明後日(18日)に“山の郵便配達”テレビ放映(2006.10.16)

2006-10-16 14:53:29 | Weblog

私は、悲しい映画やドラマは嫌いです、ほとんど見ません。
この映画“山の郵便配達”(99年中国)は、悲しい場面はひとつもありません。が、涙が止まらないのです。

1980年代初めの中国の山間部。交通は人の足だけが頼り。郵便の集配は、1日40キロを歩く2泊3日の旅です。その郵便配達が息子に仕事を譲って引退するために最後の旅に出る。息子は独り立ちしたかったが、父と同行することになる。美しい山々の中を、父と息子と犬が黙々と歩む。彼らの胸中を思うだけで、涙がにじみます。

もの言わぬが親と子のきずな、仕事への責任感と誇りが、淡い色調の映像、山の緑の中に心にしみます。

私は、2001年4月に家人と二人で、岩波ホールで見ました。わが家も子どもが成長し、どのウチにもある“親と子どものすこし危うい関係”になっていた。誘って来るはずはないのだけど、一緒に見たかったな、とほんの少しだけ思いました。

明後日(10月18日)衛星第2放送、深夜0.25~に、テレビ放映されます。ビデオ録画をお薦めします。もう、しょうわ町(春日部市)のTSUTAYAでも借りられるのではないかと思いますが。

そのビデオをどう見たらよいのでしょうか、と余計なお世話を少々―――。
ぜひご家族お揃いで、ごらん下さい――というべきなのか、どうか。私のウチは、まず一緒に見ない。せいぜい息子に“いいから、見たらどう?”という程度でしょうか。息子がひとりで見てくれればいいのだが、と。

それから、この映画の準主役は“犬”です。私のウチにも、長い間、犬がいました。犬にも泣かされるのです。この映画の現タイトルは、“那山 那人 那狗”です。狗は犬。つまり、“山あり、人あり、犬あり”でしょうか。犬好きの人には、たまらない映画だと思います。

映画を見た後に、家人がぼそり、“母の役割はないの?”と。 じっと待つ妻・母には、少々不満そうだった。
“いや~、息子にはやっぱりオヤジだ!”とは、言えませんでしたね。

 【おまけ】

1999年中国映画 “山の郵便配達” Postmen in the Mountains
監督;フォ・ジェンチィ
原作;ポン・ヂェンミン (集英社刊“山の郵便配達”)

*原作本を読もうとは思わなかった。写真の右は、フォトストーリーブック“山の郵便配達”(キネマ旬報社2001年8月発行)です。映画のきれいなシーンをそのまま綴じ込んだ本。本屋で見つけて、買わずにいられれなかった。今、ビデオ(DVD)が買えますが、買っておこうとは思いません。