「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

基礎を築く (2)

2014年06月21日 20時55分44秒 | 「BPDファミリーガイド」より
 
(前の記事からの続き)

《「権限」 を見直しましょう》

 ある人が権限を持つと、

 その人からの批判が 私たちを傷つける可能性は 高くなります。

 その権限がどこから来ているのか 検討する必要があります。

 私たちの家族は、  「人間関係による権限」 を持っています。

 彼らに権限を与えているのは、 私たちです。

 私たちが彼らを愛し、 尊重し、 彼らを喜ばせたいと思うからです。

 権限を見直すために、 自分自身に問うてみましょう。

・ その権限は どこから来ているのでしょうか? 

  皆さんか与えない限り、 相手が持つことはありません。

・ BPDの人は、

  皆さんの性格や資質を断定する 専門的な知識を持っているでしょうか?

・ 皆さんは、 喜びそうにない人を喜ばせようとしていませんか? 

  歪んだ認識の障害を持つ人に、 皆さんの価値を決めさせるのは 道理に合いません。

・ より高い権限を求めてください。

  BPDの人の意見が正しいか、 他の人に尋ねてみましょう。

  皆さんが酷く傷ついている場合は、 セラピーも必要です。

・ BPDの人と話すときは、 次のように考えましょう。

  「彼女がこのように話すのは、 彼女が怯えているからだ」

  「彼女は 知能指数は高いかもしれないが、 感情的知性は低い」

  皆さんの心の声に 権限を与えてください。

・ 彼らの子供のような姿を イメージしてみましょう。

  彼らは、 見捨てられた、 虐待された子供,

  または怒っている 衝動的な子供を 演じているのではないでしょうか。

〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」(星和書店)
 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉より〕