オカンも元気であった！

いつものごとく、オトンの病院へ行ってからオカンの
施設へ行く。オカンは要介護5であり、認知症であり、
在宅では昼間に誰もいないので特別養護老人ホームへ
入っている。
　
最低週に一度は誰かが顔を出すというサイクルで来た
のだが、ボクはオヤジが入院したのでその見舞いに行
くのと同時にオカンのところへ寄る様にしている。
　
今日はいつもの機能訓練室の場所に座っていないな～
と思いながら、先に部屋に入って観葉植物へ水をやっ
ていたら、ベッドから声がした。「にいちゃん、きて
くれたん。」とオカンの声。ビックリしてベッドを観
ると寝転んでいるではないか。
　
というか、ちゃんと認識してくれて声をかけてくれた
のでびっくりした。体調が悪いのか心配したが、どう
も朝から活動していて、休憩がてら、ベッドにいたら
しい。多分、前頭葉の方もやられてきているようで、
ピック病のような症状が出てきている。リズムカルに
ずっと手を動かすのである。
　
でも、ちゃんと声をかけてくれた。左手はずっと握り
しめているので拘縮してきていて手を広げるのが、出
来ない様になってきている。オカンもいろいろと症状
が出てきているが、今日は元気であった。
　
途中で歌を歌い始めたり、もう亡くなったお母さんや
お姉さんのことを気遣っていた。やはり、長期記憶は
残っているのだ。「一緒に帰ろう」と言われたが、無
理なんだというとすぐにもう言ったことは忘れている。
　
そういう状況なのだが、最後にバイバイ、また来るわ、
と言ったら手を振って「さよなら」と言ってくれた。
何だか、涙腺がゆるみそうになったが、オカンは必死
に生きようとしているのだ、と思い、踏ん張った。(笑)
　
最近はよく施設に顔を出しているせいか、わかってく
れているように思う。一人で行くたびに手を握るとすご
く静かになってくれる。言葉でなく、伝わるものがある
のだろうか。。。