廃盤日記(増補改訂版)

めざせ!日本全国の中古盤店制覇!(by じみへん)

★DVD/THE ROLLING STONES 「ROCK AND ROLL CIRCUS」

2004年12月12日 | ERIC CLAPTON
 
1968年に収録されたローリング・ストーンズによるサーカス仕立てのTVショー 『ロックンロール・サーカス』 が遂にDVD化されました!!クリスマス特番として企画されたスペシャルショーでありましたが、実際には放送されず未発表のまま、1996年にVHSで発売されるまで実に28年間もの長い間、お蔵入りしていた幻の映像作品であります。この辺の事情に関しては、ストーンズのファンサイトで詳しく解説されていると思いますので、ここでは割愛させていただきます。

本編にはローリング・ストーンズのパフォーマンスのほか、明らかに口パクで演奏しているジェスロ・タルや観客の入っていないスタジオで演奏させられているタジ・マハール、若かりし日のザ・フー、そしてジョン・レノン(vo,g)、エリック・クラプトン(g)、キース・リチャーズ(b)、ミッチ・ミッチェル(ds)という今では絶対に信じられない布陣で演奏した一夜限りのスーパーグループ=ダーティ・マック(※たぶんジョンのポール・マッカートニーへの当てつけから名付けられた?)のライヴ映像などが収録されております。本当に超貴重な映像をよくぞここまで良い状態で保存しておいてくれたものだと当時の関係者に賞賛を与えたいぐらいです。68年当時のことを考えると画質・音質ともに驚異的なぐらいハイクオリティで再現されておりますし、勿論、音声はドルビーデジタル5.1chサラウンド対応で再生可能です。そうそう、ビデオではなぜか拒否されてしまった日本語対訳も今回のDVD化にあたっては無事クリアし、日本語字幕スーパーでも表示されます。

このほか、既発VHS版と違う点は、激レアなボーナス特典映像が追加収録されている点で、とくに一夜限りのスペシャル競演を果たしたダーティ・マックの「ヤー・ブルース」は、別バージョンによる演奏シーンを4分割によるマルチアングル画面で収録しており、ひと味違った演奏を楽しむことができます。どちらかというとコチラの別バージョンの方が本編収録のバージョンのものよりも出来が良かったような感じがしますし、ブートレッグなどで昔からお馴染みだった流出音源も実はこの別バージョンの方だったりします(笑)。

それにしても、この 『ロックンロール・サーカス』 を観ていつも思うのは、ブライアン・ジョーンズが明らかに目の焦点が定まっておらず、薬のやり過ぎでラリっていて演奏にもついて行けず、ひとりだけ浮いてしまっていることです。この姿を見てしまうと可哀想というより残酷な感じを受けてしまうのは、きっと僕だけではないはずだと思います。よくこの番組をお蔵入りした理由は、ミック・ジャガーのパフォーマンスがお粗末で、それを理由にミックが公開を拒否し続けていたというのが定説になっておりますが、僕はきっとそれだけではない、たぶんブライアン・ジョーンズのあの半ば廃人と化した残酷な姿をテレビでは見せたくなかった、というのが本当の理由ではないかと考えております。この収録の何カ月後かに実際にブライアンが亡くなってしまったことを考えると胸がいっぱいになって仕方ありません。合掌。


◎DVD/THE ROLLING STONES 『ROCK AND ROLL CIRCUS』 (abkco, UIBO-1033)

01. Prologue
02. Entry Of The Gladiators
03. Song For Jeffrey - Jethro Tull
04. Quick One While He's Away - The Who
05. Over The Waves - Trapeze Artists
06. Ain't That A Lot Of Love - Taj Mahal
07. Something Better - Marianne Faithfull
08. Fire Eater And LUNA
09. John And Mick
10. Yer Blues - Dirty Mac (John Lennon)
11. Whole Lotta Yoko - Dirty Mac (John Lennon)
12. Jumping Jack Flash - Rolling Stones
13. Parachute Woman - Rolling Stones
14. No Expectations - Rolling Stones
15. You Can't Always Get What You Want - Rolling Stones
16. Sympathy For The Devil - Rolling Stones
17. Salt Of The Earth - Rolling Stones



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2 コメント

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知覚の扉 (スズキ)
2004-12-12 04:41:35
ブライアン・ジョーンズ、彼も知覚の扉の中に深く入りすぎた人ですた。

あのような人な人を、時間など規制の多いTV番組に押し込むのはかわいそうですよね。

彼は他のメンツとは違う場所を見てるんですよ。

R&Rサーカスではないんですが、なにかのビデオ・クリップで嬉しそうにシタールを弾いている映像がありましたよね。

そんなブライアンが大好きです。



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ローリー寺西似(笑) (じみへん)
2004-12-12 07:56:28
シタールでの演奏といえば、

ブートレッグでしかいまだに聴けませんが、

故ジミヘンと故ブライアンのセッションで、

ブライアンがシタールを奏でている音源がありました。



初期ストーンズでの楽曲演奏も勿論イイのでありますが、

僕個人の意見としては、ブライアンの最高傑作は、

やはりあのモロッコでの録音盤『ジャジューカ』では

ないかと信じてやみません。早すぎた才能でした‥‥。



そういえば、上記『ロックンロール・サーカス』を観ていて気がついたのは、

この時のラリっているブライアンの表情、誰かに似ているなあ~

と一晩考えたところ「ローリー寺西似(爆!)」という結論に達しました。

え~、似てないよ~と云われる方は、もう一度、

DVDで大写しになったブライアンの顔をチェックしてみて下さい(笑)。



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