「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

意図的なコミュニケーション (1)

2014年06月25日 21時25分56秒 | 「BPDファミリーガイド」より
 
 私たちは 事態を悪化させるつもりでなくても、

 怒りをあらわにし、 自己防衛します。

 自分が正しく、 間違っているのは相手だと 分からせようとします。

 しかし、 たとえ望み通りになっても、 二人の関係の代償は 高くなってしまいます。

 BPDの人のほうが より代償は高く、

 スプリッティング - 羞恥心 - 恐れの螺旋の 引き金となります。

 意図的なコミュニケーションは、

 言葉で勝つアプローチに代わる、 素晴らしい方法です。

  「この人を落ち着かせよう」 「彼らの協力を得よう」 などの意図を持ちましょう。

 以下のような理由で 役に立ちます。

・ 何が目標か分かると、 目標に達する可能性が 高くなります。

・ 目標に到達しなくても、 正しい方向に向かっています。

・ 状況をコントロールできている 気持ちになります。

・ 状況を悪化させることが 少なくなります。

《聞いたことを認める》

 共感的に認めることは、 最も強力なコミュニケーション・テクニックです。

 「承認」 という表現に似ています。

 共感, 傾聴スキル, 認めることを 融合させたものです。

 共感的に認めることには、 2つのステップがあります。

ステップ1:

 質問したり、 何を言おうか考えたりせずに、

 100% 相手に積極的に耳を傾けます。

ステップ2:

 BPDの人の 考え方を感情から引き離します。

 思考に必ずしも同意せずに、 感情を認めたことを 本人に伝えます。

 共感的に認めることは、 思考への同意を必要としません。

 共感的な承認は、 どれほど多くても 多すぎることはありません。

 色々な方法で、 何度も伝えてください。

 共感的に認めることの 3つの要素は、 共感, 傾聴, 認めることです。

(次の記事に続く)

〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」(星和書店)
 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉より〕
 
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