「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

境界設定の3つの鍵 (4)

2014年07月24日 20時54分44秒 | 「BPDファミリーガイド」より
 
○ 境界特性その4

 次の特性は 最も重要なものです。

 『自分自身の境界に 責任を持つことによって、 被害者であることをやめましょう。

 境界に BPDの人がどう反応するかについては、 彼ら自身に責任を持たせます。

 それによって、 BPDの人が自分自身を救う 機会を与えるのです。』

 自分の決断は自分のものである という考えは、 非常に強力です。

 できごとにどのように反応するかは、 多様な選択肢があると認識できます。

 家族は、 BPDの人ができないことと、

 できること (できるけれどもする必要がない、 と本人が望むこと) を

 区別しなければなりません。

 境界を設定することで、 人はより大きな責任を担い、

 BPDの人が 自分の中に適切な境界を持つよう 動機づけられるのです。

 BPDの人を、 その行動の結末から 保護してはいけません。

 壁に突き当たるのは必要なことです。

 家族がBPDの人を救った 結果は複雑です。

 第1に、 問題行動がしつこく続くことになります。

 BPDの人が 何らかの報酬を得たからです。

 第2に、 家族は本人をかばうなかで、 犠牲を払ったことに憤慨するでしょう。

 この場合、 家庭内の緊張が高まります。

 第3に、 BPDの人は この行動を家庭外で示し始め、

 より大きな被害と損失を 目の当たりにすることがあります。

 現実世界への準備を させないままにしてしまうのです。

〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」(星和書店)
 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉より〕
 
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