廃盤日記(増補改訂版)

めざせ!日本全国の中古盤店制覇!(by じみへん)

★エディ藩とオリエント・エクスプレスその1

2005年04月10日 | THE GOLDEN CUPS
こちらも人気が高いエディ藩さんの廃盤CD 『エディ藩とオリエント・エクスプレスその1』 です。日本コロンビアから1991年に一度だけCD化されましたが、それ以来、廃盤状態が続いております。僕は前出の 『BLUE JADE』 と一緒にディスクユニオンで奇跡的に中古盤を購入することが出来ました(といっても今から10年以上前の話ですが!)。

1974年6月25日に日本コロンビアよりリリースされたオリジナルLPの 『エディ藩とオリエント・エクスプレスその1』 は、全曲英語で、しかも当時としては掟破りであった “帯なし、歌詞カードなし” という輸入盤LP仕様で発売されて業界内でも話題になったそうです。たしかにグローバルな視点をもつエディさんならではの閉鎖した日本の音楽業界内に対する反骨精神的リリースの仕方ではあったと思います。ジャケットにもそれらしい日本語は一切入っておりませんしね。さすがにCD化された際は帯も付いておりましたが、これはまあ仕方がないでしょ(笑)。

それまでのエディ藩節を維持しながらも、本作では新たにブラスセクションをバンド内に正式に参加させた形でのレコーディングとなりましたから、音楽的な幅は一段と広がったような気がします。単なるブルース・ロックでは終わらない、エディ藩の懐の深さといいましょうか、新たな音楽領域に挑戦する開拓者精神をこのアルバムで感じ取ることができました。

最近のエディさんのライブでも、このオリエント・エクスプレス時代の曲が何曲もプレイされていることを考えると、当時としては少し早過ぎた才能の開花だったのかもしれません。時代がようやく追い付いた、というのはエディさんにとってはあまり相応しくないコメントかもしれませんが、客観的にみて僕はそのように思えましたね。とくに「I WANT TO BE WITH YOU」や「K.S.D.」「ANOTHER BETTER DAY」は必聴のオリジナル・カヴァーを再現されていると思います。

横浜に行けば毎月どこかでエディさんの生演奏を聴くことができると思いますので、まだ未体験の方は是非ライブハウスの方にも足を運んでみて下さい!!

◎ 『エディ藩とオリエント・エクスプレスその1』 (COCA-7254)

01. I WANT TO BE WITH YOU
02. YOU
03. K.S.D.
04. 囚人21号
05. オリエント・エクスプレス
06. ANOTHER BETTER DAY
07. HOW TO SPEND HER TIME
08. 9 O'CLOCK

歌・演奏/エディ藩とオリエント・エクスプレス

エディ藩(vo,g)、ジョン山崎(p,or,vo)、秋山新之助(b.g)、ゲーリー渡辺(ds)
三神茂(t.sax)、岡本正(trombone)、萩野公夫(trumpet)、カンノ・シスターズ(cho)
大野克夫(mellotron,steel guitar)、アイ高野(ds)



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6 コメント

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Unknown (スズキ)
2005-04-10 18:33:32
今月はセブンス・アベニューでライブがあるようですね
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Unknown ()
2005-04-10 18:50:18
一曲目には相当やられましたー。この時代でこんな背中すーっとなるほとワクワクさせてくれる曲はなかったですもんね。山崎さんの声も相性が良かったし。

ブラスはサンダーチーフいうヤマハのコンテスト出のブラス隊だったと記憶してます。エディ・藩さんはこの時期ヤマハと縁が深かったみたいですね。
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Orient Express (Gravenites)
2005-04-11 04:19:26
このアルバムも一長一短ありまして、それだけ良くも悪くも昔から気になっている作品です。

先ず、三人もブラス・セクションがいるのになぜソロ・パートを与えなかったのかと言う点で、これはライブでも同じでした。彼がモデルにしたと思われるバディ・マイルスの「バディ・マイルス・エキスプレス」やエレクトリック・フラッグでもブラスのソロ・パートはありました。一度本人に確認したい点です。

いいところはジョン山崎さんの歌が光っているのと、レコードでは初めてエディ藩さんの歌が前面に出て来ている事でしょう。さらにリズム・セクションがしっかりしているし。

良曲も多く、これはこのアルバムの誇らしい面の半分を占めています。

レコードやライブでのノリがいまいちと言う声も聞いたことがあるが、ちょっと引いたようなところのノリは当時の横浜のバンドの特徴なので、それで構わないと思います。

当時、エディ藩さんはヤマハからこのバンド用にモニターとして楽器やPAを調達してもらっていた関係があったようです。ライナーの写真にある彼のギターはヤマハ製のはずです。
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その2の行方は?(笑) (じみへん)
2005-04-11 10:00:44
スズキさん、笹さん、Gravenitesさん>

毎度コメントどうもありがとうございます!!

ご指摘のとおり、たしかにオリエント・エクスプレス時代の作品は

賛否両論ある問題作(?)という言い方は不適当なのかもしれませんが、

いろいろと課題を残したアルバムであったことだけは事実だと思います。

ブラス問題もそのひとつだと思いますし。



ライブでのノリの件に関しましては、当時のライブは未体験ですので判りませんが、

ここ1、2年の間に演奏しているエディさんのライブを聴いた限りでは、

オリジナルのオリエント・エクスプレス時代よりも

最近の方がかなりレベルアップした演奏を披露していると思います。

もちろんブラスセクションは入っておりませんし、

ヴォーカルはジョン山さんではなく、エディさんがとっている

という違いはございますが、アレンジの仕方が最高です!!

これは裏方でエディさんを支えているプロデューサー兼ギタリストの

中村裕介さんの力が大きいと僕は考えております。

裕介さんの協力がなければ、現在のエディさんの存在もなかったといえる程、

彼の影響力は絶大ですね。昨年暮れに発売された

エディ藩&ROXVOXのニューアルバムを聴いていただければ

僕の云わんとしているところがよくお判りになると思います。



そーいえば、このエディ藩&ROXVOXのアルバム、

渋谷のレコファンでも売っていたので少しビックリ致しました(笑)!!



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Unknown ()
2005-04-11 15:03:31
ぼくの場合曲順について不満を持っているんです、一曲目も良いのですがアルバムのつかみとしたら三曲目の「K.S.D.」の方がアルバムを代表するに相応しい作品だと思うんです。はっとするコード進行、要所にエディ・藩の鋭いギターが聞けるなど・・。こっちをトップに持ってきて欲しかったっす。ライヴではこの曲がトップでしたね。I WANT TO BE WITH YOUは一番最後だともっと格好よかったと思います。
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なるほど、曲順ですね! (じみへん)
2005-04-11 20:02:43
笹さん>

あ、たしかに曲順に違和感といいますか、

しっくり来なかったのは僕も同感であります。

なるほど、収録曲順の問題だったんですねえ、それは。

僕もアルバム冒頭に持って来るんなら「K.S.D.」の方がイイと思いますし。



そういえば、このアルバムを初めて聴いた時も

ラストの「9 O'CLOCK」英語バージョンの配置がいかにも

というか、あまりにもわざとらしい感じを受けましたので

やはり曲順に少々問題があったんでしょうね。

この時に裕介さんがプロデュースしていたら、もう少ししっくりと来る

収録曲順になっていた可能性大ですね(笑)。



そういえば、このアルバム「その1」となってるんですけど、

30年近く経った今、「その2」を制作するなんて企画、どうでしょう(笑)!!



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