Taking Up the Cross (Mark 8:31–38) — A Sermon by R.C. Sproul
訳出時間枠:27分16秒から最後まで
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聖書テキストにおける正しい意味はただひとつしか存在しないということを念頭に置きながら、マルコ福音書から改革派神学の基礎教理を学ぶ。
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益とは、どのような益なのでしょうか。
主は、経済的手法、ビジネス的手法、商業的手法、そして損益の視点に立って説明します。
一方で人は利益を考え、他方で不利益を考えます。
利益を見て損失を見る。受取勘定を見て支払勘定を見る。
さまざまな損得勘定を考慮に入れる。
イエスは言いました、「一寸このことを見てみよう。」
利益について:現金がある、家畜がある、二輪戦車がある、土地がある。土地の広さはどれくらいあるか。
全世界とその中にあるすべてがあなたのもの。
しかし、台帳の借り入れにおいて、つまり赤インクで記された損失下で、あなたの命が計上されている。
主の言い方を借りれば、台帳の黒字面には全世界が含まれている。
台帳の損失に計上されているのはあなたの魂。
つまり、あなたは破産人。
あなたはすべてを失った。
イエスはそれを次のように言い変えます。
「魂の代わりとして、あなたは何を差し出すことができるでしょうか。」
世の文学は悪魔に魂を得る男のフィクション作品で満ち溢れています。
その行為は、人間が関与する中で最も醜悪な取引であります。
ひとつお聞きしたい、あなたの魂の価値はどれ位でしょうか。
もしも誰かがあなたから魂を取り去ろうとした場合、あなたはそれに対していくら支払いますか。
クリスチャンであるあなたは、それに対してイエスはいくら支払ったと思いますか。
1日ではない、1週間でもない、永遠においてあなたの魂の安全と贖いを保証するためにイエスが支払った代価です。
私たちは、毎日、テレビや新聞、ラジオで宣伝広告の砲火を浴びています。
これを持っておきなさい、あれを持っておきなさい、と。
これさえあればあなたの人生は意義深いものになるでしょう、とか。
違う、あなたが本当に所有すべきはキリストに買い取られた魂です。
それさえあれば、あなたは極めて高価な真珠を持っているのと同じ、全世界を所有しているのと同じであります。
そして、最後にイエスは言います。
「この姦淫の罪深い時代において、私と私のことばを恥とする者は誰でも、人の子が聖なる天使を伴い御父の栄光の中で来る時、その者を恥じるであろう。」
この経営上の問題点に関してイエスが語っている内容の本質は恥であります。
あなたがクリスチャンであることを知らない知人はいますか。
あなたの友人、一緒に働いている人は皆あなたがクリスチャンであることを知っていますか。
そうでないのなら、どうしてそうではないのですか。
もう一度言いますが、どうしてそうではないのですか。
世は私たちを憎んでいます。
誰も憎まれたいと思う人はいません。
十字架は恥ずかしいものであります。
誰も恥をかきたいと思う人はいません。
私たちは、恥をかきたくない、恥をかかされたくないという深く根付いた個人的な願望を持っています。
そこで、私たちは本当の感情や信仰心を隠そうとするのです。
イエスは言います。
「もしもそうするなら、私を恥とするが故に、御父の御前であなたを恥とします。しかし、私について来ようとするなら、私の苦悩、私の拒絶、私の死、私の十字架を受け入れなければならない。何故なら、それが私とともに立つことの代価だ。」
お祈りしましょう。
我らの父よ。私たちの贖いの代価について教えて下さり感謝します。私たちのために死んでくださったメシアのために、私たちのために死んでくださいましたメシアのために献身できるように新たに私たちの心を整えて下さいますように。主の御名によってお願い致します。
アーメン。