「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

再犯防止へ家族支援を -- 罪と罰 (3)

2011年02月27日 19時23分30秒 | 罪,裁き,償い
 
 刑務所出所者の4割以上が、 5年以内に再犯を起こしています。

 刑事政策は、 裁判、 刑務所、 社会復帰の各段階が

 ぶつ切れになってしまっています。

 刑罰の目的は更生だ という共通意識がなく、

 再犯の問題を 自分の責任だと考えていません。

 刑務官が 受刑者の話を ただじっくり聞くだけで、

 反抗的態度がなくなることが よくあります。

 規律と監視で抑えるだけでなく、

 「同じ高さの 目線で働きかければ 受刑者は変わる」 と 考えるべきです。

 それには 刑務官の数を増やすなど、 現場に余裕を持たせることも 重要です。
 

 仮釈放が減って、 満期出所が年々増え、 出所者の半数を超えています。

 仮釈放したくても引き受け先がなく、 そのまま満期を 迎えてしまう人が多いのです。

 そうすると 保護観察や保護司が 関わることが困難で、 再犯の可能性が高まります。

 出所者を受け入れる基盤として 最も望ましいのは家族ですが、

 難しい場合が多いのです。

 今の更生保護は、 家族にまで 目が行き届いていません。

 家族が引き受け先として 機能するよう助言したり、

 福祉サービスにつなげたりする、 家族支援を専門にできる 部署が必要です。

〔 読売新聞より 〕
 
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