宮美庵

幸せはいつだって、わたしの中に。

幸せは どんなときも 私の中に・・・

祖母の遺品

2017-10-26 21:53:26 | 家族・親戚

母方の祖母は、倶知安の高校に赴任する祖父と共に、

関東の実家から遠く離れた北海道に移り住み、

小柄なのに子どもを8人も産み育てました。

お味噌汁のことを「おつけ」、トイレのことは「ごふじょう(ご不浄)」と言っていたのが、

子どものときの私には印象的でした。

クラッシック音楽が好きで、

家事をしながら、いつも品良く鼻歌を歌っているような、

明るくて邪気のない、いくつになっても可愛い人でした。

 

先日実家で、その祖母の日記帳と小さなスケッチブックが遺っているのを知りました。

日記帳には、母が生まれた年の1年間が几帳面に綴られていました。

が、祖母はとても達筆だったので、あまり読みとれず・・・

出産後少しの間、祖父の文字で記録された部分だけは、

読むことができ、興味深いものがありました。

 

そして小さなスケッチブックには、

祖母の絵が。

せっかくなのでここに残しておきたいと思います。

いろいろ好きなこと、したいことがあったはずですが、

自分を発揮する場所はおそらく家庭の中だけだっただろう専業主婦一筋の祖母でした。

家事・育児の忙しい合間に、楽しんで描いていたのでしょうか。

 

 

 

 

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実家へ向かう、覚悟の7分間

2017-10-26 20:15:44 | 家族・親戚

今日は午前11時近くに、

電話をしてから実家へ行くことにしてあった。

卓球教室から帰宅し、家に入る前に車の中で電話をかけた。

シャワーを浴びてから行くので少し遅れるよと言うつもりで。

 

呼び出し音が鳴る。

いつもなら、4、5回で母が出る。

が・・・珍しくなかなか出ない。

呼び出し音を聞きながら、私は車を出て家の鍵を開け、階段を上って居間へ入る。

が・・・呼び出し音だけが鳴り続ける。

電話をあきらめて、私は大急ぎで着替え、再び車に乗って実家へ急いだ。

 

運転しながら頭の中ではいろんな思いが駆け巡る。

(お天気がいいから二人でお散歩に出かけた?いや、そんなことは最近全くしなくなっている。)

(私と買い物に行くことを忘れて、歩いて買い物へ行った?いや、そうなら父は必ず留守電設定にしていくはずだ。)

(昨夜も、寝る時間が近づくと、母の認知症状に対する父の忍耐力が落ちて険悪な状況になり、

何度も電話で対応しなければならなかった・・・もしや父の限界を越えて、とんでもないことになっているのでは・・・)

(二人とも倒れているのかもしれない・・・)

(5年前のあの朝も、この先にいったい何が私を待っているのだろうと思いながら車を走らせたなぁ・・・

あのときには、あのひとと連絡の取れないことに、何一つ希望のようなものは浮かばず、少しずつ覚悟をしながらも、

心臓がごとごとと鳴り続けていたなぁ・・。)

(マリーナの人が気を利かせて今は対面しない方がいいと言ってくれて、私は素直にそれに従って、もう生きてはいないあのひとの辛い姿を、

その時は目にすることなく、きれいに整えてもらってから対面したのだったなぁ・・・)

(でも今日万が一、父と母が悲惨な状態で倒れていたとしても、私は冷静に対応しよう、私はしっかりしなければならないんだ。)

(私は今、やはり大変な事態に直面しているのだろうか・・・?)

 

そんな7分間を過ごし、実家に着くと、

私が行く前にいつもは父が少し開けている車庫のシャッターが、

ぴったり閉じられている。

心を落ち着けながら、いつものようにベランダの出入り口へ回った。

すると・・・

ソファに座っている父の姿が、まず見えた。

ベランダのカギは開いていた。

あぁよかった!!何事もなかった穏やかな二人がそこにいたのだった。

 

               

 

ほっとしながら、電話に出なかったことを言うと、電話など来ないという。

その場で携帯からかけてみると、なるほど、鳴らない。

最近機械に弱くなった父が、着信拒否の設定に間違ってしてしまったのかと思ったが、

受話器を取ってみると・・・あらら、ツー という音が全くしない。

すぐに壁際を確かめると、なんだ!コネクターが外れていたのだった。

なぜ外れたのか・・・それは、二人とも全くわからないと言う。昨夜は普通に通じていたのだし。

謎は謎のまま。

 

いつものように保存できるおかず数品と夕食を母と一緒に作り、

明日の母のデイサービスの準備をし、

 帰ってきたのだった。

 

      ?          ?   

 

こうしてこれを打ってるうちに、夜の電話をかける時間になっていることに気づき、

たった今電話した。無事受話器の向こうで母の声。

いつものように

「パパは宴会に行って、まだ帰ってこないの。おじいちゃんがいるよ」と母。

「何言ってるんだ!おれはここにいる!」と電話の向こうで父の声。

 

でも今日は昼間実家で、不思議な解決法を発見したのだった。

「さぁ、お母さんにクイズを出しますよ~!今そこにいるのは・・・

1番、〇〇〇〇さん(おじいちゃんの名前)  2番、〇〇〇〇さん(弟の名前) 3番、〇〇〇〇さん(父の名)

さぁ、正解は何番?!」

すると母は「何言ってるの~。3番に決まってるでしょ!」

「ピンポンピンポン!大正解~!」

「なにやってるの~(笑)パパがいるにきまってるでしょ。へんなの~」

 

今日は何度もこれで人物誤認から復活している母。当分この作戦で行けるかなぁ~

今日だけだろうか。。。

でもとりあえず、今日も二人は平和に眠ることが出来るだろう。

私もね。

 

めでたしめでたし。

 

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