小さな自然、その他いろいろ

身近で見つけた野鳥や虫などを紹介します。
ほかにもいろいろ発見したこと、気づいたことなど。

癒し効果

2010年01月28日 11時34分45秒 | 自然観察日記

ミカンを食べるヒヨドリ

 最近、一羽のヒヨドリが、かなり頻繁に来て、何となく自分の縄張りの主張をしているような感じがします。姿形では区別はつかないのですが、多分同じ一羽がいつもいるようです。ときどきリンゴやミカンを突っつきますが、そんなにがつがつ食べるわけでもなくて、それでもしょっちゅう枝にとまっているのを見ます。メジロのカップルが来てもこのヒヨドリを見ると、少し離れた枝を飛び移りながら様子をうかがっていますが、なかなか近寄れません。そんなメジロを見て、ヒヨドリは威嚇するように少し翼を開いて小刻みに震わせます。で、次にはメジロたちの枝にさぁーと飛んで行って、完全に追い払います。それでもこのヒヨドリがここを離れることは多いので、というか人間の庭なので、当然何度も逃げ出すことになって、そのすきに別の鳥が来ることも多く、メジロも以前ほどではなくても、隙を見てリンゴやミカンを食べます。ムクドリはいつもカップルで来るので、ヒヨドリもかなわずに場所をあけることが多いです。それでもこのヒヨドリは、けっこうムクドリに向かってけんかを売ることが多く、かなり近くでつつきあうような、争う場面もあります。接触して争っては、少し離れた枝に飛び移り、メジロの時のように翼を半開きにして、細かく震わせて威嚇し、また再びムクドリに向かって突撃します。でも結局二羽の方が優勢で、ヒヨドリもあきらめて甲高い声を張り上げながら飛び去ります。ムクドリのカップルは仲が良くて、お互い両側からいつもりんごをつつきますが、ヒヨドリと喧嘩した後は少し興奮しているようで、ムクドリ同士で時たまくちばしでつつき合ってけんかしそうになることもあります。

ムクドリのカップル
ムクドリはりんごの皮を残してきれいに内側を食べつくします。

 最近はミカンもけっこう完熟しておいしいので、そんなにいつもいつもりんごを置いているわけではありません。ムクドリはりんごがないとあまり来ません。ムクドリもミカンを食べるようですが、あまり低いところには留まりたくないようで、柿の木にミカンを突き刺したものは食べても、ミカンの木の枝にはあまり来ません。というか、人間に対する警戒心が強いので、人間の気配のあるところでは用心しているのでしょう。意外と平気なのがメジロで、自分たちが小さいことを認識しているのか、目立たないと思っているのか、よほど近くでない限り、逃げません。確かに緑色で小さいので、完全に木々にまぎれています。しかし決して油断はせず、ものすごくきょろきょろとしょっちゅう首を動かしていて、警戒は怠りません。

周囲に同化するメジロ

 この小鳥たちが、庭に来ていろんなかわいい元気なしぐさを見せてくれるので、私や家族に対する癒し効果は抜群です。私の住んでいるのは、日本中どこにでもある地方の市で、そんなにど田舎というわけではないのに、こうして自然がけっこうあることを考えれば、よほどの都会でない限り、日本は自然が生活の中にかなり残っているといえるのでしょうか。未開拓の自然だけでなく、人間と共存する自然がもっと増えてほしいものです。 神社の森や、公園、ちょっとした緑の庭、そんな草木の多い場所が増えてほしいものです。最近、私の住んでいるところの田畑の圃場(ほじょう)整備事業【田畑土壌改良や区画整理の工事】で、かなり広く工事をしていましたが、以前の用水路の土手や畦道にはいろんな草が生えていて、そこを歩くと、何となく子供の頃の草はらで遊んだ記憶などもよみがえって、郷愁を感じたものですが、そうした草はらがすべて掘り返されて工事が始まった時は、これらの草が絶滅してしまうような不安があって、とても心配したものですが、工事が終わったら少しづつ草も復活して、以前のような草はらが戻ってきたのでほっとしました。野草も近年すごい勢いで絶滅していっているという話なので、何とかこれらの植物を守る工夫をしてほしいものです。きれいな草花や立派な木を植えるのもいいですが、こうした名も知られぬ野草を何とか保護する工夫がないものかと思います。名もなき野草とはいえ、昔はけっこう多くの野草の名前を子供たちは知っていたものですが、今の子はヨモギやスギナすら知らないのに驚きます。いろんな草にはけっこう風流な名前が付いていたりするもので、調べてみると面白いものです。こうした草はらに虫が育ち、鳥が来て、子供たちが、そうした自然を身近で見られる環境があればほんとにいいなと思います。

キジバトが久しぶりに来ました。

2010年01月21日 14時28分15秒 | 自然観察日記



 キジバトが久しぶりに来ました。以前はキジバトが庭の鉄棒にとまっているのをよく見かけました。というのも、ベランダのすぐ横にある木の枝に巣をつくっていたからです。しかし、そこで産んだ卵が孵ったのを見たことはありません。鳩の糞害などがよく言われているので、巣をつくったのを見ると、困ったなとは思いながら、ちょっとだけ雛を育てるところが見てみたいと言う気持ちもあって放置していました。ところが近所にはたくさんの猫もいて、鳩の巣を嗅ぎつけて、真夜中に物音がしたと思ったら、どうやら鳩が襲われたようでした。親バトが逃げたかどうかは分かりませんが、巣はしばらくは空き巣になっていました。
 そんなこともあって、その木に鳩が来ることはもうないだろうと思っていたら、何と定期的に鳩夫婦がそこに巣をつくるのです。古い巣を利用しているか、少しリフォームしているのかはわかりません。しかも必ず途中で猫に襲われるのも決まり切ったように同じです。なんだか鳩って鶏と同様、三歩歩くと忘れるという脳みその持ち主なんでしょうか?

鳩の木を気にかけている猫は何匹かいるようですが、たとえばこのねこもそうかもしれません。


その木はちょうど隣家との境にも近く、お隣の門柱のブロックの上に猫がちょこっと座って、その木を見上げている場面もよく見かけます。鳩はたぶん夫婦で代り番こに卵を抱いて、もう片っぽの親は庭の反対側の方に立っている木をねぐらにしているようでした。そっちの木の下には鳩の糞がたくさん落ちています。とはいえ鳩のカップルの糞位なら、ときどき掃除すればまあがまんできます。団体で来られると困りますが。しかし、鳩の巣がしょっちゅう猫に襲われるのは嫌なもので、その巣が何回目かに襲われた直後に、巣の上の枝を切って日差しや雨風を避けるものがない状態にしておいたら、さすがにもう巣は作らなくなりました。しかし残された巣には二個の白い卵があって、なんだかかわいそうでたまりません。それをどう処理すべきか迷って放置していたら、その二個の卵もいつの間にか何かが食べたのか、なくなっていました。



そういうことで、庭に鳩が来ることはあまり最近はなかったのですが、ほんとに久しぶりです。この鳩は庭の木の間を歩き回ってどこかへ行ってしまいました。鳩はたいていカップルで来るのが普通でしたが、この鳩は一羽だったのでまだ独身かもしれませんね。
ところで、鳩のねぐらの木には、いまだに糞が落ち続けているので、夜になると鳩が来るようですが、枝が茂っていて鳩の姿がよく見えませんが、夕方まだ完全に暗くない時に見ると、ぼんやりと鳩らしきものが、三羽くらい止まっているようにも見えました。最初は片っぽの親一羽のねぐらだったのに、いつのまにか三羽のねぐらになってるなんて。この木からは出来れば、引っ越してほしいと思っています。




蜘蛛の生命力

2010年01月13日 13時30分04秒 | 自然観察日記
 今日は朝から吹雪です。すぐに止みましたが、あっという間に木の枝は白い綿帽子をかぶりました。年末から雪が降るたびに庭に住んでいた蜘蛛が姿を消して行きました。12月の上旬ごろに初めて積もるほどの雪が降るまでは、蜘蛛は皆立派な巣を張っていました。その雪とその時の強い風で、蜘蛛の巣は切れ切れに吹き飛ばされ、蜘蛛たちは何とか巣の糸の端っこに避難していました。中には一緒に吹き飛ばされたものもいたようです。蜘蛛は、そこでちょっとだけ巣を小さく修復したり、あるいはそのままで、もう虫をとるのはあきらめたように静かにじっとしていました。しばらくは、そうした動かなくなった蜘蛛を庭のあちこちで見ることが出来ました。しかしいつの間にか蜘蛛を見なくなり、雪の新年を迎えた時には、玄関に突き出た屋根の樋の所にただ一匹いるだけになってしまいました。

一匹だけ残った蜘蛛
11月の頃の蜘蛛、巣もちゃんと張っている。

その玄関の屋根の蛍光灯に以前は大きい蜘蛛がいたのですが、大晦日には、巣にぶら下がったままで死んでいたのを、そっと払い植木の間に落として、玄関の大掃除をしました。その時樋の方にいたもう一匹は触ってみるとかすかに動いたので、そのままにしておいたのです。今日の雪でその蜘蛛は無事だろうかと見てみると、ちゃんといました。ちょっとつつくと足を少し動かしました。クモなどの虫は変温動物なので、温度が下がると活発には動けなくなります。これほど寒気が強いとただただじっとしているしかありません。それにしてもきっとずいぶん絶食している状態ではないかと思うのに、蜘蛛の生命力には驚きです。以前話題になった背赤後家蜘蛛も、側溝のふたの裏でけっこう生き残ったかもしれませんね。この蜘蛛は秋の頃それまで大きかったお腹が小さくなっていたので、卵を産んだのだと思いますが、虫として種の役目を終えているので、春になる前にひっそりと寿命を終えるかもしれません。それともまた元気になるのでしょうか?

今日のヒヨドリです。雪が降っても元気です。


ムクドリが最強

2010年01月12日 15時54分59秒 | 自然観察日記
ムクドリがメインのりんごを二羽でつつき、手前にある別のりんごをヒヨドリがつつき、右の枝に見ているだけのヒヨドリが一羽

 先日ムクドリはあまり頻繁には来ないと書きましたが、その後ひどく頻繁に来るようになりました。りんごをおくとすぐに二羽で来て、両側からついばんで、がつがつ食べます。その速さは、ヒヨドリもかなわない位の食欲です。ムクドリは群れで行動する鳥なので、さらに別の離れた枝に3羽くらい待っているのがいることもあります。これを見ると、確かに畑のギャングと言われるのも当然かもしれません。ヒヨドリもムクドリにはかなわない感じで、先に来ていても、二羽のムクドリに追い払われます。別の枝からピィーピィーと牽制しますが、負け犬の遠吠えといった感じです。それでもヒヨドリがムクドリのすぐそばを甲高い声を張り上げて横切って飛び去る時があって、その時はさすがのムクドリも驚いて、二羽とも一緒に飛んで逃げたりします。
 ヒヨドリの甲高い牽制の声はけっこう一つの武器だと思いました。ヒヨドリは穏やかに鳴く時もあって、そんなときは別の鳥が来たのかと思って出てみると、ヒヨドリが鳴いているのだった事もあり、かわいらしい静かな声でした。メジロの声は小さい体に合わせて音量も小さいですが、キュル、キュルと聞こえるようなかわいい声です。メジロはいつもキョロキョロと周囲を見ていますが、体ごと向きを変えて見るので、遠くからでもシルエットで右や左に向きを変えているからすぐわかります。小さい体を利用して、近くの枝の茂みに隠れたりしていますが、様子を見てすぐに来ます。時には、ムクドリが食べている枝のすぐ下にとまって、首をのばして、下からついばんだりする時もあります。ムクドリも意外にメジロには、あまり牽制はしません。小さいので問題にもしてないのか、或いはメジロの忍者的な動きがうまいのでしょう。

ムクドリの下にメジロが来ている、もっと近づいて下からついばむときもある。

二羽できたムクドリに対抗して、ヒヨドリも二羽で来て一緒にピィーピィーと声を張り上げ威嚇した時には、さすがのムクドリも食べるのをやめて、ヒヨドリの方を見ながら困っているような様子をしていました。それにしても小鳥のえさの取り合いは、見ていると子供の喧嘩程度で、せいぜい威嚇するだけです。ときには結構近い距離で別々に置いた二つのりんごを一緒に食べていたりして、ほほえましく穏やかなものです。草食の鳥だからでしょうか?

ムクドリに対して声を張り上げて牽制する二羽のヒヨドリ

りんごの場所取り合戦

2010年01月09日 14時53分54秒 | 自然観察日記

むくどりです

ムクドリも二羽で来ることがおおいです。。

 今日はムクドリが来て、りんごを食べているのを見たので、撮影しました。来たのは二羽で、りんごが一か所しかなかったのでちょっと牽制しあったりしましたが、割と仲良く一つのりんごを両側からつつきあったりしていました。そこへヒヨドリが三羽来て、ムクドリがいるのを見ると、二羽はさっさと飛んでゆき、一羽が残って何とか追い払いたそうに、後ろの方で、翼をばたばたやったりしていましたが、ムクドリは完全無視で、ヒヨドリも二羽のムクドリに手は出せないらしく物欲しげに後ろから見ていました。その後ムクドリが去ると、早速ヒヨドリがりんごを食べ始め、そこへメジロが来て、後ろの離れた枝で、ヒヨドリが去るのを待っているようでした。そこへまたムクドリがやってきて、ヒヨドリが食べているのを見るとじっとしています。ヒヨドリは細長く、ムクドリは短くずんぐりしていますが、大きさからいえば五分という感じなので、力関係は同じくらいなんでしょうか。

二羽のムクドリの後方の枝にとまるヒヨドリ 後方にいるので少し小さく見えますが、細身でも体長はムクドリより長い感じです。

最近は、ヒヨドリとメジロ、さらにムクドリが参加して、りんごの場所取り合戦です。一番多く食べているのがヒヨドリで、ヒヨドリがいない隙をねらって、メジロが来ます。ムクドリはまだそう頻繁には来ません。メジロはたいてい二羽で来るので、カップルかと思ったのですが、見ているとどうやら力関係があるみたいで、強い方が食べて、弱い方が追い払われて、じっと見ている感じです。りんごは二か所に置いてあるので、弱い方がもう一方のりんごに行って食べようとすると、強い方がそこにも飛んできて牽制して、食べさせてくれません。同じメジロ同士なのに、食べさせてあげなよと思うのですが、けっこうケチですね。で、結局そこにヒヨドリが来て、二羽とも追い払われてしまいます。ところがいつもそうかと思うと、仲の良い場合もあって、一羽が先に食べて、その間もう一方がまるで見はるように枝の高いところできょろきょろしていて、その後、先に食べていた一羽が、高い別の枝に飛んで行ってとまると、もう一羽が食べ始め、二羽ともしっかり食べた時もあります。その二羽が同じ二羽なのか別の二羽なのかさっぱり区別がつかないので、本当は何羽のメジロが来ているのか、それらがカップルなのか、あるいは仲が良かったり悪かったりするのも、それぞれの個性なのか、ときどきの気分次第なのかもわかりません。でも小さいメジロはそれなりにたくましく、ヒヨドリに追い払われても、ヒヨドリの様子をうかがって、もう一つのりんごに行って食べていたりします。ヒヨドリも目の前のりんごさえ確保できていればメジロに関心は払いません。しかし、同じ種のヒヨドリが来るとしっかり牽制して追い払います。時には追い払われて交代します。時にはカップルらしい二羽で来て二か所に分かれて食べていたりします。