私たちは 事態を悪化させるつもりでなくても、
怒りをあらわにし、 自己防衛します。
自分が正しく、 間違っているのは相手だと 分からせようとします。
しかし、 たとえ望み通りになっても、 二人の関係の代償は 高くなってしまいます。
BPDの人のほうが より代償は高く、
スプリッティング - 羞恥心 - 恐れの螺旋の 引き金となります。
意図的なコミュニケーションは、
言葉で勝つアプローチに代わる、 素晴らしい方法です。
「この人を落ち着かせよう」 「彼らの協力を得よう」 などの意図を持ちましょう。
以下のような理由で 役に立ちます。
・ 何が目標か分かると、 目標に達する可能性が 高くなります。
・ 目標に到達しなくても、 正しい方向に向かっています。
・ 状況をコントロールできている 気持ちになります。
・ 状況を悪化させることが 少なくなります。
《聞いたことを認める》
共感的に認めることは、 最も強力なコミュニケーション・テクニックです。
「承認」 という表現に似ています。
共感, 傾聴スキル, 認めることを 融合させたものです。
共感的に認めることには、 2つのステップがあります。
ステップ1:
質問したり、 何を言おうか考えたりせずに、
100% 相手に積極的に耳を傾けます。
ステップ2:
BPDの人の 考え方を感情から引き離します。
思考に必ずしも同意せずに、 感情を認めたことを 本人に伝えます。
共感的に認めることは、 思考への同意を必要としません。
共感的な承認は、 どれほど多くても 多すぎることはありません。
色々な方法で、 何度も伝えてください。
共感的に認めることの 3つの要素は、 共感, 傾聴, 認めることです。
(次の記事に続く)
〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」(星和書店)
〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉より〕