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旅の淡彩スケッチ便り

水絵描きと申します。旅と絵を描くことが好きです。国内外を旅行した思い出とともに旅先で描いた絵を載せています。

原敬の生家

2011年09月06日 | 旅行記

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同じ所に長く滞在していると、旅行をしているというよりそこに住んで暮している感覚です。孫を放射能汚染を心配せずに思いっきり外遊びさせ、食べさせるという所期の目的はほぼ達成することができました。千葉では病院通いが続いていましたが、いい環境に恵まれ耳鼻科と皮膚科の先生から完治のお墨付きを頂きました。時々親を思い出して泣く孫の機嫌を取るのは大変でしたが、日焼けして元気に走り回るのを見ていると心がなごみます。

絵は高潔な政治家として知られる平民宰相 原敬 の生家(盛岡市)です。訪れた時は庭に花菖蒲が咲いていました。国難の日本。今こそ彼のような強力なリーダーシップを持った政治家が待望されるところです。


そば街道 七ケ宿

2011年08月29日 | 旅行記

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先日、旭川市内にある ロテル ド 北倶楽部に車で行きました。美味しいと評判の洋菓子店です。あと少しで到着する寸前、ロータリー交差点を通りましたが途中で立ち往生しました。幸い交通量が少なかったので助かりましたが、ラッシュ時だとどうなったことでしょう。4車線の国道、市道をはじめ6本の道路が交差する日本最大の本格的な交差点です。(後で知りましたが、ここは魔の交差点としてドライバーに恐れられているところだそうです。)

欧州の田園地帯を車で回りながらスケッチするのが夢ですが、このロータリ交差点を通過するのが厭で今まで行きそびれています。ちなみに辞書で見るとロータリは米語。(フランス語でロンポワン、英語でランダバウトと出ています。)

ロータリ交差点は欧米では一般的ですが、広いスペースが必要となるため日本にはほとんどありません。信号機なしで通過できるのがメリットのはずですが、ここは交通量の多い40号線を優先するため信号機がある変則的な交差点になっています。ロータリに慣れた欧米のドライバーもこの信号機を見て戸惑うのではないでしょうか。

絵はそば街道七ヶ宿(宮城県)です。


紅葉のドッコ沼

2011年08月21日 | 旅行記

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  旭川での借り暮しも一カ月を超え、こちらの生活にも慣れてきました。北海道の魅力は観光もさることながら食材の豊富なことです。(札幌の時もそう感じました)

サクランボ農園を訪れ、完熟の佐藤錦を手に入れたり(1パック200円ほどで10パックも買いました)観光の途中で立ち寄った道の駅やスーパーなどでメロンやトマトやスイカやトウモロコシ、ロシア産のウニや生ホッケやホタテ等を買ってきたりしています。何といっても放射能汚染を心配せずに食べられるのが一番のメリット。唯一の悩みは食べ過ぎて体重が少し増えたことです。

絵は遠野の帰りに立ち寄った紅葉に染まった蔵王のドッコ沼です。


道祖神のある村

2011年08月13日 | 旅行記

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旭川滞在も一カ月となり、孫と3人の生活にも慣れてきました。遠出はできなくなりましたが、近くに豊かな自然が一杯なのでそれほど退屈することはありません。晴れて暑い日は孫を連れて車で10分ほどの距離にある神楽岡公園の森林浴、日差しが無い曇りの日は歩いてアスレチック遊具のある宮前公園で遊び、午後は夕方近くまで昼寝をするのが日課になっています。森の中を歩いているとき、エゾリスと体長80センチほどの蛇を見ました。

絵は群馬県旧倉渕村の道祖神の里です。遠野の帰りは高速を使わずに一般道を寄り道しながら帰るのが常でした。ここを訪れたのもそんな時です。


喜多方旧市街

2011年08月06日 | 旅行記

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腰痛が少し治まったので、先週帯広十勝方面に一泊旅行と名寄、士別、幌加内へ日帰りドライブ旅行をしました。昨年春に旅行した時は車の前を横切るエゾキタキツネばかり見ましたが今回はエゾ鹿を何匹も見ました。幌加内では蕎麦畑から急に親子3匹の鹿が道路に飛び出してきてびっくりしました。

帯広からの帰りは然別湖経由で札幌に住む知人から是非行くようにと教えてもらった幻のアーチ橋タウンシュベツ橋を見に行きました。スケッチするのを楽しみにしていたのですが残念ながら雪解け水で橋脚が隠れてしまい上部だけしか見えませんでした。

絵は喜多方旧市街。これも遠野への往路に訪れたところです。


毛越寺

2011年07月29日 | 旅行記

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旭川に来てから2週間が過ぎ、ようやくこちらでの生活にも慣れてきました。  30年前に札幌で3年間暮した経験がありますので、だいたいの様子はわかっていましたが、改めて北海道は車社会であることを再認識させられました。借りたマンションは、JR旭川駅から歩いても15分の距離にあるので比較的便利なところにあるのですが、それでも毎日の食料や日用品の買い出しはもちろん、映画を見に行くにも医院や指圧や散髪をしに行くにも、お店までの距離がかなりあるので車がなくてはどうしようもありません。いつ来るかわからないバスを待っていては日が暮れてしまいます。

絵は4年前に世界遺産平泉を訪れたときに描いた毛越寺の浄土庭園。極楽浄土を表現していると言われています。


岩手銀行

2011年07月21日 | 旅行記

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旭川に来ています。13日の深夜に大洗をフェリーで発ち、苫小牧で一泊後、こちらで借りた2LDKのマンションに15日午後着きました。築年数はかなり経過していますがきれいにリフォームされています。TVや冷蔵庫、電子レンジ、寝具はもちろん生活に必要なものはほとんど全てそろっていますので当分生活できそうです。孫たちが来るまでまだ10日ほどあるので今のうちにあちこち出かけて絵を描きたいと思っています。

絵は遠野の帰路に立ち寄った盛岡の岩手銀行です。


田植え時の遠野

2011年07月11日 | 旅行記

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原発事故による放射能汚染は私達が住む街まで及んで来ていて、息子が買ったガイガ-カウンターで測定すると我が家の庭でも毎時0.2から0.3マイクロシ-ベルトを超える結果が出ています。

NHKで時々放映される千葉県を代表する測定値は市原市の0.04マイクロシ-ベルトですが、こんな人を惑わすデ-タが公表されることに憤りを感じます。原発を遠く離れたしかも人が実際住んでいない地上8メ-トルに設置された測定機の値なんか誰も信用しません。

我々老人は別として若い人達の健康への影響が心配です。そんなわけで、留守宅を息子夫婦に任せ、避暑を兼ねて孫を連れ北海道旭川にマンスリ-マンションを借りて避難することにしました。車で行きますのでパソコンも持参するつもりですが上手くブログが続けられるかわかりません。しばらくは音信不通になることをお許しください。

絵は2年前の春に訪れた時に描いた「田植え時の遠野」です。


山口の水車

2011年07月06日 | 旅行記

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封切りして間もない話題の映画「デンデラ」を見てきました。どんな映画なのか興味があったし、ブログ記事「デンデラ野」を書いた手前、見る責任があると思ったからです。

予想通り浅丘ルリ子が熊と格闘するシ-ンがあったりして、逆境にあって逞しく生き抜く女性の生への執念に圧倒されました。

絵はそのデンデラ野近くにある「山口の水車」 ここも民話によく登場するところです。水車小屋の屋根には草が生えてました。


河童淵とオシラサマ

2011年06月30日 | 旅行記

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遠野に泊った翌日、朝早く目覚めました。朝食まではまだ2時間近くあるのでスケッチブックを持って市内をドライブ、河童淵を訪れました。朝霧が流れ、何処からか河童が現れてくるような幻想的な風景が広がっている中で一枚絵を描きました。

河童淵の近くの伝承園という所には馬と夫婦になった娘の悲しい恋の物語で知られる馬の神様オシラサマが祀られています。河童もオシラサマも民話によく出てきますが、このような民話が生まれる背景には、遠野の豊かな自然とともに、馬と人が一つ屋根の下で暮らす曲り家での生活があったのではないでしょうか。


デンデラ野

2011年06月24日 | 旅行記

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絵は二度目の遠野旅行で泊った、たかむろ水光園の庭にある少し小ぶりの茅葺の曲り家です。このホテルの近くはデンデラ野と呼ばれています。佐々木喜善の家もすぐ近くです。

度々飢饉に襲われた遠野では、口減らしのため「姥捨て」の風習がありました。60歳を迎えた高齢者は、住み慣れた家を出て家族と別れ、このデンデラ野という所に小屋を建て集団生活をするのが村の掟だったそうです。 家を追い出された老人たちは秋の収穫期には近くの田畑に出て労働を手伝い、僅かばかりの麦や野菜などを手に入れることもあったそうですが、食べるものもろくになく、暖房設備もない掘立小屋での生活は長続きするはずもなく、厳しい冬を越せないで死んでいった人も多かったのではないでしょうか。よく見ると今はどこにでもある山間の畑になっていて、昔こんなところに悲しい物語があったとは信じられません。

タイミングよく明日25日から浅丘ルリ子、草笛光子、山本陽子などが出演する映画「デンデラ」が全国一斉に封切られるようです。どんな映画なのか興味が尽きないところです。


南部曲り家と佐々木喜善

2011年06月18日 | 旅行記

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柳田國男が遠野物語を出版して100年目に当たる昨年秋、三度目の遠野旅行をしました。遠野物語は地元の民話研究家 佐々木喜善が語った昔話を元に柳田國男が自費出版したものです。裕福な農家に育った喜善は語り部であった祖父から遠野に伝わる民話や妖怪譚を聞かされて育ったそうです。

絵はふるさと村にある典型的な南部曲り家です。人が住む母屋に続いて馬の住む所が前につき出る形で造られています。遠野市土淵にある喜善の生家も屋根こそ瓦葺に替えられていますが形は曲り家となっています。


タイムスリップ

2011年06月12日 | 旅行記

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リタイアしてから始めたスケッチも10年を過ぎました。今まで10人以上の先生について絵を習ってきましたが、先日、上海芸術学院出身の王軍先生という方に教えて頂きました。フランス製の大きな平筆一本で絵を描かれる独特の描き方で知られていますが、先生曰く「絵はモチ-フに似すぎても似てなくてもいけない。ちょうどその中間がいい。」と言われ目から鱗。なるほどと思いました。

我々アマチュアの場合、対象物に少しでも似せようという意識が強くなりがちで、つまらない絵になることが多いのですが、名のあるプロはモチ-フの特徴だけをうまく引き出して(描きこむところと軽く描き流すところを分けて)メリハリのある絵にしています。このあたりがプロとアマチュアの差かなと思いました。

絵は茅葺家のある遠野郊外の風景です。この界隈は明治か大正時代にタイムスリップした感があります。


牧舎風の家 その2

2011年06月06日 | 旅行記

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白馬4日間の旅から戻りました。コメントにも書きましたように、前半は雨でしたが後半は天気もよくなり、絶好のスケッチ日和でした。田植えの終わった水田の向こうに残雪を被った白馬三山が見える風景は見飽きることがありません。どちらかと言うと水彩よりも油彩向きの風景なのでしょうがそんなことはお構いなしに10枚近く描きました。遠野シリ-ズの後にUPしていきたいと思っています。

これも遠野郊外で見かけた牧舎風の建物です。手前の朽ち果てそうな茅葺屋根の家とのツ-ショットが面白いと思って絵にしてみました。この地方には、曲がり家と並んでこのような建物をよく目にします。

前にも書きましたが「滅びゆくものの美しさ」とでもいうのでしょうか、絵ではピカピカの新しい建物より錆びたトタン小屋や古びた古民家のほうがはるかにモチ-フになります。


牧舎風の家

2011年05月31日 | 旅行記

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予定では今頃はベネルックス3国を巡る12日間の旅に行っていました。風景画家が必ず訪れるオランダのヒ-トホルンやベルギ-のブル-ジュで絵を描くのを楽しみにしていたのですが、日本からの観光客に放射能汚染の検査をするという話を聞いて、バイキンみたいに扱われるのは真っ平御免なのでキャンセルしました。

絵は遠野市内の風景です。この地方では屋根の傾斜が途中から大きくなる牧舎風の建物をよく目にします。冬の降雪と関係があるのでしょうか。

明日から4日間の予定で白馬にスケッチに出かけます。梅雨時なので少し雨が心配ですが残雪を被った山々を背景にした村の風景が描ければいいのですが。