「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

境界設定の話し合いのための準備 (2)

2014年07月29日 20時51分59秒 | 「BPDファミリーガイド」より
 
(前の記事からの続き)

○ 代償を見積もりましょう

 私たちは 解決できない問題に直面すると、

 見て見ぬふりをしたり、 うまくいったことがない方法を用いたりします。

 そして危機が生じます。

 代償は 思った以上に高くつきます。

 私たちは 物事を成り行きに任せがちです。

 non-BPDは 自分の生存が脅かされるまで、

 境界設定を先延ばしにするようです。

 そして 自分自身を好きでなくなってしまいます。

○ 境界特性その5

 『長期にわたって境界を維持していくには、

 その境界が必要であるという 確信を持たなければなりません。

 確信は、 代償を理解したときに生まれます。』

○ 結末を提示しましょう

 BPDの人が 境界に従わなかったときには、

 実際に家を出たり、 別の結末を用意する必要があります。

 人は不愉快な行動は避け、 張り合いのあることをやるものです。

 健全な人間関係では、 境界は、

 他者を喜ばせたい欲求と、 自分を喜ばせたい欲求の バランスで成り立っています。

 non-BPDは あまりにも弱い境界しか持たない 傾向があります。

 受け入れることと受け入れられないことの、 「基準線」 を変えてください。

 皆さん自身と二人の関係のために 結末を用意するのであって、

 本人に対抗してそうしているのではありません。

 境界は 皆さん独自のものであると覚えておいてください。

○ 同意を図りましょう

 家族全員の足並みが そろっている必要があります。

 協力し合わない両親には、 夫婦間の問題が生じるでしょう。

 それもまた、 スプリッティングを悪化させます。

○ 起こりうる結果を考慮しましょう

 BPDの人の行動が改善する前、 例外なく いったんは悪化します。

 最初のステップは、 その状態から脱することです。

 起こりうる結果を全て考慮し、 問題解決に備えます。

 以下の兆候が見られたら、 専門家の支援が必要です。

・ 大激怒, 自殺の脅しなど、 安全を脅かす

・ 二人の関係が長年 機能不全である

・ BPDの人が 権威ある立場にある

・ BPDの人が脅しをする

・ BPDの人が 味方を引き入れる

〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」(星和書店)
 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉より〕
 
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