(前の記事からの続き)
○ 代償を見積もりましょう
私たちは 解決できない問題に直面すると、
見て見ぬふりをしたり、 うまくいったことがない方法を用いたりします。
そして危機が生じます。
代償は 思った以上に高くつきます。
私たちは 物事を成り行きに任せがちです。
non-BPDは 自分の生存が脅かされるまで、
境界設定を先延ばしにするようです。
そして 自分自身を好きでなくなってしまいます。
○ 境界特性その5
『長期にわたって境界を維持していくには、
その境界が必要であるという 確信を持たなければなりません。
確信は、 代償を理解したときに生まれます。』
○ 結末を提示しましょう
BPDの人が 境界に従わなかったときには、
実際に家を出たり、 別の結末を用意する必要があります。
人は不愉快な行動は避け、 張り合いのあることをやるものです。
健全な人間関係では、 境界は、
他者を喜ばせたい欲求と、 自分を喜ばせたい欲求の バランスで成り立っています。
non-BPDは あまりにも弱い境界しか持たない 傾向があります。
受け入れることと受け入れられないことの、 「基準線」 を変えてください。
皆さん自身と二人の関係のために 結末を用意するのであって、
本人に対抗してそうしているのではありません。
境界は 皆さん独自のものであると覚えておいてください。
○ 同意を図りましょう
家族全員の足並みが そろっている必要があります。
協力し合わない両親には、 夫婦間の問題が生じるでしょう。
それもまた、 スプリッティングを悪化させます。
○ 起こりうる結果を考慮しましょう
BPDの人の行動が改善する前、 例外なく いったんは悪化します。
最初のステップは、 その状態から脱することです。
起こりうる結果を全て考慮し、 問題解決に備えます。
以下の兆候が見られたら、 専門家の支援が必要です。
・ 大激怒, 自殺の脅しなど、 安全を脅かす
・ 二人の関係が長年 機能不全である
・ BPDの人が 権威ある立場にある
・ BPDの人が脅しをする
・ BPDの人が 味方を引き入れる
〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」(星和書店)
〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉より〕