医療マーケティングの片隅から

医療ライター・医療系定性調査インタビューアーとして活動しています。独立30年を機に改題しました。

香害

2014年12月29日 | 医療・健康

「香りつき柔軟剤禁止になったマンションがあるらしい」と友人。

え、ホントかいな?と思いましたが、ネット記事を見るとどうやら実際にあるらしいですね(場所は特定できませんでしたが)。

会社勤めの友人たちは、「職場の男性のシャツとか、 何人も同じ匂いがかぶるので相当キツい!」「プアゾンのほうがまだまし!」などとのたまっていました。
「プアゾン」をご存知ない方のために説明しておくとバブル期に大流行したディオールの香水で、「プアゾン(毒)」の名の通り、かなりインパクトのある香りでしたね。でもそれなりにお値段のするものだったので、集団的プアゾンになることはありませんでした。

先日、環境系の科学者とお話しする 機会があったので、香りの持続する柔軟剤についてちょっと聞いてみました。すると「揮発性の化学物質が長く室内環境に浮遊するということですからね。僕らの立場からするとあまり勧められることではない」とのこと。なるほど。だからシックハウス症候群ほどではないにしろ、頭痛がしたり、気分が悪くなったりする人もいるわけです。何しろ柔軟剤の場合「集団的」になるのがまずいわけで、こうなるともう、ちょっとした公害って感じですかね。いや、「 香害」か。

ちなみに、抗がん剤治療中の方のお見舞いに行くときは絶対NGです。
抗がん剤の影響でにおい敏感になり、それまで愛用していたシャンプーや化粧品のにおいすら「う…。」となっちゃう。つわりの妊婦さんが「ごはんを炊くにおいがダメ」というのと同じで、がん治療中用に、無香料の石けんやシャンプーなんかがあるくらいです。

こんな患者さんの前に、甘いにおいプンプンで現れたらかなりつらいはず。患者さんの本音としては「即、出入り禁止!」としたいところでしょうが、わざわざ見舞いに来てくれた人にそうも言えず、だまって耐える人も多かろうと。香水と違って、本人が意識的につけているわけではない香りですから盲点になりやすいのですが、くれぐれもご注意ください。

というわけで、今年も1年お世話になりました。
来年もよろしくお願いします。どうぞよいお年をお迎えください。 

 

 

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