「・・・19世紀半ば、ロンドンのハノーバー街、コンデュイット通りにあった
”リマーズ・コーナー”という店のボーイ長、ジョン・コリンズが創作した
カクテル。はじめは自分の名前をとって「ジョン・コリンズ」としていたが、
ベースをジュネバ・ジンからオールド・トム・ジンにかえ、「トム・コリンズ」と
命名した。アメリカで生まれた「ジン・フィズ」は、材料も作り方もほぼ同じ、
分量だけが違う兄弟のようなカクテルである・・・」
初めて来られてこれを注文され、ネコのマークの
『オールド・トム・ジン』を、五味さんがカウンターに取り出すと、
「おっ!あるね」と、うれしそうになさる方も。
ドライ・ジンよりも少し甘口。でも、「トム・コリンズ」は、
ジンフィズよりもジンを多めに入れていたようです。
今では、他のいろいろなジンを使って作る場合も多く、
分量も、それぞれのお好みで調整したりしますから、
名前だけが残って使われている、とも言えますね。
お酒はその日の気分・体調、そしてその場の雰囲気で。
それともうひとつ、「記憶」「郷愁」も、大事なエッセンスなのですね。