活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

【1月16日】

2008-01-16 | 単行本
 医療サスペンスというのはサスペンスの中でも人気のあるジャンルですね。心室細動は1998年のサントリーミステリー大賞をとったものです。面白かったのですが、舞台となった背景がちょっとありきたりかなと思いました。国立大学教授を狙う助教授は過去に出張先の病院で医療過誤に巻き込まれます。そこの院長と婦長との関係、院長の娘との男と女の関係、妻とのつめたい夫婦仲、妻の実家は資産家、主人公と看護婦との関係などありがちな設定です。この小説のキーは助教授の女への今ひとつの思いやりの無さが自らを窮地に追い込むということですが、なんか身につまされるところではあります。
 結城五郎の他の作品を調べたくて、携帯のヤフーで結城五郎と検索したら、一番の候補が茨城県結城駅から愛媛県五郎駅までのルートだったのは笑いました。
 沖縄が大好きなのですが、花村萬月の沖縄を撃つを読み始めました。沖縄は癒しという言葉で語られることが多いのですが、一方でそうではない面を記した本も出るようになり、本土の人が持っている理想とギャップが出るようになりましたね。

「心室細動」結城五郎 文藝春秋
コメント
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