ロシアに大逆転したと喜んでいたら、ドイツに惜敗・・・。
残り3試合、全勝できるのか~ということで
盛り上がっている「カーリング」である。
ちょっと真面目に、「カーリング」のことを考えてみる。
日本人の好むスポーツの特徴として、●突込みどころのあるスポーツ●攻守がはっきりわかるスポーツ●同じ時間を共有できるスポーツが、挙げられる。
代表的なものとしては、野球、マラソン、相撲など。
突込みどころというのは、プレー中に「いけ~」「お~し」など声掛けができることが重要になる。野球など考えてもらうとわかりやすいのであるが、ピッチャーが1球投げるたびに、力が入り、掛け声が響き渡り、打った瞬間に歓声が起こる。このゆったりとした流れが日本人にあっているのではないだろうか。
突込みどころというとマラソンを見ていても日本人は力が入る。ずーと走っているだけの競技で約2時間半もある。この間、抜きつ抜かれつ、一挙手一投足に突込みを入れる。そして自分が走っているかのように気持ちが入り、時間を共有するのである。
国技としての相撲にもそれらの要素は入っており、瞬時に攻守が逆転することもあるが、そのわかりやすさがあるがために受け入れられるのである。野球もその点は同じで、ルールが単純で非常にわかりやすい。ただ、これがラグビーやサッカーになるとルールのわかりにくさが「よくわからない」ということになってしまう。これらのスポーツにはスピード感も加わり、わかりにくさが倍増する。
もちろん、ラグビーやサッカーも面白いスポーツであり、好みのスポーツを世界に広げた場合、野球よりもメジャーなスポーツであり、競技人口も多い。ただ、日本人は間をもった、ゆったりと観戦できるスポーツが好みなのである。
そういうことから見ていっても日本人受けするスポーツであると考えられる「カーリング」。まさに日本人が観戦するには、ぴったりのスポーツなのである。しかも、カーリングは、高度な戦略が必要であり、その理詰めの試合展開から「氷上のチェス」とも呼ばれているようである。チェスといえば、よく比較されるのは「将棋」であるが、カーリングの特徴からいえば、「囲碁」に近いと思われる。この戦略をじっくり考えるあたりも日本人には合うのである。自分の考えを競技中に解説できるという、まさに突込みどころが満載なのだ。
とまあ、ゴチャゴチャと書いたが、今回のオリンピックでは、解説者の「よ~し、よし、よし」という、感情丸出し「解説者の前に一人のファンです」的な解説が面白い。そして何よりも「クリスタル・ジャパン」と名前がついている通り、あの一点を見つめる真剣な眼差し、そしてその表情には氷の表面が反射して神秘的ですらあるのだ。ゆっくりと滑りながらストーンを放す繊細さもいい。その後、何をいっているのかわからないが、作戦を叫びつつ、最後はブラシで「ヤー、ヤー、ヤー」となんとも古来からある競技のような懐かしい叫び声が聞こえる。あの、ストーンという丸い石や、ハウスと呼ばれる単純な幾何学模様は、なんとなく古代的なのである。
神秘的であり、なんとなくノスタルジーを感じ、戦略の醍醐味を味わえる「カーリング」は見ていて面白い。
とまあ、思いついたことを書いてみたのですが~、どんなスポーツも面白ければいいのです。(笑)
さあ、フィギア女子はメダルを取れるでしょうか。