「一番得意な曲は何ですか?」ちょっと答えに困ってしまう
質問その1です。アメリカン・スタンダードが好き、
ということは、やる気がある限り、どんどんレパートリーは
増えるのであって、得意な曲や好きな曲、というのは、
「数十曲」のレベルではなく、「数百曲」になるのです。
例えば私の場合、一度も「ジャズシンガー」になりたい、
と思ったことはなくて、ジャンルを問わず興味を持った曲を
覚え、歌い、歌い方をいろいろ考えていくうちに、
いくつもいくつも好きな曲がレパートリーになっていく・・・
ということを何年も繰り返してきているわけです。
好きな曲は何日か経つと変わるし、「もっとも私らしい曲」
というのもどれなのか、わかりません。たまたまそのときの
演奏家とのウマがあって、「この曲、こんな感じで」と
思いついて歌った出来栄えが、聴いていたオーディエンスや、
演奏した自分達に「いいね!」と思えれば、
それも「得意なレパートリー」になる、という寸法。
ジャズを歌う人の多くが歌う曲、というのはあまり
好みません。
また、楽器で演奏したほうがはるかにいいから歌わない、
と決めている曲もあります。