★私「お聴きになりたい曲がございましたら、おっしゃってくださいませ。
3人で力を合わせれば、3割くらいは打てると思います


」
袴塚「え、え~と、打てるかな~~

ボク、レパートリー
少ないモンで・・・」(弱気

)
★高浜「リクエストありましたら何なりとおっしゃってみてください。
てなこと言っといて、謝ってばかりいる場合もありますが・・・

」
★初めてみえた方が、「'You And The Night And The Music'なんて
リクエストしてもいいんでしょうか?

」と、恐る恐る尋ねられたので、
「もちろんですとも!

(カウンターから)
土井さん!お願いしま~す

」
ピアノのところで譜面を選んでいた土井さん
「・・は~~い

(やる気のなさそうな低音で)」
私「何か感じ悪いですね~

、せっかくドキドキしながら勇気を出して
言ってくださったのに

」ぷん

ところが、結構ノリノリの演奏を終えたあとの土井さん
「は~~、久しぶりにやったからドキドキしたな~

」
な~んだ。ドキドキ同士だったのね。
みんないろんなことを言いますが、実際には、お客様がリクエストなさる曲は、
半分以上は演奏できると思います。ただ、「この演奏家の組み合わせで、
この時代の曲の雰囲気がハマるかどうか」という問題もあります。
例えば、ニューオーリンズ・スタイルだ、と言っているのに、
「ビル・エバンス!」なんて言われても困りますし・・・。
もうひとつ、一般のお客様にありがちなリクエストの仕方として、
ボサノバで演奏しているのを聴いて「ボサノバもいいな~」という気分になり、
ボサノバばかりをリクエストなさる、とか、「いつか王子様が」を聞いて
「ワルツ・フォー・デビーもやって!」とか、連想ゲーム的に、
似たようなものをリクエストする、というケース。

ここで、同じ曲想のものを続けてやることは、まずありません。
50分間の演奏時間で、全編がバラードだったら、聴くほうも重くなって
疲れてしまう場合もあります。
ライブをやる人々は、スカッと乗れたり、まったりしたりのメリハリをつけて、
適当に気分を転換しながら飽きずに聴ける様に選曲し、曲を並べる習慣が
ついているのです。

そういうワケで、何曲かリクエストいただいて、そのステージの流れで、
「どれに応えてくれるかな?」と楽しみに待ちながら聴いていただく、
というのが、お互いに適当と思われます。