「パソコン通信」と言っても、もう知らない人も多いでしょう。
インターネットが普及する前、ニフティをプロバイダにする人の、会員制のコミュニケーション方法でした。
例えば、医療,心理,テレビ,コミックなど、テーマごとにいくつもの「フォーラム」があり、
さらに、各フォーラムごとにもっと細かいテーマで、いくつかの「会議室」に分かれています。
会員は、自分が関心のあるフォーラムと会議室を選んで登録し(無料)、
コメントの読み書きができるのです。
形としては「掲示板」に近いでしょう。
会員限定ではありますが、ニフティだけでも何十万か何百万人の人がいるはずで、
ひとつのフォーラムにも何千,何万という人が参加しているでしょう。
いつも書き込むアクティブな常連は数十人ですが、オフ会なども盛んに行なわれていました。
自分が書き込んだコメントは、確実に関心のある人数千人に読まれるわけで、沢山スレッドができたりします。
また、何か知りたいことがあれば、質問をアップすると、専門家などの人が即答してくれます。
反対意見などもアップされますし、皆で検討することができます。
常連は毎日、また一日に何回もアクセスし、コメントを書き込んだりするので、やり取りはとても盛況でした。
しかしながら、インターネットの波に押されて、次第に低迷していき、
5年ほど前から形を変えながら、1年ほど前に完全撤廃してしまいました。
コミュニケーション手段は、ホームページからブログ,ミクシィと、新しい形式が次々と生まれてきます。
時代の流れでやむを得ないとはいえ、パソコン通信にはインターネットに換えがたい、メリットや魅力がありました。
実際、何年経っても集まるような仲間は、インターネットではまだできていません。