パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

馬鹿ッ!

2005-11-17 17:27:00 | Weblog
 テレビのスイッチを何気なくひねったら、日光の鹿公害のニュースをやっていた。途中から見たので、話の筋道はよくわからないが、鹿を捕まえて用意した柵の中に追い込んでも、じきにその柵を壊して逃げ出してしまうらしい。で、その理由だが、鹿には、「柵に添って動く」という習性があるそうで、そのため、複数の鹿を四角い柵の中に追い込むと、ある程度の時間が経つと、全部の鹿が柵に添って走るようになり、やがて、四角の「角」に全頭が集中してしまい、その圧力で柵が壊れ、一斉に逃げ出してしまう、ということらしい。
 だったら、柵を丸くして、角を作らなければいいじゃないかと思うが、それはさておき、てことはつまり、鹿が逃げるのは、別に「自由」が欲しくてそうしてるわけではなく、ぶっちゃけて言うなら、柵に行く手を拒まれても退くことを知らないため柵に添って走る他なく、その結果、やがて角っこで団子状態になって……要するに……「馬鹿」なんだね(笑)。
 馬もあんまり利口ではないというから、「馬鹿」の語源は、王様の暴力を恐れた役人が、鹿を指して、「あれは馬だな」と言う王様に、「その通りでございます」と答えた故事から、おろかな人間を「馬鹿」と言うようになったという通説より、文字どおり、「馬、鹿なみの頭脳しかない者」を指しているのかもしれない、なんて思ったりした。