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廃盤日記(増補改訂版)

めざせ!日本全国の中古盤店制覇!(by じみへん)

★THE DIG presents DISC GUIDE SERIES 「BLUES ROCK」

2005年01月11日 | PETER GREEN
 
昨年暮れにシンコーミュージックから発売された雑誌 『THE DIG』 のディスクガイドシリーズ最新刊がこの 『BLUES ROCK』 です。本体価格2000円+税。

またいつものカラフルなディスクガイドブックの一冊かあ~と思い、HMV某店の書籍コーナーの一角で立ち読みをはじめたのが運のつき(!)。気が付けば昼休みの1時間を全部立ち読みで使ってしまいましたー、まったく馬鹿ですね(苦笑)。で、普通ならそのまま立ち読み終了で「THE END」ということになってしまうのでありますが、ところがどっこいこの本は違いました。立ち読みして読了するも尚、お金を払ってでも手元に置いておきたい、何度となく繰り返し読んでみたいと思えたディスクガイドだったのであります!!こういう音楽本との衝撃的な出会いっていうのは、学生時代以来、久々に感じた出会いでしたね~。いやー長いこと待ってましたー!というぐらい心地よい、非常に衝撃的な出会いでありました(笑)。

僕がとにかく感動したのは、こんなにもホワイトブルース系の音楽を取り上げまくったディスクガイドが今までに一冊もなかったこと、とくに初期ブルースバンド時代のフリートウッド・マック周辺の音楽をここまで拾い上げ、さらにフリートウッド・マック脱退後のピーター・グリーンの足跡をここまで丁寧に語り尽くした日本の音楽雑誌は、僕の記憶にある限り 『THE DIG』 以外にはなかったことが挙げられます。スゴイですよ、ここまでピーター・グリーンのソロ・アルバムをずら~っと揃えて掲載しているんですから(笑)。ピーター・グリーンの話をして、今まで僕の話に付いて来れた人は、札幌で某ロック・バーを経営されている世界的にも有名なグリーニー・マニアのSETSUKO女史ぐらいしか存在しないんじゃないかと思っておりましたが、いや~やっぱり居るところには居るんですねえ~。またしても新たなる音楽的同志を見い出せた想いで、本当胸がいっぱいですよ(苦笑)嬉しいですね~。オマケに未CD化のジェレミー・スペンサーやダニー・カーワンのソロ作まで取り上げておりますし、極めつけはフリートウッド・マックの初代ベーシストであるボブ・ブラニングがバンド脱退後に結成した「SUNFLOWER BLUES BAND」のアルバムまで取り上げている点であります。しかもピーター・グリーンがゲスト参加しているセカンドやサードアルバムまでしっかり掲載されている訳で!!これは判る人にしかまったく通じない話だと思いますが、ホワイトブルースをかなり極めている人じゃないとまず知らない作品ですよ(笑)。いやはや、このディスクガイドの監修/執筆を担当されている白谷潔弘さんとマッド矢野さんには本当に脱帽です。参りました~(笑)。

一家に一冊、いや保存版と閲覧用も含めて一家に三冊ぐらい常備しておいてもらいたい本当に本当に力作のディスクガイドシリーズの一冊であります。皆さんもこの本を参考にして、底なし沼のようにディープで奥深いブルースロックの世界に是非ハマってみて下さい(笑)!!拍手パチパチ!!


★The Mick Fleetwood Band 「Something Big」

2004年11月08日 | PETER GREEN

フリートウッド・マックのミック・フリートウッド翁が別バンド名義でリリースした新作がコレです。ソロプロジェクトというよりも、相方のトッド・スモールウッド(親戚じゃないよね?)を大々的にフューチャリングした作品に仕上がっております。一聴した感じでは、昔のトム・ペティ&ハートブレイカーズ風の曲調に僕には聴こえましたね。イイ意味で懐かしいんですが、少々時代はずれ的なイメージが付きまとうのも仕方がないかな、これじゃ(笑)。たぶん売れないな、日本盤でのリリースもきっとないと思います(苦笑)。アルバムジャケットのデザインもなんとなくストーンズを脱退してから細々とソロプロジェクト作品をリリースし続けるビル・ワイマン翁と相通ずるものがありますしね(笑)。輸入盤レコファン税込価格2089円でした。

なぜ僕がこのアルバムを購入したかと云いますと、スペシャルゲスト陣に注目したからです。懐かしのジャクソン・ブラウンや同僚のジョン・マクヴィーの参加はなんとなく判るとしても、一番注目したのは、なんとあの「ジェレミー・スペンサー」の名前が書かれているではありませんか!!ジェレミー・スペンサーといえば、かつてピーター・グリーンとフリートウッド・マック初期のホワイト・ブルース黄金時代を支えたもう一人の立役者が彼で、師匠エルモア・ジェームス真っ青のブルースギターを弾きまくっていた張本人であります!!

70年代後半に入って目指す音楽の方向性の違いからフリートウッド・マックを脱退したのでありますが、その後は半ば行方不明の状態が続いておりまして、近年では阪神淡路大震災の後に行われた復興ライヴに突如、某宗教団体の一員として来日し、チャリティー演奏に参加して行ったというニュースを小耳に挟んだぐらいでありました。その彼の名前をまさかこんなところで再び見ることになるとは!!ジェレミー・スペンサーファンの僕としては喜びや驚きと同時に、ある一抹の不安もよぎりました。果たしてちゃんと演奏できているんだろうかと。ジェレミー・スペンサーは10曲目に収録されている「No Borders」1曲のみに参加しておりますが「そうそうこれこれ!」と判るぐらいジェレミー節全開のスライドギターを弾いていたので、ほっと胸を撫で下ろしました。良かった、彼はまだギター廃人(失礼!)にはなっておりませんでした(笑)。とにかく本作はジェレミー・スペンサーのメジャーシーンへの復活と、彼を再び世に送り出してくれたミックフリート・ウッドに大いなる拍手を贈りたいと思います。拍手パチパチ!!


◎The Mick Fleetwood Band 『Something Big』 (Sanctuary, SANCD311)

01. Bitter End
02. Something Big
03. Where The Wind Blows
04. It's Only Money
05. Walking With The Angels
06. Making Other Plans
07. These Walls
08. Looking Into You
09. Passion
10. No Borders
11. Watching Over You
12. Heaven Sent