ドッグシェルター

保護犬の紹介、お知らせ、ご支援のお願い

徳島から来ました。

2010年06月24日 | Weblog
先週、徳島のホームレス犬の件で相談がありました。
相談相手の方より、その犬の状況を詳しく聞きながら
保護に向けて話を進めました。
日曜日に徳島の提携病院へ預けてもらい、
ノミダニ駆除フロントライン、フィラリア検査、便検査、
ワクチン接種など、入院期間中に診療してもらいました。
ダニ、ノミはたくさん付いていましたが病院で駆除して下さいました。
現在のところ食欲もありバべシアの症状はでていませんので
なっていないと思いますが、念の為近日中に血液検査の予定です。

この犬を保護するまでの経緯は、
アパート住まいでは、飼えない相談主さんからの相談でした。
毎日アパートの前に現れては、いつの間にどこかに去っていく、
それが数ヶ月前から続いていたそうです。
初めて姿を見たのが、今年の2月末頃、それから頻繁に目撃
する様になり、約3ヶ月近く経ちます。
最初は、太っていた体系が見る見る内に痩せ細っていく姿。
朝アパートの前に、痩せた姿でお腹を空かせて、
ちょこんとお座りして餌を待っている犬、
その日から毎日の様に朝になると、餌を貰いにアパートの前に現れ
大人しくちょこんと座って待つようになっていた。
そして、夕方どこかに去っていく。
一体何処に去っていくのだろう。ちゃんと帰る家があるのだろうか?
そして、相談者は犬の後ろをつけて行ってみると、
その犬は近くにある学校の中に入っていった。
どこかに寝る場所を見つけて寝ているようです。
そこの学校の生徒数人に、その犬のことを聞いてみると、
やはり数ヶ月前くらいから、姿を見せる様になり、パンを
貰ったりしていたらしい。
でもお腹が満たされる程でもなかったようで、段々痩せ行く姿が
哀で、そしてアパートの前に現れる様になってから
毎朝フードを与え始めたそうです。
肋骨が浮き出ていた体型も最近やっと普通になりました。
先日どしゃ降りの雨の日に、ずぶぬれになりながら
アパートの出入り口にやって来て、お座りをして待っている。
その姿を見て初めて家の中に入れて上げたいと思ったそうですが、
ペット禁止では入れることはできません。
そして不憫なこの犬のことを、ドッグサルベーションに相談するに
至り
まずは首輪を装着してもらい、リードを付けて貰い、
それがスムーズに完了できたら、動物病院へ運ん頂くまで
相談者様にはご協力頂きました。
一頭の犬の救済に当っては、関わる心優しい人々の協力があってこそ
救済劇は成就します。

最近たんぽぽちゃんと出会い、保護に至るまでも一緒でした。
そこに直接関わった人達の敏速な行動がなければ、
一頭の犬の命は救えてなかったでしょう。
細かい事や、その時の懸命な思いはうまく言葉では表現できません。
表面化しないところでの行動も、一々活字にはしにくいですが
ボランティアによる救済劇には、人知れず影の努力もあることを
知って欲しいと思います。

そして、ドッグシェルターがあればこそ保護することも可能に
なり、そこでお世話に従事するスタッフや皆様のご支援によって
保護は成り立っていきます。
一頭幸せへの旅立ちとなりシェルターを卒業すれば、
又一頭救えます。

今日徳島から来たわんちゃんは、ミミちゃんと名付けました。
ミミちゃんは、生きる為の知恵を持ち、人間と共存する大切さも
ちゃんと分かっている、自分にご飯をくれる人は人間だという
ことも理解している相当賢いわんちゃんです。
画像は後日UP致します。
Mさんミミちゃんを助けて下さって本当にありがとうございました。