「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

もうひとつの拉致事件(2)

2006年06月30日 10時34分59秒 | Weblog
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/36930535.html からの続き)

 僕は あるシンポジウムでその女性と知り合いました。

 全く非力ながら、子供を取り戻すため わずかの協力もさせていただきましたが、

 長い間 なかなか糸口がつかめませんでした。

 でも3~4年前から、ある議員や 支援団体の力が得られるようになり、

 その影響で外務省も ようやく重い腰を上げはじめました。

 DV法改正--「被害者の子供への接近禁止命令」の発令にも、

 この女性の存在が 大きな影響を与えたのです。

 けれども、実際にお子さんを連れ戻すという 現実的な問題は、

 なかなか良い方向へ動かず、その人は疲れ果てています。

 国会議員や外務省が 関わっている問題のため、ここに書けないことが多いのですが、

 分厚い本にしても 書きつくせないほどの苦節を、彼女は体験してきています。

 子供に会いたいのに会えないという 長年の苦しみや悲しみは、

 本当に想像するに 余りあるでしょう。

 僕へのメールでも、思うに任せない苦悩を 訴えておられましたが、

 それでも何とかせずにはいられない と言っています。
 

 国際結婚や 国際離婚が増えている現代、国境を越えた子供の連れ去りは

 国際的には多発しており、日本でも 誰にでも起こりうるものです。

 今後 ますます増えていく可能性がありますし、決して他人事ではありません。

 北朝鮮拉致事件の被害者が、数家族とはいえ 世論の高まりによって帰国できたように、

 こういう問題も 認識されていってほしいと 強く願っています。
 
コメント
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