Genの思いつ記(Gen建築設計所)

人はいろいろであります。いろいろな日常を思いつくままに記録していく建築設計事務所のブログです。

内装材について考えた(その1)

2018年02月26日 | 建築、設計

たまには建築の話をしてみる。住宅の構造などは
木造が多く、コンクリート造や鉄骨造というのも
あるが、コンクリート打放し以外はほとんどが
内装といわれる仕上げ材に囲まれて生活することに
なる。所謂、床・壁・天井というものだ。
  
最近の床は複合フローリングというものでベニヤに
単板(薄くスライスした木)やシートを貼った
ものがほとんどで、場所によってはクッション
フロアやカーペットなどが使われる。たまには畳も
使われるが、種類によってはビニールの畳表のものも
ある。床という部分は直接肌が接する部分であり、
一番、人体に影響を与える所でもある。
  
床という素材は靴を脱いで生活する日本においては
その表面温度も快適性に影響する。スリッパを
履いて生活するのであれば関係ないのであるが、
やはりリラックスするためには素足で生活するのが
一番いいのではないだろうか。そういう意味では
畳やカーペット以外はひやっとした感覚があって
なかなか適合しているとは思えない。
ただし、畳やカーペットという素材は常にダニの
問題がつきまとう。
  
そこでボクがよく使うのは無垢のフローリングである。
わざわざ無垢とつけなければいけないのは、複合
フローリングが大勢を占めている中で区別するために
必要なのだ。だが、木の種類によってその足触りは違う。
  
硬くて重い広葉樹(ナラ、サクラ、チーク等)は中が
詰まっているので最初の一歩はヒヤッとする。
それに比べて、柔らかく軽い針葉樹(スギ、ヒノキ等)は
足触りが柔らかく暖かい。広葉樹は硬いのでキズが付き
にくく、針葉樹はすぐにキズがつく。
ただし、どちらもキズがいってもあまり気にならない。
  
針葉樹はど極端にいうと掃除機のかけ方の角度でキズが
いったりする場合もあるが、最初だけ気になる程度で
キズも気にならなくなると住まい手の方はいう。
それよりも木の香りが数年間は続き、年月とともに色が
変化していく(紫外線によって色が変化していく)のが
住み込んで来た感覚になり、とても気に入ってもらえる。
 
でもそんなキズが嫌だという人がいたり、メーカー側が
クレームになるのを恐れて使用しない場合が多いのである。
スギ、ヒノキなどは花粉で一躍有名になったが、勘違い
している方も多く、「花粉症なのでスギのフローリングで
大丈夫でしょうか。」と聞いてくる人もいたくらいだ。
 
日本には、たくさんあるスギ、ヒノキを使わない手はないと
思うが、知らない人も多いようだ。もったいない話である。
あまり、長くなっても読む方は疲れると思うので、この
辺りにしておこうと思うが、内装材についてはもう少し
詳しく書いていきたいと思う。



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