
最近アルトサックスを習い始めたあるバーテンダー氏。
「あっ!ミキさん、ちょうど良かった

今日レッスンだったんですけど、譜面が読めなくて、ボクだけズレててキビシイんです

どーしたらいいでしょう?」
差し出された譜面は、繰り返しマーク、1括弧2括弧、ダルセーニョ、コーダ、
という基本的記号を理解して、譜面を見ながらそれに対応していけるための
練習曲でした。 音符を追いながら「ここから1括弧に行って、ダルセーニョしたら
また繰り返して、2括弧の最後のところにコーダマークがあるから、そこから
エンディングに飛んで・・」と説明すると、
「なあんだ!一気にわかりました!

譜面を指差してくれないで、全部言葉だけで
教えてくださるので、混乱しちゃって・・・わかってみると意外と簡単なんですね~~

」
ついでに「例外もいろいろあるんだけど基本的にはね、曲というのは32小節で構成
されているの。 同じこと何回も書きたくないし見づらいでしょ?だから、8小節ずつを
一固まりとして感じていけば、端折ってあっても自然と割り切れるでしょう?」
バーテンダー氏「ホントですね!僕だって算数くらいわかりますからね、最初から
そういう風に解説してもらえるといいのにな~~」
譜面についてアマチュアの方に説明しようとすると、
「私は楽典とか理論を勉強していないので」とか「絶対音感がないし」とか

「書くことの勉強はちょっと」とか言って尻込みされるのですが、そこのところは
ジャズを演奏したり歌ってみたかったら、ちょっと勇気を出して説明を聞きながら
眺めてみてください。 たとえ貴方自身は見ながら歌うことはなくても、何を共演して
いるか、今どこをみんなで演奏しているか、を理解してその感覚を持つ、ということが
レベルアップにつながります。
譜面は「海図」のようなもの。細かい理論はとりあえず必要ありません。
地図とか地球儀を見て「あ、自分は今ここに立っているんだな」と思う感覚と同じように
今一緒に演奏(航海)している人たちからズレないようにする手助けとして、
読めるとか書けるではなくて「理解する」ということが、演奏者(歌手も)には
とても重要なことなのです
今夜はボーカル・クリニックに燃える?小谷さんと、抜群のコンビネーションを聴かせる
大角さんのご出演です。 演奏の合間に素朴な疑問や質問にも、丁寧に答えてくださると
思いますよ。
