「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「親と子が会えない」 (5)

2010年09月12日 20時35分36秒 | Weblog
 
(前の記事からの続き)

 小田切教授は語っています。

 離婚が 子供から安心感を奪う。

 精神的, 経済的に苦しみを与える。

 親に会えないと、 親から愛されていない、 いらない子だったんじゃないかと、

 自己肯定感が低くなる。

 親から愛されない自分なんか、 誰からも愛されないと。

 親は、 子供に悪影響があると思い、 よかれと思って 相手親に会わせない。

 しかし子供は、 両方の親から愛されているという 体験が必要。

 面会交流は 子供の権利、 親は保証する義務がある。

 暴力がある場合は 考えなければならないが。

 子供は 同居している親に 全面的に頼っているから、

 親の機嫌を損ねてまで、 離れた親と会いたいと 言えない。

 子供の言葉は 本音とは限らない, 額面通り取らないこと。
 

 夫婦の問題と 親子の問題を 切り離して考えるべき。

 夫や妻としては 問題があったが、 親としては問題がない 場合もある。

 離婚しても、 親として何ができるかを 考える必要がある。

 親と会える環境を 作ることが大事。

 今は単独親権制度だが、 離婚しても、

 元夫婦が 親として責任を持って 子育てに関わる制度に 変えていく必要。

 欧米では離婚する前に 養育計画を提出しないと、 離婚が受理されない。

 養育計画を、 夫婦としてではなく 親として作っていくプロセスが 意義がある。

 共同親権まで行くのは 難しい家庭もあるが、 まずは共同養育。

 共同して 子育てをしていく仕組みに 変える必要がある。

 離婚 = 家庭崩壊ではない。

 子供にとって 一番よくない離婚は、

 夫婦の対立関係に 子供が巻き込まれたり、 面会交流ができないこと。

 これが解消できれば、 子供への悪影響は避けられる。

〔 NHK 「クローズアップ現代」 より 〕