仏教では、煩悩(怒り、むさぼり、無知)が苦の原因とされています。この3つは三毒と呼ばれ、煩悩は心に湧きあがってくるさまざまな妄想を指します。煩悩の数は、日本では108個、チベットでは8万4千個あり、釈迦は8万4千の教えをといたといわれています。
きのう読んだ本で、心のなかの世界というのが印象に残ったので、紹介したいと思います。
1. 地獄界 何でも悪いことを人のせいにして責め、憎む。
2. 飢餓界 もっと食べたい、いくらあっても欲しいという心。
3. 畜生界 弱肉強食の思想、思いやりのなさ。
4. 修羅界 競争、戦争、争いの心。他人に負けまいとかたひじをはる心。
5. 人間界 苦しみや悩みのなかで生きる人間の世界。
6. 天上界 なんでもうまくいって幸せ、有頂天の状態。
ここまでを悩みの世界、次からは悟りの世界といいます。
7. 声聞界 お釈迦様の説法の声をきいて、この世の道理を悟ることができる心。
8. 縁覚界 自然界を見て、この世は縁によって生まれ、縁によって滅びるのをさとる。
9. 菩薩界 自分が悟ったあと、大衆の苦しみや悩みを救い、悟りに引き入れる努力をする人。
10. 如来界 すべての執着がなくなり、永遠の宇宙と同じ心となる。
「般若心経入門」大栗 道榮 著 より
悩みの世界をさまよう自分よ…