季節はずれのインテルメッツォ(続)

音楽、文学、絵画、スポーツ、シェパード等々についての雑記帖。

冥王星

2010年06月10日 | その他
冥王星が太陽系の惑星から格下げになったのは記憶に新しい。数年前からちらほらそんなことになりそうだという話は聞いていたので、やはりそうだったかという思いだった。

冥王星は他の太陽系惑星よりはるかに小さい上、公転軌道の角度がずいぶん違うとか、その周辺に同じような天体が次々と発見されるなど、素人目にもなんとなく分が悪いような感じだったのである。

そんなわけで格下げのニュースに意外な感じを持つこともなく、大抵の人にとっても同じだったと思われる。

しかし先ほど数分間立ち読みする時間があって、科学コーナーを覗いたら、冥王星の格下げについての本があるのに気づいた。素人にさえ特別視されない話題が立派な本になっているということはどこかに理由があるはずではないか。

すぐに立ち読みをしたのだが、僕に与えられた時間はわずか2,3分なのだった。えーい、買っちまえと価格を見たが、しっかりした装丁から予感されたこととはいえ2000円もする。一瞬の間にこれは買う価値がある本であるか、と決断をしなければならない。

僕は買わなかった。一瞬の間に、何という決断力であろう、と驚くのは間違いである。僕は今日買うのをやめただけにすぎない。明日はまた「続きを読みたいなあ、うじうじ」と悩むことだろう。鳩山総理の基地問題もこんなふうに先送りだったのかもしれない。

で、立ち読みをしたといっても読んだうちに入らないのに、何を未練がましく思っているかといえば、この降格劇には政治まで絡んでいるような記述が目に入ったからなのだ。

科学にだってその時々の世相、政治状況が必ず影響する。なにもガリレオとカトリック教会だけに限らない。それをよく示す格好のテーマかもしれないぞと思った。

棚に戻そうとした最後の数秒で目に入った見出しは、冥王星降格問題がアメリカ大統領選挙のときの両陣営の戦いにも関係していることを示唆するものだった。ここまで話が大きくなると何のことかまったく見当も付かないね。でもガリレオの例に負けていないと思うな。

そんなわけでどうしても先が読みたいのです。読んだらまたここに書きましょう。しかしいつ立ち読みに行けるかちょっと分からない。相変わらずうじうじしたまま今日も暮れる。