「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

意図的なコミュニケーション (3)

2014年06月27日 20時55分07秒 | 「BPDファミリーガイド」より
 
(前の記事からの続き)

o 認めていることを言葉で伝える

 優しく、 穏やかで、 相手を理解するよう、 丁寧にしてください。

・ 言葉による励ましを用いましょう:

 「へえ」 「そう」 「すごいね」など、

  相手の話に耳を傾けていることを 表します。

・ 相手の感情を 鏡のように返しましょう:

 「悲しいね」 「恐ろしいね」 「素晴らしいね」 「大変だったろうね」

・ 関心を持っていることを 示しましょう:

 「私も幸福に思うわ」 「僕も寂しく感じるよ」 「僕も幸福な気分だよ」

・ 激しい感情を強調しましょう:

 「え~、 そんな!」 「そんなことがあったなんて!」

 承認的な質問は、 解決策を見つける手助けに 重要です。

 皆さんが相手の問題を 解決する必要はありません。

 彼らが 自分自身の感情と願望を探求し、 解決策に導く手助けができます。

 以下のような表現が提案されます。

・ 以前このようなことがあったとき、 どうしたの?  どう感じた? 

・ どのような選択肢がある?  それぞれどんな気持ちになる? 

・ 話を聞こうか?  どうしたら君の力になれる? 

・ 直感的に、 どう感じる? 

・ 情報を得る場や、 電話できる相手はいる? 

・ 別の見方ができる? 

・ 過去に思い付いた解決策が、 うまくいくのでは? 

・ 友だちに同じことが起こったら、 どう言ってあげる? 

 具体的に説明してくれるよう 頼んでください。

 ただし、 厳しく尋問してはいけません。

 相手を理解しようという 嘘偽りのない気持ちが、 承認に繋がるのです。

 真に重要な、 BPDの人の感情的な弱さに 呼びかけることになるからです。

 「明確化のための質問」 は、

 スプリッティング - 羞恥心 - 恐れの螺旋をくぐり抜け、

 重要な問題を明らかにするのに 役立ちます。

 いくつかの例を紹介します。

・ 「私が怒っていると言ったけど、 どのことを示していたの?」

・ 「君の気分がよくなるために、 できることはある?」

  「争いを少なくするために、 何をしたらいいと思う?」

・ 「あなたの思いの強さを なかなか理解できないの。

   別の言い方で説明してくれる?  もっとよく理解したいの」

・ 「何があなたにそう思わせたの?」  「どういったことを僕はしたんだろう?」 

(次の記事に続く)

〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」(星和書店)
 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉より〕
 
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