活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

【3月31日】

2006-03-31 | 新書
 一生で一回も手術をしたことがない(メスを体に入れたことがない)という人はどれくらいいるのでしょうか。自分はなくても周囲の家族、友人では間違いなくいるでしょう。自分は小さな手術を2回、全身麻酔の手術を1回経験しました。手術をしたことがある人もこれから予定がある人も、予定も経験もない人も周囲の人のことを考えてこの本を読むことをお奨めします。
 手術というのは執刀医がクローズアップされますが、実は手術全体をコーディネイトしているのは麻酔科医なんですね。患者に手術の次第を説明するのも、直前に手術実行のGOを出すのも、手術中の生命維持を担っているのも、術後の体調管理も麻酔医の仕事なんですね。優秀な麻酔医がいることは優秀な執刀医がいることと同じくらい重要だということです。
 著者は広島大医学部の麻酔科教授。手術を受けるということはどういう手順で、どういう影響が体にあるのかということを教えてくれます。

「手術室の中へ」弓削孟文 集英社新書
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