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平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

天地人 第17回「直江兼続誕生」

2009年04月27日 | 大河ドラマ・時代劇
 『直江兼続誕生』

 迫る織田軍。
 武田が滅び、上杉包囲網が完成する。
 やはり危機はドラマを盛り上げますよね。
 狂気に囚われていく信長(吉川晃司)も見られたし。(信長の光秀面罵の場面は戦国ものでは欠かせない。「忠臣蔵」の松の廊下みたいなもの)

 信長にとって上杉の<義>は怖ろしいものだったんですね。
 <義>のために武田に援軍を出した景勝(北村一輝)。
 それに対して織田の家臣達は動揺する。
 <謙信公の威風><この世に残っていたすがすがしい行為>を世に示されたからだ。
 これは風向きを変えるのには十分。
 織田軍の侵攻は残虐ばかりで<すがすがしい風>が吹いていなかったから。
 自分たちの行為は正しいのかという疑念が生まれる。
 おそらく当時の民衆も支持したことだろう。

 そしてこの時景勝が武田を助けなかったら……?
 風向きは変わらず、天はきっと上杉を見放していただろう。
 上杉の兵達も胸を張って戦えなかっただろう。
 歴史のifではありますが。
 <すがすがしい行為>には気持ちを明るくする力がある。
 それはきっと<邪>を払う?

 ということでなかなか面白かった今回。
 ただせっかくいい素材なのにもったいない。
 もっとじっくり描けばよかったのに。
 「御館の乱」が<すがすがしく>なかったのだから、その対照として描けばメリハリがついてもっと盛り上がったはず。
 「御館の乱」の教訓を活かして<義>のために戦うことを決意した、みたいなドラマでもいい。
 上杉軍は主役なので<すがすがしい軍>であってほしいですね。
 しかし兼続(妻夫木聡)は……。
 「魚津城を見捨てろ」と進言。
 どうも兼続は現実主義者の様です。
 <義>の景勝に対し兼続は異を唱えて極端に突っ走らないようにする存在?
 このふたりがコンビだから上杉は生き残れたのかもしれませんね。
 皆が同じ方向を向いていたら調子がいい時はいいですが、調子が悪い時は滅びに向かってしまう。
 以前僕は『兼続には義がない』と書きましたが、作者は<義>とのバランスを取る存在として兼続を位置づけているのかもしれません。

※追記
 お船(常磐貴子)と夫婦になった兼続。
 今回は会えなかったが出会った時、どんな会話を交わすのか?
 なかなか楽しみ。


コメント (6)
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