「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「親と子が会えない」 (4)

2010年09月11日 20時06分07秒 | Weblog
 
(前の記事からの続き)

 両親の離婚によって 片方の親に会えなくなった 子供たちが、

 ネット上にサイトを 立ち上げているそうです。

 親に会えないことで、 自分は愛されていないと思って 傷ついている、

 次のような実態が 書き込まれています。

 何で愛情がもらえないのか、 悲しくて口惜しい。

 誰からも 愛されている実感が持てない。

 いつ捨てられるのか 恐怖が離れない。 生きているのが辛い。

 
 片方の親との関係が 途切れたことで、

 同居している親とも うまくいかなくなったという ケースもあります。

 母親が再婚し、 実の父親を お父さんと呼んではいけない と言われた。

 お父さんじゃないと 言われ続けて、 洗脳された。

 母親に養われているので、 お父さんじゃないと思わなきゃ ダメなんだと思った。

 他人として接しているうちに、 実の父親とは 疎遠になる。

 父親との関係が壊れたのは 母親のせいだと感じ、

 母親とも うまくいかなくなっていった。

 どちらの親とも 良い関係が築けなかった。

 将来、 自分が家庭を持つことを 想像できない。

 家庭というものが分からない, 深い家族関係が想像できない。
 

 また、 一方の親との関わりがなくなって 自分を見失い、 苦しむ子供もいます。

 同居している母親とは 性格が合わず、 喧嘩ばかり。

 自分の考えや悩みが 母親に理解されず、 否定され続け、 自分を追い込んでいった。

 自分はダメな人間だと 思い込む。

 自分は価値がないと 自暴自棄になり、 行き当たりばったりに生きてきた。

 父親と 10年ぶりに会って、 夜を徹して話した。

 考え方が何からそっくりで、 自分にプラスになることが 一杯あった。

 自分は お父さんに似てるから こうなんだと、 分かっていれば苦しまなかったのに。

 この性格は 自分の個性なんだ、

 父親と似ていたから 母親から否定されたんだと 気付いた。

 父親と親子関係を続けていたら、 こんなに苦しまなかった。

(次の記事に続く)

〔 NHK 「クローズアップ現代」 より 〕
 
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