今回の消費税増税論議については、10%にさっさと上げた上で、それを貧困者対策に回せばよい、と私はずっと前から言ってきた。
そもそも、日本政府は、貧困者が日本にいるとは思っていない、なんて言うと言い過ぎだが、要するに、貧困者は日本では例外存在に過ぎない、と言い得る程度の数字に貧困者の数を抑えることが、日本の行政府の目的だった。
より具体的に言えば、貧困者の数字を生活保護で対応できる数字に抑えること、それが行政の目的なのだ。
曰く、「救貧政策ではなく、防貧政策を」が、日本の高級官僚(キャリア)の合い言葉で、すぐ下の、いわゆるノンキャリアたちは、すっかりこの言葉を信じている。
というのは、「救貧政策ではなく、防貧政策を」という言葉を目にしたのは大蔵省のノンキャリアのトップが書いた本で読んだのだ。
野田もまた、この高級官僚の言い分にすっかり丸め込まれているのだ。
そもそも、生活保護の対象が日本では極端に少ない。
ちょっと前、百万世帯を越えたとか、ニュースになったが、いろいろ制度の違いはあるだろうが、生活保護を受けている人は、先進諸国では日本より桁違いに多い。
イギリスあたりでは、国民の10%くらいが生活保護を受けているはずだし、アメリカではフリードマン考案の「負の所得税」政策が25年前くらいから実施されているから、アメリカ人の相当数が所得税を払うのではなく、逆に給付を受けている。
そんなこんなで「救貧政策ではなく、防貧政策を」のスローガンが怪しくなってきている現状を踏まえ、官僚(たしか通産省だったと思う)は「負の所得税」政策の具体的検討に入ってきている、と新聞のベタ記事で読んだのが、一昨年の春。
マスコミのバカは、どこもフォローしなかったが、世の中の流れとしてはこの方向に進むんじゃないかと思う。
野田のバカは、消費税増税を財政悪化に対処するためと言い、マスコミ、とくにテレビのバカどもは、それを鵜呑みにしているが、いくらなんでも、社会保障の改善どころか、年金の削減から手を付けようというのだから、支持率がつるべ落としに落ちるのも必定。
財務副大臣だか、政務官だかは、将来的には17%必要と言ったらしいが、そもそも「消費税」と言いつつ、実際には「消費」の前の仕入れ段階でもとっていて、それを年末調整か何かで戻していること、輸出企業の場合、輸出先の政府に消費税を払うわけだが、その分が、なんと戻ってくる。
それを改めれば、それだけで数兆円増収になるのではないか。
いずれにせよ、野田の頭の中は「財政赤字解消」で一杯で、他のことが考えられないようだが、世の流れはそれとは別に動いている。
と思いたいが、地震以来、「普通の生活人」が「普通の生活」を営むことを最上のこと、絶対に得難いことともて囃す。
こんな「普通の生活」なんてイヤだ、まっぴらだと思う人は少なからずいるし、そういう「普通」からはみ出した少数意見こそ、貴重なんだが、そういう人にとっては本当に生きにくい世の中だ。
石巻の浜辺に一本だけ津波に耐えた松が「希望」のシンボルだと。
「普通」に考えれば、あれは、どう見ても、津波の強大な威力のシンボルでしかないのだが、「普通の生活」を至上のものと仰ぐ、平凡な感性の持ち主にはそれすらわからないらしい。
それどころか、松ぼっくりから種をとって、それを「跡継ぎに」だと。
そんなことのために、金を使い、時間を使い、才能を使い……。
そんなこともわからぬ連中がどんなに雁首そろえたって、これからNHKで、やるらしいが……何も有効な手段は見つからないに決まっている。
まずは、あの一本松が「希望の松」どころか「絶望の松」であることををまず認めなければならないのだ。
保坂和志氏のインタビューは、「科学は夢を見ない」がテーマだった。
科学は、自然をそのまま、精密、正確に見ようという、ただそれだけのものであって、でもそれだけだと社会との「絆」がないので、せこい奴が「夢」や「希望」をくっつけてしまったので、原爆なんて、とんでもないものが生まれてしまった。
これは、「戦争に勝つ」という「夢」「希望」を実現するためだった。
ちがうかい? NHKさん。
NHKの番組、今も続いているが、ドイツで年金支給年齢を引き上げたことをNHKは、しきりに強調、「後に続け」と言わんばかり。
これはヒドい。
と思っていたら、遥よう子だったか、年金支給開始年齢を引き上げたドイツの政治家の発言に猛烈に噛み付いていた。
いや、まったく正論である。
古川が、所得による負担に制度を変えなければならないと言っているが、問題は、野田がどう考えているか、全然明言していないことだ。
「税と社会保障の一体改革」と言っても、中身には触れずに、国民に納得してもらおうなんて、甘すぎる。
ともかく、まともなのが、「遥よう子」というのが、ちょっとびっくりだった。
そもそも、日本政府は、貧困者が日本にいるとは思っていない、なんて言うと言い過ぎだが、要するに、貧困者は日本では例外存在に過ぎない、と言い得る程度の数字に貧困者の数を抑えることが、日本の行政府の目的だった。
より具体的に言えば、貧困者の数字を生活保護で対応できる数字に抑えること、それが行政の目的なのだ。
曰く、「救貧政策ではなく、防貧政策を」が、日本の高級官僚(キャリア)の合い言葉で、すぐ下の、いわゆるノンキャリアたちは、すっかりこの言葉を信じている。
というのは、「救貧政策ではなく、防貧政策を」という言葉を目にしたのは大蔵省のノンキャリアのトップが書いた本で読んだのだ。
野田もまた、この高級官僚の言い分にすっかり丸め込まれているのだ。
そもそも、生活保護の対象が日本では極端に少ない。
ちょっと前、百万世帯を越えたとか、ニュースになったが、いろいろ制度の違いはあるだろうが、生活保護を受けている人は、先進諸国では日本より桁違いに多い。
イギリスあたりでは、国民の10%くらいが生活保護を受けているはずだし、アメリカではフリードマン考案の「負の所得税」政策が25年前くらいから実施されているから、アメリカ人の相当数が所得税を払うのではなく、逆に給付を受けている。
そんなこんなで「救貧政策ではなく、防貧政策を」のスローガンが怪しくなってきている現状を踏まえ、官僚(たしか通産省だったと思う)は「負の所得税」政策の具体的検討に入ってきている、と新聞のベタ記事で読んだのが、一昨年の春。
マスコミのバカは、どこもフォローしなかったが、世の中の流れとしてはこの方向に進むんじゃないかと思う。
野田のバカは、消費税増税を財政悪化に対処するためと言い、マスコミ、とくにテレビのバカどもは、それを鵜呑みにしているが、いくらなんでも、社会保障の改善どころか、年金の削減から手を付けようというのだから、支持率がつるべ落としに落ちるのも必定。
財務副大臣だか、政務官だかは、将来的には17%必要と言ったらしいが、そもそも「消費税」と言いつつ、実際には「消費」の前の仕入れ段階でもとっていて、それを年末調整か何かで戻していること、輸出企業の場合、輸出先の政府に消費税を払うわけだが、その分が、なんと戻ってくる。
それを改めれば、それだけで数兆円増収になるのではないか。
いずれにせよ、野田の頭の中は「財政赤字解消」で一杯で、他のことが考えられないようだが、世の流れはそれとは別に動いている。
と思いたいが、地震以来、「普通の生活人」が「普通の生活」を営むことを最上のこと、絶対に得難いことともて囃す。
こんな「普通の生活」なんてイヤだ、まっぴらだと思う人は少なからずいるし、そういう「普通」からはみ出した少数意見こそ、貴重なんだが、そういう人にとっては本当に生きにくい世の中だ。
石巻の浜辺に一本だけ津波に耐えた松が「希望」のシンボルだと。
「普通」に考えれば、あれは、どう見ても、津波の強大な威力のシンボルでしかないのだが、「普通の生活」を至上のものと仰ぐ、平凡な感性の持ち主にはそれすらわからないらしい。
それどころか、松ぼっくりから種をとって、それを「跡継ぎに」だと。
そんなことのために、金を使い、時間を使い、才能を使い……。
そんなこともわからぬ連中がどんなに雁首そろえたって、これからNHKで、やるらしいが……何も有効な手段は見つからないに決まっている。
まずは、あの一本松が「希望の松」どころか「絶望の松」であることををまず認めなければならないのだ。
保坂和志氏のインタビューは、「科学は夢を見ない」がテーマだった。
科学は、自然をそのまま、精密、正確に見ようという、ただそれだけのものであって、でもそれだけだと社会との「絆」がないので、せこい奴が「夢」や「希望」をくっつけてしまったので、原爆なんて、とんでもないものが生まれてしまった。
これは、「戦争に勝つ」という「夢」「希望」を実現するためだった。
ちがうかい? NHKさん。
NHKの番組、今も続いているが、ドイツで年金支給年齢を引き上げたことをNHKは、しきりに強調、「後に続け」と言わんばかり。
これはヒドい。
と思っていたら、遥よう子だったか、年金支給開始年齢を引き上げたドイツの政治家の発言に猛烈に噛み付いていた。
いや、まったく正論である。
古川が、所得による負担に制度を変えなければならないと言っているが、問題は、野田がどう考えているか、全然明言していないことだ。
「税と社会保障の一体改革」と言っても、中身には触れずに、国民に納得してもらおうなんて、甘すぎる。
ともかく、まともなのが、「遥よう子」というのが、ちょっとびっくりだった。