ファイザー株式会社のがん患者・家族の意識調査によると、セカンドオピニオンを「受けなかった」患者は7割で、「知らなかった」人も1割とのこと。
セカンドオピニオンは、2~4万円の自費でもあり、選択はさまざまでしょう。
(その後の治療費全体を考えれば、2~4万円が高額かどうかは考えどころです。少なくとも、私なら基本的に受けますが。)
一方、がんの治療をサポートする制度(高額医療費制度などでしょうか)について、患者・家族とも
約7割の人が「知らない」
と回答しているのには驚きました。
なにしろ、がんの治療は高額です。
公的援助の制度を知らないということは、それが原因で治療をあきらめる・・・ということにもつながりかねない大問題です。
病院でこういう制度を説明するのは、本来だれの役割でしょう。
医師でも、看護師さんでもありません。
医事課、医療ソーシャルワーカー、あるいは地域のがん相談支援センター(たいていは大病院内にある)などになります。
キビシイ見方をすれば、「7割が知らない」というこの結果は、「怠慢」あるいは、機能を果たしていないといわれてもしかたがありません。
これからの「相談窓口」には、患者さんや家族が相談にくるのを「待つ」のではなく、患者・家族向けに積極的に伝えていく、「発信窓口」「広報窓口」の役割を任じていただきたいなあ、と切に願います。。
また、「発信」の手段としては、診察室で、「○○に行って訊いてみてください」と、患者にひとこと伝えたり、パンフレットを渡すのも有効だと思うのですが、多忙な看護師さんにそのあたりのフォローをお願いするのは酷。
医療クラーク(医療秘書)の育成が必要ですし、育成しても、医療機関が採用できる経済状況でなければどうしようもありません。その意味でも、医療制度が根本的に改善されて、医療クラークの採用が増えるとよいのですが。
意識調査の結果はこちらに出ています。→ファイザー株式会社のホームページ
いつも読んでくださってありがとうございます!1クリックの応援をお願いします。
人気Blogランキング
★中保の最近の仕事については、有限会社ウエル・ビーのホームページやFacebookページをご覧ください。