よほど大きなお店で、何十人も座れるカウンターがあるところは
別として・・・。 普通の「バー」は、たいてい10席前後のカウンター席
+テーブルまたはボックス席という構成になっています。
バーを楽しみに来られる方は、たいてい一人または二人。
目の前のバーテンダーと話を交わしたい場合もあれば、
ひとりなら静かに飲みたいか、二人ならゆっくり語りながら
飲みたい、という風情が一般的です。
3人以上でバーを楽しみたいときには、「とても空いている時間で」
「あまり大きな声で話さない人同士で」「長居をしない」というような条件を
満たしている場合には、カウンターに座ることも可能だとは思いますが、
店側(バーテンダー)としては、できればテーブル席に座っていただきたい
のです。 一人または二人で楽しみたい他のお客様の良い時間を
作り出すために、カウンターの中にいる責任者としては、できるだけ
「ひとつの空気に占拠されている」印象を避けたいわけです。
このことを穏便にご理解いただいてサラリと楽しんでいただきたいと
思うのですが、うまく説明するのは、なかなか難しいものです。
本音を言ってしまえば、
「空気読めよ
」で終わりなのですが・・・失礼。
客「今日は友達を案内して来た。今から○○(某有名バー)に
連れて行きたいんだけど、あそこは混んでるからな。
電話で予約しとけば大丈夫かな?」
私「いえ、3名さま以上の場合はテーブルにお座りになるほうが
いいですよ。
」
客「空いてりゃいいんだよね?」
五味「空いててもキビシイです。
」
客「どうして?マスターとは親しいんだから、ちょっとアイツに
電話してみよう
」
だから、それがいちばん迷惑なんですってば。
古くから知っている方、たびたび来てくださる方ほど、新しいお客様に
それが強く伝わらないように配慮してあげないと、どんなバーも
「常連のワガママなら聞いてくれる地元のスナック」のノリになってしまいます。
誤解なさいませんように。「地元のスナック」がいけないのではありません。
それはそれでとても大事。でも、キャラクターというか、コンセプトの違いを
わからないと、楽しめる場所が少なくなります。