「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「タイヨウのうた」

2006年06月19日 19時28分27秒 | 映画
 
 「世界の中心で愛を叫ぶ」,「いま、会いに行きます」に続く、

 純愛3部作の“完結編”だそうです。

 ともに、テレビドラマとのコラボレーションで、「タイヨウのうた」のドラマは

 TBSで7月から始まるとのこと。

 
 映画の主人公・薫を演じるのは、シンガーソングライターの YUI。

 YUIは 作中の薫と同じく、ストリートライブで歌っていたところを見出されて デビュー、

 「タイヨウのうた」の主役に抜擢されました。

 主題歌の「Good-bye days」は、映画撮影が進行するなかで、

 YUIが自ら作詞作曲したものです。

 
 薫(16才)は、太陽の光(紫外線)に当たると 皮膚がんを起こしたり、

 死んでしまうという難病 「色素性乾皮症(XP)」を抱えています。

 遺伝子異常による 先天性の病気で、

 重傷のケースでは、神経症状が生じて 20~30才で生命の危険に至るといいます。

 薫は学校へも行けず、夜になると町へ出て 人もいない広場で歌うという、

 昼夜逆転の生活をしています。

 恋愛なんかできないと思っていたのに、孝治(塚本高史)と出会い、

 最初で最後の恋が始まったのです。

 薫の両親と親友をからめて 人間模様がつづられます。

 難病の痛ましい部分は描かず、ユーモアを交えながら、初々しく、

 そして 感銘するドラマが繰り広げられます。

 監督の小泉徳宏は新人とはいえ、つぼを得た演出だと思います。

 レコーディングのシーンで、音声を消した演出は、盛り上がるシーンなのにもったいない

 と思っていたら、クライマックスへの布石でした。

 薫の歌に聴衆が集まるシーンや、父親の娘に対する想いなど、

 掘り下げは必ずしも深くはないものの、好印象が残る作品です。

 
 YUIは 演技初挑戦ながら、自然な芝居で好感を持ちます。

 そして、ちょっとハスキーなその歌声は、聞く者の心を引き付けるのですね。

 魅力的なニューフェースです。

 テレビドラマでは、山田孝之と沢尻エリカが演じるそうですが、

 楽しみにしておきましょう。
 
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