とりあえず一所懸命

鉄道の旅や季節の花、古い街並みなどを紹介するブログに変更しました。今までの映画や障害児教育にも触れられたらと思います。

僕の歩く道 第8話 感想めいたこと

2006-11-30 22:17:07 | 障害児教育
前回の終了寸前、幸太郎に教えられた道に、亀田のロードレーサーを見つけたテルは、亀田の喫茶店に向かうことができます。喫茶店の前で待っているテルに、偶然通りかかった里奈と店の中から出てきた亀田に声をかけられ、喫茶店に入ることができる。また一つ新しいことができるようになっていきます。「兄は初めての場所だと緊張するので…」と心配する里奈に「大丈夫!」と言って入っていくテルです。新たな広がりがまた一つ見えた瞬間です。

 喫茶店のどこに座るのか、BGMは大丈夫なのか?出されたコーヒーもゆっくり飲むことができないのではないか?飲んだら「コーヒーを飲んだら帰ります」と言って里奈を困らせるのではないかなど、少し心配な部分はあるのですが、細かいことを気にしてたらドラマが成立しなくなりますね。

 一方、幸太郎親子はは親から絵の具をプレゼントされて、絵画教室に通うことを許可してもらうという改善の道へと向かい始めます。

 動物園に誕生した双子のレッサーパンダの赤ちゃんの名前を一般公募した中から決めようとする。「大竹さんも一緒に選んでくれる?」と聞かれて、エコラリアなしにさっと仲間に入っていくテルにちょっびっくりしました。

 久保(大杉漣)は本社に呼ばれている園長の話で「出世かー!」という会話を聞いて、「出世かー…」と繰り返すテルです。このつぶやきが、ドラマを観ている人に「人間何が大事かよーく考えてみよう」と語っているような気がしました。

 来園者数が減っている原因を問われていた。本社に戻り出世したいと思っている久保だったが、このままでは園長のポストすら危ないと言われ、早速、レッサーパンダをマスコミに発表するために、名前を早く決めるよう古賀指示します。

 マスコミ発表の日、双子のうち一匹・クッピーの元気がない。心配する古賀は久保にマスコミ取材の延期を求めるが、「別に死ぬわけじゃないだろう」と古賀たちの意見を聞かず無理やりマスコミ取材を行った。

 その後、クッピーの容態は心配な状態に…。テルもクッピーを見守るが、勤務終了時間になったため帰宅。久保も心を残しつつ帰宅するが、途中、焼き芋を食べているテルを見つけ隣に座り、「私達以外は一致団結のようだね」と独り言のようにつぶやく。

と、テルは思いたったように立ち上がる。「テルは動物園の飼育係です。テルの動物園の動物たちが元気で過ごせるようにお仕事がんばってください。約束です」と都古との約束を口に出して、動物園に戻る。
戻ってきたテルに三浦と古賀が笑顔を向ける。クッピーの容態が回復しテルを家に送った古賀は、都古の退職後、動物園に迷惑をかけていないかと心配する里江に、「飼育係の一人としてちゃんとやっていますよ」と伝える。

 帰ろうとした久保に古賀は、息子が自閉症であることを打ち明けた。「ありのままの息子を受け入れられなかった」と後悔を語る古賀に、「ありのままの息子を受け入れなかったあなたはありのままだったのではないか」「自分はありのままでいたことがない」望んでいない出世をしなければならないことや動物に愛情があるふりや障害者雇用にも理解あるふりをしなければならない本音をもらす。

 翌日、里江の感謝の手紙が輝明から久保に渡され、そこには理解ある園長に出会えた感謝の気持ちが綴られていた。里江への返事がなかなか書けない久保は、改めてテルの仕事ぶりを眺める。

 そんなある日、動物園に視察に訪れた本社の上司が、リンゴを切っているテルから定規を奪った。久保は、これは彼にとって必要な物と言って定規をもぎ取りテルに返す。見ていた古賀は、「さっきの行動は障害者に理解がある“ふり”ではないですよね」と久保に言った。その日、里江への返事を書き終えた久保は、テルと一緒に焼き芋を食べながら、テルが話し出したフラミンゴの解説に微笑みながら耳を傾ける。

 今回のテーマは、テルと知り合えた人が、自分自身の生き方を見つめ直していくというテーマだったのだと思います。「うそはいけません」と教えられたらその通りにしか生きられない自閉症の人たちとふれ合うことで自分自身を見つめ直すというテーマなんだと思います。
コメント
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