JAZZ & BAR em's(ジャズバーエムズ)

 銀座6丁目に2003年末オープンしたジャズバーです。
「大人のくつろぎ空間」をお探しの皆様にご案内申し上げます。

演奏曲目

2013年09月30日 | ステージから
9月28日(土)『Standards [D]』より
 小林洋さんと影山ミキの渾身のナンバーです

1st.Set(Piano)
①Days Of Wine And Roses
②Dreamsville(H.マンシーニつながりで)
③Desafinade(Off Key)編
④Day In Day Out
歌:
Deed I Do
Danny Boy
Dream A Little Dream Of Me
Dear Heart
Deep In A Dream
Do You Know What It Means To Miss New Orleans

2nd.Set(Piano)
①Dear Old Stockholm
②Don't Take Your Love From Me
③Don't Explain
④Dansero
⑤Darn That Dream
歌:
Don't Cry Out Loud
Dindi
Don'cha Go 'way Mad
( Ellington Seriesとして)
Day Dream
Don't Get Around Much Any More
Do Nothin' Till You Hear From Me

次回[E]はたぶん12月のある土曜日に行われると思います
歌物のお好きな方、どうぞ聴きにいらしてくださいね

オツだね

2013年08月04日 | ステージから


 金曜日のご出演は深澤芳美(P)下間哲(Tp,Vo)DUOという、珍しい組み合わせ。
もちろん、キャロライナシャウトでも永年のメンバーで、ジャズひな祭りでもおなじみの
お二人ですが、他にベースもいなくて二人だけ、というのは、なかなか機会がないものです。
 私は常々、エムズの空間には管楽器の相性が良く、手狭なこともあって
大人数のにぎやかな構成は無理ですが、その分じっくり個人のプレイを聴けるという
良さがあると思っております。これはヴォーカルについても同じことが言えます。

 ファンの方々のリクエストも含め、それぞれ持ち寄りのお得意ナンバーを
ゆったり聴いていただけて、客席も熱心に盛り上がりました。
圧巻は下間さんの「一人フォー・バース入り'I Can't Give You Anything But Love'」
この場合の「バース」というのは小節のことで、アドリブの後半にそれぞれの楽器が
4小節(または8小節)ずつのソロを回していく、という掛け合いのやり方を言います。
大人数の場合はリードする誰かが「4バース!!」と声をかけることもあります。
で、ふつうは下間さんが深澤さんに振って代り番こに、となるのですが、この曲の時に
自分で歌い、次の4小節はトランペットで、というのを繰り返してみせたのです 
当然どちらも自分の口と呼吸を遣うわけですから、瞬時の息継ぎが問題になります。
ところどころ一瞬休符が入ったり「難しい!」「忙しい!」と叫んだり
しながらの熱演客席は大笑い大喝采

 しみじみとしたバラードの数々も、相方がクラリネットの時、サックスの時、そして
トランペットの時と、私の選曲も微妙に変化します。
それぞれの音色に耳を傾けながらの心地良い音空間を楽しむ
これぞ大人のライブですね
ぜひまたこういう時間と空間も演出したいと思いを新たにしました

 ちなみにタイトルの「オツ」というのは「甲乙」の「乙」で、
邦楽用語の「甲=甲高い(かんだかい)」に対する低音部の呼び方から来ています。
「ちょっと風変わりな面白い感じがする→凝った、粋な感じがする」という風に
用法が変化しました。
目指せ「オツなライブ空間」

愛好会の夕べ

2013年07月29日 | ステージから

 27日(土)トワイライト・タイム(17:00~19:3)に
Standards[C]』を決行いたしました
 
 この企画だけは「真面目にちゃんと」を連発しながら取り組む
小林洋さんのピアノ演奏と私の歌のそれぞれ25 ~30分で、1時間ステージを二回です
同じ「A~Z」のスタンダードを網羅する企画『パクリン1001合奏団』に対して
この企画は、1001に入っていない、でも良く演奏される、いわば現代の私達の現場の
愛唱(演)曲集、というわけ。
普段は1ステージに2曲と決めていますが、続けて5曲歌うと、「舞台に出ている」
感覚が強くなります。もともと私は大きな舞台もかなり好きですし、
歌だけに集中して良いときには、普段歌わないタイプの曲もそれなりにやって面白いとは
思うのですが、平日のステージに頻繁に歌うレパートリーに入れるかどうか、というのは
個人的好き嫌いよりも、その曲の持っている個性・・・演奏家が表現したい部分が
一般的な酒場の空間(静かかざわついているか、など)にマッチするかどうか、が
ポイントになります。
 たとえば'Cry Me A River'なんて曲は、シリアスで「ドッコイショ」になるので
現場ではあまり好みません。 ジャズバーのステージでは、先輩たちのいわゆる「小唄」
・・・鼻歌で表現できちゃうくらいの「人生ってそんなもんさ」くらいの、
シャレのめした感じのものが一番ピッタリくるのです。
ま、それこそ個人的な好みとも言えますけれど・・・
次回の愛好会[D]は9月28日(土)の予定です

 さて本日29日(月)ジャズバーエムズは営業しております。
月末の月曜日のみは、深澤芳美さんのピアノ・ソロでお楽しみください

デュエットの妙

2013年07月24日 | ステージから

 昨日のスコールは凄かった傘をさして、ビルの庇の下に
雨宿りしていても、道に叩きつける雨のしぶきでびしょぬれ
こんな気候、とても身体がついていけないゼ

先週の甲斐恵美子トリオの時に、ギターの辻さんと二度目のデュエット
"Love Me Tender"に挑戦しました。 前回思いつきでやって、意外とうまく
いったので、今回はエンディングもちゃんと打ち合わせて・・・・
ところが本番、辻さんは何を思ったか、最後の瞬間に裏切り
「サビから繰り返してさらに最後の4小節を繰り返して終わる」と言ったくせに
ベースの河原さんに
「ここ」と指示を出して二人でいきなり最後の4小節に行っちゃったのです
自信を持ってサビから歌おうとした私は置き去り
なんじゃそりゃ~~
辻「ゴメンゴメン、一瞬真っ白になっちまった
私「あんなに打ち合わせで“クドく“繰り返す”って言ったのに」
辻「そーだよね~~やっぱいい加減だな~~」
私「私ひとりまちがったみたいじゃん
辻「・・・・ゴメン言うとるやないけ(逆ギレ)」

 だいたいプロ同士、というかソロで歌うモノ同士で綿密に打ち合わせたり練習をしたりすると
なぜか本番ではうまくいかないことが結構あります。 お互いの呼吸をはかりながら
即興で合わせようとする方が事故は少ない。
 そしてもれなく、どうしたらうまくいったのかの詳細はまた忘れてしまうのです。
刹那的な人種と申せましょう。

 今夜は永年のデュエットの相方;高浜さんのソロ。
こちらはもうその教訓が身にしみているので、無駄な抵抗はせず、成り行き任せの
コンビネーションこれまたなぜかそのほうがピッタリはまるんですね~~

 スコールにつかまらないように、ちょっと覗いてくださいませ

プロアマの一夜

2013年07月15日 | ステージから

 13日(土)かねてよりご案内と早々の満員御礼を出しておりました
エムズ初の企画『e-PAQ』トワイライト・ライブが大盛会のうちに終了いたしました
バンマスの松平さんは素晴らしい気合いと行き届いた心配りのMCで1時間強の2ステージを
仕切ってくださいました。
松平「このように暑苦しい気候の中、『大人の隠れ家』ともいえるジャズバー・エムズに
お運びくださいましてありがとうございます。 え~~、クラリネットという楽器は
他の管楽器と違いまして、このような高温多湿の気候にも負けない防カビ効果と
抗菌作用を持つ優れモノでして・・・・あれっ信じました
ウソです
 熱演のあまり、終了時には「気合い入れすぎましたかね通りすがりの方が
気が楽ですね

 しかし混成トリオのコンビネーションも心地よく楽しく、
私の歌も入れると20数曲の一曲一曲に聴き入ってくださった
オーディエンス(半分は初めてエムズに見えた方々でした)の雰囲気も合わせて、
まぎれもない『大人のライブ』だったことをご報告いたします。

 こういう催しの時だけは、エムズがもう少し広いといいなあ、と思います。
もちろんプロもアマもそれぞれにお忙しい皆様ですが、またぜひ企画したいと
思っております。 お礼の気持ちを込めて・・・・

おかげさまにて

2013年06月23日 | ステージから
昨日のトワイライト・スペシャル:河辺浩市トリオ
大盛況で大御所トークも冴える、楽しいライブになりました

 初めてみえた方々もありましたが、ファンの方々はすっかり「ホームパーティー」
ノリに馴染み、みなさん思い思いのお弁当やら、差し入れのメロンパンやらを広げて
まあいわば、「芝居小屋」のような雰囲気
もちろん、ジャズにはいろんなスタイルがあって、息をつめて聴き入るような場合も
ありますが、このライブについては、御大河辺さん自らのお望みで、皆さんに
食べたり飲んだりしながら音楽を聴いてくつろいでいただきたい、ということに
スタイルが定まりました。
 設備の整った大きなライブレストランを、家庭的にアレンジした感じかな?
ダンスフロアもあるともっといいんですけどね

 小さなスペースでの限界や不便はいつもありますが、そのことも、
工夫して皆で楽しめる時間にできれば、と考えております。
『殆どセルフサービス』にもご協力ありがとうございました
女将も心おきなく、ステージに集中できました。

 次回は8月24日(土)に決定
暑さ負けしないように頑張ります

プロの技

2013年06月07日 | ステージから

 昨夜のリクエスト・・・どうも「リアル・キャバレー世代」のビッグバンド志向の
お客様らしく・・・。
「“ビギン・ザ・ビギン”聴きたいなあ
袴塚「えっっあの108小節の曲ですかっ
煩悩が強いものでどうも・・・
ていうかピアノとベースだけで
しばし、音をなぞっている袴塚さん。
「う~~ん、『ナンチャッテ』でやってみましょう」
しかし、リクエストした方も私達も、その曲と時代の雰囲気を堪能できたのでした
客「素晴らしいありがとう
袴「(小声で)アブネ~~

またある日の五十嵐トリオのステージ。
"When I Fall in Love"のリクエスト。 ビクター・ヤングの比較的知られている曲ですが、
この曲のバースが私は好きで、語りとともにいつも歌うことにしています
ところが、譜面のしまってある棚は、一番奥のピアノの下に隠れていて、そこの席に
お客様が入ってしまうと、お詫びを言ってどいていただかないと取り出せません。
しかも注文は混んでいて、歌の前に取りに行くこともできない
そのままステージへ。 本編はみんな知っているけど、モノは試し
「森田さん、バース知ってる?」
森「どんな出だしでしたっけ?」
私「ドドドドミレ~
森「ミミミミソ~?」
私「そう
森「了解
・・前の席のお客様たちは失笑「なんだよ~~」
しかし、この時も、バッチリ美しい一曲をお届けできたのでした

 あ~~楽し


『モダン亭』

2013年05月20日 | ステージから


 18日(土)行われた『昭和モダン亭-2』にて
今回は「進駐軍~キャバレーの時代」というテーマのもと、リアルタイム進駐軍
楽団経験者の先輩たちとの共演のエプソードなどを盛り込み、かつ、同じ時代に
流行った歌謡曲とジャズを織り交ぜての構成でした。
 高浜さんの魔法のような『バンブル・ブギ』なども聴けて
(左利きの高浜さんのベースラインは、本当にクマンバチの唸りのようです
いつもと一味違ったステージをお届けできました。

 歌で一番ウケたのはたぶん、高峰秀子さんの『銀座カンカン娘』と笠置シヅ子さんの
『東京ブギウギ』でしょうね。
 『銀座カンカン娘』を歌ったとき、ベースの酒井さんは「う~~ん本家よりいい!」
高浜さんも大拍手で「イヤ~~上手だなあアレンジした甲斐があった
私「ありがとうございます!『上手』とほめられて、すごくウレシイときと、なんか
むかつく時が・・今みたいに同業の先輩から褒められれば、文句なしにウレシイですが、
初めて聴いて涙を流すくらい感動して『上手ですねえ、どうして歌手にならなかったん
ですか』と本気でおっしゃる方が・・・これはどうも
そうか!それで怒っちゃうと『カンカン娘』になるワケですね大爆笑

 『東京ブギウギ』(YouTubeで見てください)の笠置シヅ子さんのものまねから、
エンディング:『ドリーム』の間奏での語り(これがまた“昭和風”)まで、
『モダン亭』ならぬ『エムズ亭』なノリも満載

 次回の企画は夏の終わりかな?『シャボン玉ホリデー:エムズ版』か?
はたまた本当の進駐軍サウンドに戻るかも?
こうご期待

50年ぶりの・・・!?

2013年05月10日 | ステージから

 「え~~何かリクエストはありませんか?」
これ、五十嵐さんがおっしゃったのです。
カウンターの女性ファンが勢いよく手を挙げて、
「ハッシャバイ、お願いします
五十嵐「ええう~~ん、もう何十年もやってないなあ
できるかねえ?」
女性「あっい、いいです。すみません別の考えます。」
五「ちょっと待ってよ。なんかクヤシイ」一同大笑い
後ろを向いて森田・谷口ペアと「あそこのコードどーする?」と
打ち合わせる五十嵐さん。
珍しく長い時間こだわって、いつもみえるファンの方も
「どーしたの?らしくないじゃん」とおっしゃるほど。
その結果、リクエストした方が思わず涙ぐむくらい、
なんかスゴイ"Hush-A-By"が聴けたのでした

五「イヤ~~それにしても久しぶりだったなあ」ご満悦
プロってやっぱりスゴイやね

 歌の方にも"Tenderly"などリクエスト
大先輩ほどじゃないけれど、一年くらい歌ってないし。
譜面も急には用意できません
私「キーはCかしらん?」
森田「ん~~(弾いてみる)B♭のほうがいいかな」
私「んじゃそれで。もし下の方が出なかったら弾いてください
 それでもこれもバッチリでした

 リクエストにお応えするのは、現場ミュージシャンの喜びでもあり、
実はプライドでもあります・・・と、日記には書いておこうかなっと

『昭和モダン亭』顛末など

2013年02月18日 | ステージから

 16日(土)のトワイライト・ライブ『昭和モダン亭』は
大正年間から戦前戦中戦後の日本の大衆歌謡と、それに影響を与えた
同時代のジャズのラインナップ、ディック・ミネさんのエピソードやら
フランク永井さんの物マネも飛び出して、イメージ通りの楽しいライブになりました。
 客席には、昭和20年代~30年代の、日本の歌謡シーンがおそらく一番洋楽的だった頃に
青春を過ごされた年代の方々も多く、目を閉じて一緒に口ずさんでいらしたり、
ちょっとうるうるな方もあったりして・・・

 高浜さんは幼少の頃から、兄さん姉さん父さん?世代の音楽に興味が深く、
懐メロをオリジナル通りに記憶している珍しい才能の持ち主であり、先輩方との共演も数多く、
片や私はジャズの業界に入る前に歌謡界にしばらくいたことから、
ディックさん淡谷さん灰田勝彦さんなど、歴史上に名高い先輩たちの、
まだお元気な頃にご一緒した経験もあるのです。
 笑いや驚きも交えた、単に懐メロを並べたというだけでなく、音楽がもっと
一般の人々の心に大きく響いていた佳き時代の、色褪せないスタンダードを再確認、
の意味も感じた時間でした。

 次回は昭和のどの辺を攻めようか?と、早くも高浜さんと構想を練っております
こうご期待


 さて本日(18・月)は、貸切のため、通常営業はいたしておりません。
悪しからずご了承くださいませ。