季節はずれのインテルメッツォ(続)

音楽、文学、絵画、スポーツ、シェパード等々についての雑記帖。

知る人もなくなったピアニスト

2020年06月15日 | 音楽
https://youtu.be/x4GQq7H527M

数日前偶然に知ったピアニストである。
しかし録音当時こうして録音されたということはそれだけでも評価されていたのだろう。

YouTubeは何と有り難いアイテムだろうか。

聴いてみて貰いたい。地に足がついた演奏である。
何より音が美しい。この時代、音が美しくないのはピアニストと見做されるはずもなかっただろうから当然だと言える。

この録音のおかげでひとしきり大昔のピアニストの録音を聴いた。

改めて途方もない腕前の人達が大勢いたことを再認識した。

昨今の主張、すなわち現代の名人芸は昔とは比較にならぬほど高度になっているというのが消し飛ぶような鮮やかさなのである。

ここで紹介しているピアニストは所謂名人として謳われた人ではないのだろう。しかし確かな手応えを楽器、恐らくはベヒシュタイン、から得ているのは実によく分かる。

これら忘れ去られたピアニストはその技術をもってしても何故忘却の彼方に去ったのだろう?ブゾーニやゴドフスキーは今なお語られているのに。

偶然とばかりは言えないのかも知れない。
しかしそれ以上は僕の憶測の域をでないのである。

しばらく今から百年ほど前の名人を紹介してみよう。

現代の名人達の目に留まってくれたらと願う。
コメント
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