○ 皆さんにとって
境界は、
私たちがコントロールされ、 貶められ、 不当に判断されることを防ぎます。
境界によって、 私たちの信念や好みが はっきりします。
それがないと、 私たちは 他者の要求に圧倒され、 道を踏み外しかねません。
ボーダーの人の激情を 檻に入れることによってではなく、
強固な防護柵を 自分の周りに作ることで、 安全を保ってくれます。
○ 二人の関係にとって
境界によって、 人はお互い尊重し合い、 安心が生まれ、
受容と信頼が より深いものとなります。
これらは BPDの人が非常に求めているものです。
境界がないと、 人間関係は混沌とし、 不安定で、
敵意に満ちたものとなりかねません。
BPDの人は 境界を嫌いますが、
境界は 彼らが渇望する 密接な結びつきをもたらすのです。
○ BPDの人にとって
BPDの人は、 しっかりとした境界を持っておらず、 境界を罵ることがあります。
しかし通常、 境界は彼らのためになります。
彼らは、 構造化された環境では よりうまく行動するといいます。
BPDの人の中には、
自分がコントロールを失ったことを知ると、 非常に後悔する人が 数多くいます。
彼らの激しい怒りが エスカレートするのを避けられれば、
彼らは 感情のコントロールを取り戻すことができます。
〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」(星和書店)
〈ランディ・クリーガー著/監訳: 遊佐安一郎〉より〕