蛾遊庵徒然草

おこがましくもかの兼好法師にならい、暇にまかせて日頃感じたよしなし事を何方様かのお目に止まればと書きしるしました。

何故退治できない?-不法暴虐国家もどき独裁政権―

2006-10-31 01:05:47 | 時事所感
10月30日(月)晴れ。暖。

  この頃、TVをつけても新聞をひらいても、北朝鮮の核兵器問題と自殺者まで続出するいじめの話題を見聞きしない日は無い。

  北朝鮮も見方を少し変えれば世界中からのよってたかってのいじめと見られなくもない。なんてことを言うと、たちまち「お前はあんなならず者国家の肩をもつのか?」と雨霰の糾弾を浴びそうだ。

  なるほど、現在の北朝鮮の国際的孤立は、親玉の金何とかが自らの独裁による失政が招いたことは自明だ。しかし、そこには囚人同様の暮らしを強いられているらしい2千何百万人かの人民が、今や奈落が落ちるのを心待ちにさえしているとも聞く。

 国際社会は、何故か、金何とかの魔手からその暴政に呻吟する2千何百万人かを、どうすることもできないでいるのだ。隣の中国なんぞは、中・北韓国境をその暴政と飢餓の生活に耐え切れず命がけで逃げてくる人々を、無慈悲にも捕まえれば追い返す始末だ。

 真に生に喘いでいる多数の人々の存在を知りながら、その人々を何らかの形で救おうとしないのは、いじめと何ら変わらないのではないだろうか。
 我が日本だって、ぼろ舟で佐渡や男鹿半島に北からの難民がたどりついたらどんな処遇をするのだろうか?

 大量の偽札を国家プロジェクトとして偽造流通させたり、貧しい出稼ぎの同胞が多数搭乗している民間航空機をテロで爆破させたり、隣国の庶民を、それも中高生まで拉致して恥じない政体とは、そんなものが国家の名に値するのだろうか。

 21世紀のこの文明社会において、国際社会は、かかる不法謀略国家もどきの巨大犯罪者集団を何故速やかに摘出排除できないのだろうか?
 国際社会は、有効迅速にかかる犯罪国家を速やかに排除する仕組みを何故持ち得ないのだろうか。

 今こそ、人類は、実効性のある国際警察機構の常設に向けて、知恵を絞り、譲り合い我慢しあってその構築に努力すべきではないのだろうか。
拉致問題が我々に突きつけている問いの真の解答は、一見途方もなく迂遠かもしれないが、そういうことではないだろうか。

 それは、人類永遠の夢物語なのだろうか。
 こうゆうことを、まともに主張する山家の隠居を、人は空想的平和主義者として、一片の憫笑をもって唾棄するのだろうか。

 と思うこの頃、さて皆様はいかがお思いでしょうか?


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10 コメント

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他国はいざ知らず (やいっち)
2006-10-31 19:56:27
日本の今のタカ派政権は、北朝鮮の暴走振りをいいことに、警察国家どころか核兵器も持つ軍事国家になる口実に使っているみたい。
その意味で、少なくとも小泉前首相も安倍現首相も拉致問題の解決を望んでいるのかどうか、疑問に思えてならない。
せっせと危機を煽っていて、先行きが危ぶまれる。

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国際警察機構! (さくら)
2006-10-31 20:10:54
蛾遊庵様のおっしゃるように、どの国も知恵と力を出し合い国際的犯罪の撲滅を真剣に進めて欲しいものですね。

わたし達の身近で考えれば、「無関心」も小さな小さないじめかも知れません。

テレビでは自殺の報道が多く、やりきれません。
美しい国からだんだん遠ざかっていくようです。

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コメントありがとうございます。 (蛾遊庵徒然草)
2006-11-01 00:33:45
 さくら様、やいっち様コメントありがとうございます。
 人間はそもそもお互いに仲良くしたい生き物なのか、それともちょっとでも相手に気にいらないところがれば、それを口実に難癖つけて喧嘩がしたい生き物なのでしょうか。
 そして、その際自分ひとりでは駄目で、辺りを見回して自分と同じような考えのものを逸早く見つけて徒党をくんで襲い掛かる。
 どうも、子供社会でも大人社会でも国際差社会でも同じような行動パターンが見られるように思うのですがどうでしょうか。
 そしてこの傾向は容易には払拭できないような、人間性そのものにこびりついている藤壺のようにおもえてくるのですがいかがなものでしょうか。
 何だか、お二人様へのコメントのお返事にはなっていないかもしれませんが、悪しからずご了解ください。
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悲しい国民 (さと)
2006-11-01 20:27:01
かって、私の友は『地上の楽園』のスローガンを頼りに、日本社会の差別から決別し、祖国北朝鮮へ帰っていきました。
もう、生きているのかどうか・・・・
悲しい国であるとつくづく思います。しかし、そんな国の指導者を
選んだのも北朝鮮国民。

そして、祖国への愛着は捨てがたいものがあるはず。
あのようなリーダーを持ったことが
北朝鮮国民の悲劇、いくら、海外でいろいろなことをしても、脱国したとしても、自らの故国を捨てた負い目はつきまとい、所詮他国では偏見や、差別に付きまとわれる。
願わくば北朝鮮の内なる改革ののろしが挙がるのを願うばかり。
日本もそちらにもっと協力をしてほしい。
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私の友もです…。 (蛾遊庵徒然草)
2006-11-03 19:33:48
 さと様、コメントありがとうございます。

 <かって、私の友は『地上の楽園』のスローガンを頼りに、日本社会の差別から決別し、祖国北朝鮮へ帰っていきました。>とのこと。
 実は、これ、私の過去のブログでも書いたかもしれませんが、私の小学校の時の同級生がやはり、同様に一家で北朝鮮へ帰っていったことを記憶しています。

 彼の一家も、恐らくはどんなに悲惨な運命をたどったことでしょうか?
 頭がよく、絵の上手い子供でした。彼らが帰国していたあと、その一家が住んでいた、鉄路の引込み線脇のバラックが戸もあけっぱなしになったまま立ち腐れていく様が今も私の眼裏に残っています。

 国民の暮らしを守ろうともせず、首領のみが栄耀栄華を極める…こんなことがいつまで続くのかやりきれません。
 あの国の民人には、もはやその暴虐に立ち向かう気力も萎え尽くしていると残念ながらみるべきではないでしょうか。

 革命や世直し、抵抗運動はある程度、国民生活にゆとりがあるなかでないと起きないものであると、何かの本で読んだ記憶があります。

 こうゆうやからにこそ、イラクでみせたアメリカなど有力な国の力が不可欠なのではないでしょうか?
 国連が有効な手を打てない限りは、残念ながらそれ以外に方策は無い様に私には思えます。
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TBありがとうございます。ところで…。 (蛾遊庵徒然草)
2006-11-03 19:51:49
 おもいつくまま雑感文様、TBありがとうございます。
 中韓とは仲良くしなくてもいい?、アンケートとったら、男性の大部分は、そのとおりとのこと。反対に女性は仲良くしたほうが良いとする方々が大部分との事。
 
 私はと言えば、やっぱり仲良くした方が落ち着きが良いと思います。隣人と反目したりシカトしあって短い人生何の良い事があるでしょうか?

 ただ、こちらから態々べたべたとしたりすることは無いと思います。たんたんとそれぞれの分野で関係ある方々が変な先入観や偏見を持たずに、礼儀正しく、約束したことは必ず守るというふうに、人間同士の関係を大切にしていくことではないかと思います。

 ところで、TBされる場合には、何故TBされるのか一言コメントいただけるとありがたいのですがよろしくお願いいたします。
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失礼致しました (DH)
2006-11-04 01:58:28
蛾遊庵様

いきなりTBを送りつけてしまい御迷惑をおかけしました。お詫び申し上げます。

貴エントリーと直接の関係はないのですが、中国・韓国に関わる話題なので、多少の関連は無くもないのではないかと思い、いつも拝読させていただいている貴ブログにTBを送らせていただいたような次第です。


かつての帰還事業で北に渡った人々はかの地において極めて厳しい状況に置かれていた(置かれている)と仄聞します。
昔の映画に「キューポラのある町」というのがありました。そこでも確か北へ帰る人々の様子が描かれていたように記憶しています。

結局拉致の問題にしても、核の問題にしても、今の体制が変わらない限り解決は望めないのではないかと思います。ある種の無血クーデターの如き事態で体制が崩壊して、もう少しましな政権が出現する、せめてそのような方向に行くことはできないものか、などと夢想したりしております。
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早速ありがとうございました。 (蛾遊庵徒然草)
2006-11-04 16:55:44
DH様、早速、コメントいただくと共に、いつも読んでいただいているとの事、重ねてありがとうございました。
 
 <結局拉致の問題にしても、核の問題にしても、今の体制が変わらない限り解決は望めないのではないかと思います。ある種の無血クーデターの如き事態で体制が崩壊して、もう少しましな政権が出現する…>との事、私も同感です。
 今も週刊誌をちょっと覗きましたら、この冬がこせるかどうかの厳しい食料事情とありました。

 気の毒なのは一般民衆の人たちでしょうね。改めて国際社会の無力さを感じます。

 また、よろしくお願いいたします。
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増元氏にカンパしちゃイヤよ (意地悪ババー)
2006-11-21 10:05:34
増元氏と言えば、小泉総理に暴言をあびせた男である。
会社を辞め、選挙に立候補。そして落選。 退職金も貯金も
選挙費用に使い果たし、収入源が無くなった。 そんな増元氏に
とって、姉の拉致事案が生活の糧となった。 増元氏のHPは
全頁に振込先が掲載されている。 カンパと称してはいるが、
要は生活費をくれということではないのか。全国から年に2千万円も
集め、豪勢な暮らしをしているのである 増元氏は活動費だと
言い訳をするかもしれないが、同じことだ。 これでは拉致を
利用した金儲けであると言われても仕方がない。
頻繁に海外旅行の出来る身分ではない。日本にはもっと
困っている人が沢山いるのだ。きちんと職に就き、
その傍ら活動をするのが筋ではないのか。 こういう人物が
いる限り拉致家族会への同情の念は薄れるばかりだ。
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お話のとおりとすれば、残念なことだと思います。 (蛾遊庵徒然草)
2006-11-23 23:24:20
 コメント、ありがとうございました。

 ところで、<そんな増元氏にとって、姉の拉致事案が生活の糧となった。 増元氏のHPは全頁に振込先が掲載されている。 カンパと称してはいるが、要は生活費をくれということではないのか。>とのこと。
 
 私は、初めて聞く話であり、真偽のほどを知る立場にありませんが、お話のとおりであるとすれば、嫌らしい話ですね。

 何かといえばカンパですが、カンパを受けた方々は少なくとも、何らかの方法で第三者の目でチェックを受けた収支報告書を明示するのが最低の義務のように思いますが、今まであまりそのようなものを示ししてカンパを求めているのを見たことがありません。

 どんな物事にもコバンザメやハイエナのような便乗者が付いて回るのが世の習いということでしょうか。
 オリンピックのスケート連盟の禿げたか会長だかの使い込みの例もあったばかりですね。

 まあ、しかし、そんなゴミみたいなものには目を奪われずに本質・実態をみていくようにしたいものだと思います。
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