活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

【10月10日】

2024-10-10 | 新書

宇宙を調べるのには従来は光学望遠鏡が主流で今はそれに加えて電波望遠鏡の二本立てとなっています。そして近い将来それに加わるのが重力波望遠鏡と言われています。重力波とは一般相対性理論で予測されていたもので、2017年それの観測でノーベル賞が授与されました。世界に4か所あって(日米欧)協同して観測をしています。しかし、何分重力波というのは微小です。波なので波長というものがあります。普通の電波、例えばアマチュア無線の主力バンド144MHz(1秒に144万回振動する)は2mです。長波といわれる波長の長いものでは10kHz(1万回/秒)で30kmです。ところがなんと重力波の波長はナノヘルツ(nHz)の世界です。ナノとは10憶分の1。1回振動するのに30年。波長は30光年だそうです。人の一生で3回しか振動しないのです。そしてそれを受けるアンテナなんてどんなもの?水素原子の直径よりも28桁も小さい振動なのですよ。普通では観測不能です。なので重力波望遠鏡というのはレーザー干渉計というアイデアを使います。そしてさらに中性子星と言われるパルサーからの電波を使って重力波を研究するというナノグラブという国際研究チームが立ち上がっています。平均の研究期間が16年と言います(なにせ30年に1回ですから)。久しぶりにブルーバックスの宇宙もの、宇宙はいかにはじまったのかを読み始めましたが、事実は小説よりも面白い。

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