増し、事態収拾も遅れてしまう。ドイツやフランス、韓国など大多数の国は憲法に非常事態規定を設け、大統領や首相に権力を一時的に集中し対応する仕組みをとっている。

 一方、日本の現憲法は衆院解散中の参院の緊急集会以外、非常事態の規定はない。また、今でも有事法制や災害対策基本法はあるが役割は限定されている。それでも、災害対策基本法105条は
首相に「災害緊急事態」を布告する権限を与えている。これを布告し、かつ国会閉会中なら、政府は生活必需品の配給、譲渡、物価の統制、債務の支払い延期などの政令を出せる(同法109条)。

今は国会開会中だが、政治が決断して衆参両院が一時的に休会を決めればこれらの政令を出すことは可能だ。しかし、国難を強調しているにもかかわらず、菅直人政権は「災害緊急事態」を発動していない。
今回のような事態で使わないで、いつ発動するのだろう。

 
3月22日の参院予算委員会で、自民党の佐藤正久参院議員は災害緊急事態の布告を求めたが、政府は「国民の権利義務を大きく規制する非常に強い措置で適切な判断が必要だ」
(小滝晃内閣府参事官)との、まるで平時の論理で拒否した。
 
最高法規の憲法に非常事態の規定がないことで、日本の政治家や官僚が平和ぼけに陥っているとしたら、現憲法の罪は大きい。(榊原智)


■ 菅・岡田・反日民主党政権は平和ボケでは
   ないのである。

政府は
「国民の権利義務を大きく規制する非常に強い措置で適切な判断が必要だ」

非常事態を発動すれば、今後保守政権になった時、左翼・反日国会議員は革命闘争する時に自分達が規制されることを恐れるからである。 

反日・左翼の人間が国会議員になれること事態がおかしいのに、
反日・左翼の韓国人が総理大臣になり政権の幹事長になれる、
そのことが日本の非常事態である。


 ■ 仙台の海岸にARIGATO、読んだ米軍感激
読売新聞 4月16日(土)17時45分配信
 【ワシントン=山田哲朗】東日本大震災で水没した仙台空港の復旧を
支援した米空軍第353特殊部隊のロバート・トス司令が15日、
沖縄県嘉手納基地とワシントンを結んだ電話記者会見で、被災者が
海岸にマツの木で「ARIGATO」の文字を作って米軍に感謝を表して
くれたと明らかにした。

 トス司令が3日に上空から見た文字は、長さ6~9メートルほどの木を
並べたものだったという。同部隊は自衛隊と共に滑走路のがれき
撤去や臨時の航空管制などにあたり、輸送機で水や食料も運搬した。

 司令は支援を振り返って、「驚いたのは、自分たちも被災しながら
日夜復旧に努める日本人の姿だった。ありがとうは日本の人々に
言いたい」と話した。
最終更新:4月16日(土)17時45分





[国際]トピックストピック:中国
 ■ 中国首相が講話「誠意の欠落、道徳低下が深刻な状態」
4.17 23:36
 17日の新華社電によると、中国の温家宝首相は14日、国務院(政府)参事らとの座談会で講話を発表し、中国の粉ミルク汚染事件などを挙げ「誠意の欠落、道徳の低下が深刻なところまで来ている」と述べ、国民の道徳向上の重要性を訴えた。[記事詳細]


中国、震災「日本応援コール」の背後に「道徳崩壊寸前」への深刻な反省-石平のChina Watch(3月31日)




      

連載 「私の日本憲法論」

      占領憲法の非真理性とその影響



「憲法の条項改正」と「憲法全文の変更」とは異なる


 この明治憲法の大網たる「統治の大権」の所在や建国の精神は
「永遠に循行」せらるべきものであるということを前提として、


明治憲法七十三条の「憲法の条項」改正
(条項改正であって、憲法改正ではない)の手続きが書かれているので
ありますから、おのずからその改正してもよい条項の範囲は限定されて
いるのであり、


憲法の大網たる「統治の大権」の所在まで変更したり、憲法全文を全然変更したりすることは、明治憲法第七十三条の憲法の「条項改正」の範囲で
できることではないのであります。


それなのに占領軍は、この「条項改正」の条文に基づいたる如く偽装して、憲法全文の変更をあえてして、国民の眼を欺こうとしたのであります。


国民の中にも、そんな偽装に欺かれない炯眼の士はたくさんあったで
ありましょうが、その偽装を摘発すれば、当時、占領中の軍政下でありましたから、すぐ追放となって国民としての権利を剥奪されるか、戦争犯罪者として巣鴨の戦犯裁判にわたされることが明かであるので偽装と知りながら


「これは明治憲法第七十三条の『憲法の条項改正』の規定する所とは
異なるが故に、この憲法全文の変更は違憲である」ということを言明して、占領軍に抗議する自由を誰ももたなかったのであります。



摂政を置く間(占領期間中)明治憲法は変更できない

それのみならず、明治憲法第七十五条には、
「憲法及皇室典範ハ摂政ヲ置クノ間、之ヲ変更スルコヲ得ス」とあります。
そして当時、天皇は占領によって統治の大権を完全に遂行することができない状況下におかれ、マッカーサー元帥が事実上の摂政として、


天皇に指示または助言を与え、「人間宣言の詔勅」やいろいろの政治上の助言を与えて勅令を出さしめていた期間でありますから、その期間に憲法を変更することは、まさに「摂政ヲ置クノ間、之ヲ変更スルコトを得ス」という、


この明治憲法第七十五条に抵触するのであって、それを合憲的の如く偽装したアメリカ製、作文の「日本国憲法」は、たんに占領行政中のみ、軍政の圧力によって有効として罷り通ったのでありますが、平和条約締結によって占領行政締結後は、当然無効になっているのであります。今さら、私がそれを無効だといわなくともすでに無効なのであります。


それが今も通用しているのは、あたかも、偽造紙幣を偽造と知らないでみんなが使っている間は、ホンモノの紙幣と同じようにそれが通用するのと同じように、今のアメリカ作文の偽造憲法がホンモノの憲法のごとく通用しているわけであります。


しかし、この憲法がホンモノの憲法でないと国民の大多数が知るようになれば、このアメリカ作文の憲法はニセ紙幣のごとく誰も通用させてくれなくなるはずであります。


   

   
   






     


      

「自衛官の悲痛な声」より

2011年04月18日 03時38分10秒 | 現代日本
 今まで公共事業は悪いと言われ、建設業者は憎まれ、「コンクリートから人へ」などのスローガンのように、まるで人の生活を悪化させる存在であるかのごとくに言われ、そのため建設業界は少しづつ縮小してきていました。だから、今震災で一番欲しい時に、人員と機材が足りないのです。
 そして自衛隊も、平和主義の日本ではいらない存在のように邪険に扱われ、日教組の教師などは、自衛隊の子弟を親の職業を理由に不当に差別して、教室では、「このひとたちの親は人殺しを職業にしているのです」等と言って存在自体を貶めるような発言をしたり、教室で晒し者のように立たせておくなどといったことまでしました。
 そして、そうした平時において、自衛隊の人員を削減し、予算を削減し、十分な設備も機材も補充できない状態がつづいてきました。確かに最新の防衛用の機材も購入はしていますが、今まで使っているものが老朽化した場合の買い替え費用などが削られているのです。今現在非常時に動員されている機材は、だからかなり老朽化したものを使っているのが現状です。まるで最新設備をたくさん持っているかのように万能の自衛隊のような報道の印象がありますが、予算が毎年削減された中で、機材は不足し、隊員個人の私物で多く賄われているものも多いそうです。
 老朽化した機材を使いながら、へとへとになるまで時には胸まで水に浸かり、濡れた服を乾かすまもなく、それを翌日また身につける場合もあると聞きます。ほとんど隊員たちの自己犠牲的な献身、使命感に頼って、活動がなされているのです。
 政府は、手のひらを返したように、自衛隊に頼りきりですが、頼るだけでなく、活動がもっと安全に少しでもやりやすくなるように支援する対策だけでも緊急に打つべきなのです。それもやらずに、自衛隊に依存だけしているのでは、今後多くの殉職者が出てくる可能性もあります。
 そうなれば、あまりにも非道な、自衛隊員の人権を無視した許されざる無策と言えるのではないでしょうか。
 平和がただで手に入ると思い込んで、非常時の対策を長年にわたって何もしてこなかった日本、戦後の平和ボケの国民と政府が、非常時に、やはり無策で、一番頼りになる国防の人材を見殺しにする事態にならないように、今が平時ではないことを、もっと認識すべきです。
 報道は時には、自衛官が被災者に温かい炊き出しの料理を振舞うところを写し、その裏では自衛官が冷たい缶詰を、倹約しながら食べて、一日二食の僅かな食事に甘んじ、空腹と疲労にも耐えて復興活動をしている姿を伝えることもありますが、その献身を讃えるだけでなく、何とかそれを改善してもっと働きやすいように政府に働きかけるべき世論を作るようにしてもいいのではないでしょうか。
 私たちの今もっとも大切な自衛隊という人材集団をもっと守るべきではないでしょうか。



さくらの花びらさんのブログより転載


東日本大震災の被災地で黙々と過酷な任身に当たる自衛官たち。
その働きは被災地はじめ多くの国民から賞賛されています。

しかし、肝心の政府、特に最高指揮官である菅首相に言葉で「感謝します」と言われても、
他人事のようにしか聞こえなかったのではないか。
本来の指揮官ならば感謝ではなく、現場の声を謙虚に聞き、足りないものを即断で補い、
任務遂行しやすい環境、場合によっては超法規的な対応も必要なのかもしれない。
自らが腹を切る、つまりトップが責任を取る態度でのぞめば不可能も可能にするだろう。

本来の「主たる任務」ではない「従たる任務」に当たっている自衛官の
現場の生の声こそ、素人集団の首相はじめ政治家たちは真摯に聞かねばならない。

このような国難でもある有事になると、
我々建設業者も自衛官も、圧倒的に人員が足りないし、重機や機材も足りない。

我々は平時にあっては常に無駄なような扱いをされて、マスコミには叩かれ続け、
それに踊らされてきた政治家や国民によって予算が削られて、縮減・衰退していきました。


有事、特に大災害は国民が忘れた頃にやってくるものです。
その備えを無駄と言ってきた人たち、
有事になってから「早く!」「何とかしろ!」と、そうなってから騒いでも遅いのです。




JBPRESSの配信記事、
「災害派遣、現場自衛官から上がる悲痛な声」
という
現役自衛官 藤井源太郎さんの生の声です。
・・・・・・

美化することなく、英雄扱いすることなく、感謝も、慰労も求めておりません。
ただただ被災者の安心と被災地の復興のために必要な装備と、
活動に対するご理解をいだたきたくて国民の皆様にお伝え致します。

多くの被災者は想像を絶する悲しみや心身の苦痛を伴いながらもなお、
冷静さを保って不自由な生活に辛抱されておられます。
しかしながら被災地の現実はきれいごとや美談ばかりではありません。

被災地では地震および津波発生以来、
避難者の自宅への不法侵入による窃盗や、
ドラッグストアやスーパーからの商品窃盗、
地元住民ではない人たちの窃盗行為、
東京ナンバーの車両が避難所周辺でロウソクやガスコンロ・ボンベなどの生活物資を
法外な値段で売るような人もいます。
捜索活動中にバールなどでこじ開けられた金庫の残骸が多数発見されています。

被災地ではマグロやサバ、特にイカの腐敗臭が非常に強くなっています。
ご遺体の腐臭もあります。
1カ月を経過して今後ますます腐敗臭は強くなります。
それは自衛官の心身のストレスを高め疲労させます。
そして、泥は乾き、ご遺体の捜索、収容作業がますます困難になっています。
津波の影響で泥の上にがれきがあったのですが、がれきを撤去しても、
その下の泥が日を追うごとに乾いてご遺体を隠してしまっているからです。



一方、沿岸部では海上自衛隊の掃海隊群が中心となってご遺体の捜索が行われています。
その主体は海の中で発見された不発弾や機雷等爆発物の水中処分を任務とする水中処分員です。
こちらも津波で流された木片や浮遊物といった障害物を除去しながら捜索しています。

特に、3週から5週目の間に多くのご遺体は海中で膨張するため浮き上がってきます。
そのため地引き網より編み目の細い網で慎重に収容します。
少しのテンションでもぼろぼろになるので、丁寧に、丁寧に、棺やご遺体袋へ納めます。

車から脱出できなかったご遺体や自宅ごと流され家から出られなかったご遺体は、
なかなか浮上しませんので極めて困難な収容作業となっています。

しかし、この水中処分員も自民党時代から続く連年の人員削減、
すなわち部隊の近代化、集約化と称する削減により隊員数が少ないのです。
横須賀、呉、佐世保にわずか4個隊(30隻)しかおらず、
掃海隊が交代でことに当たっているものの、
連日数度の捜索により隊員個々の疲労が蓄積しています。


それでもなお、
「我々は艦艇に戻れば温食、お風呂がある。
現地で冷たい食事して、毛布にくるまって寝ている陸・空自の方が大変だ」
という他部隊を労る言葉を発してくれます。

いずれも梅雨が始まり作業が困難になってしまう6月までが勝負と、
日々全力で作業に当たっています。



ぬかるみや水位の高い場所で作業する場合、防水ツナギを履いて行うのですが、
このツナギの靴部分は軽易なゴム製になっており、
非常にタイトなため半長靴を履いたままでは履けません。
そのため半長靴なしで胴付き長靴を履きます。
その結果、がれきが散乱している現場では、釘などが長靴のゴムを貫通して
足裏に刺さるという負傷事故が多数発生しています。

なお、その胴付き長靴すら需品在庫が少ないため民間から買い上げています。
加えて現場に随行している衛生班には抗生物質が不足しており十分な衛生が行えておりません。

防衛大臣は中期防衛力整備計画において約1000億円の予備費を持っています。
その予備費を今こそ現場が渇望している最低限の装備や薬剤などの購入費として
活用することはできないものでしょうか。


自衛隊の行動は編制単位部隊毎で行われます。
その下に小隊や分隊、班があります。
被災地で活動する場合、中隊長や隊長の指揮の下、小隊に別れて作業を行います。
部隊間の連絡は野外通信用の携帯無線機を使用するのですが、
小隊に1台、分隊にはなし、というのが当たり前になっています。
小隊以下はどのように連絡を取っていると思いますか?
それは隊員の私物携帯(通信料ももちろん隊員負担)です。
電波が通らない所では伝令を走らせるか大声で呼ぶのです。

肝心の携帯無線機の周波数帯も、警察、消防、国交省が良いところを押さえているため、
防衛省の割り当て区域は伝播能力の低い周波数帯です。

ちょっとした障害物で電波が届かないとか、
この位置から少しずれると電波が入らないということが多いのです。
こういった非常事態の場合においては実際の活動状況を踏まえた上で、
伝播能力の高い周波数帯の割り当てを再検討して頂きたいです。


東北の夜は早く、夕方になると暗くなります。
その際、懐中電灯やヘッドライトを使用しますが、これもほとんど隊員の私物です。
官品は懐中電灯で約30人の小隊で5個程度、
ヘッドライトの支給はなし。
LEDライトは100人以上いる各中隊で5個程度。
私物用の電池も隊員が自腹で購入しており、官品補給はありません。

原子力災害やテロ対策は、空港、港湾警備と同じで、防衛省ではなく、
警察の所掌業務であり、警察に予算がついています。
放射線や放射性物質災害やテロ対策についても警察と消防に予算がついており、
防衛省にはCBRNテロ対策名目で、主に生物、化学兵器対策でしか予算はついていません。
そのため放射線防護服や除染車、無人機などの装備は警察、消防の方が充実しているのです。
自衛隊の化学防護衣は化学部隊を除いて、
陸自では100人当たり10着程度しか配分されていませんし、
海空自についても航空機救難や基地警備に当たる隊員用にわずかしかありません。


自衛隊の大型消防車は消防庁と違い、基地、空港内だけの運用で
長距離走行を意図していませんし、20年選手が多く老朽化しているため、
フェリー輸送する際、船着き場へ着くまでに故障しています。
自衛隊は戦う組織だから自衛隊の方が何だか良い装備を持っていると思うのは幻想にしか過ぎません。


隊員は使命感を持って任務の完遂に取り組んでいますが、
政府にあっては現場の隊員個人の努力に頼りすぎず、
長期化を見越して現場に必要なものを用意して頂きたいです。

極東情勢が緊張している今、国防が「主たる任務」でありながら、
「従たる任務」である災害派遣に10万人体制で取り組むことが真に妥当であるか・・。

震災後、ロシアや中国は我が国の防衛体制に穴がないか、たびたび確認に来ています。
誤解がないように強調したいのですが10万人全てが現地へ行っているという訳ではありません。
被災地にいて実働している人員は陸海空すべてで3万人程度です。
そのほか、各基地、各駐屯地、市ヶ谷などを含む指揮所、指揮通信システム維持、
空輸、陸送、海上輸送、補給要員などを全て含めての10万人体制です。

戦力投射能力という観点から見ると災害派遣、原子力災害派遣において
早々に10万人体制を確立したことは他国からの高い評価からも分かる通り、
それ自体が抑止力になっています。
ですが、10万人体制の問題は2つあります。

まず交代部隊がほとんど確保できないという点です。
警察や消防は約1週間ごとに交代していますが、
自衛隊では10万人体制維持のため、交代要員が確保しづらい状態になっています。
これから今まで以上に酷い光景を見て匂いを嗅ぐことになります。


1次派遣中に陸上自衛隊でも死者が出ました。
災害派遣中に大量のご遺体を見ていたたまれなくなっての自殺です。
殉職と言ってもいいでしょう。
また、50代陸曹長が病死しました。こちらも殉職と言えます。
同様に薬の欠かせない持病があるにもかかわらず、
災害派遣に押っ取り刀で派遣されたため薬がなく体調を崩す隊員が出る危険性もあります。

2番目に輸送機や輸送トラックが不足しています。
空自の輸送機の多くが老朽化し退役しつつあるため、
空中給油機なども使用しているのですが、それでも機体が足りません。
トラックに関しても物資とともに隊員も輸送しているため絶対数が足りません。
このような状況でも民航機や民間鉄道を使用させてもらえません。
このあたり10万人体制を政治力で敷いたのですから予算どうこうではなく、
輸送、補給といった民間力を活用できる点についても政治力を発揮して頂きたいです。


「トモダチ作戦」の費用は半分以上が我が国負担になるため、
真に必要な点以外で依存しすぎるのは良くありません。
米軍並みの高精度ではないとはいえ、我が国自身の手で、
自前の無人機を運用し情報を得て、爾後の対策に活用することは重要なことだと思います。

5時起床、18時捜索終了、作戦会議やミーティングなどで23時頃就寝。
物資輸送については交代制で夜間も行っています。
4日に1度の入浴(片道3時間)。
多くの場合、洗濯は入浴を早めに切り上げて行います。
食事はほとんど1日2食です。
当初は乾パンばかりだったのが除々に冷たい缶飯になり、たまに温食が出ます。
週に1度の休日は入浴とほとんど疲れて眠るだけ。
・・・

国家、国民の一大事に派遣される時、最初、士気は高いものです。
しかし士気は弓矢と一緒で、最初は勢いよく放たれますが、弓なりに失速するものです。
士気も日を追うごとに、見たくないものを見て、嗅ぎたくない匂いを嗅いでいると衰えていきます。
そんな士気が衰えてきた時に、隊員を奮い立たせるのは、
堅確な意志を体現した指揮官の姿であり、熱誠を込めた言葉なのです。
堅確な意志と熱誠を込めた言葉によって、衰えた士気は振作されます。

我々自衛官は、国民の皆様から感謝されればもちろん嬉しく思います。
ですが、そのためにやっているのではありません。
自衛官は国民の生命と財産を守ることが任務であり、使命であり、当たり前のことなのです。
また、こういう文章を書く理由は、感謝してほしいのではなく、
理解して、活動を支援して頂きたいからです。

今回の自衛隊災害活動においてさえ、マスコミには心ない発言をしたり、
作業をしている隊員に心ない発言を浴びせる方がおります。
しかし、疲労を忘れさせ、士気を奮い立たせ、
隊員の士気を維持し続けているのは、次のような某中隊長の言葉なのです。

「被災者や行方不明家族のおられる方々が、
固唾をのんで見守る中での作業は辛いものがある。
しかし、崇高な使命を達成できるのは我々しかいない」

「現地での作業で見せた諸官の行動は間違っていない。
何かあれば私が責任を取るから存分に作業に当たってほしい」

「避難所などで被災者が心身疲労しており、真に必要な救援物資の到着を待っている。
被災者に会ったら、何が必要か、何が不足しているか、どうしてほしいか、
少しでも情報を取ってこい。ただで帰ってくるな」