水曜日の夕方、携帯に妻からメールが入った。「吐き気がして、体調が悪いので、真っ直ぐに帰って」 この知らせを受けて、飛ぶように帰宅すると妻は普段着のまま、蒼い顔してベッドに寝ていた。熱は無いようだが、吐いて気分が悪いという。緊急病院に行こうかと言うと、大丈夫だ、と気丈な返事だった。<o:p></o:p>
顔色は悪いが落ち着いているようなので安心した。そうこうしているとレッスンを終えた長女が上がってきた。妻の容態が悪いので、先ほど和音君は婿さんが連れて帰ったという。それで、妻もお守り役が終わって、安心して寝ていたのだ。夕食を心配するので、コンビニもあるし何とかなるから、と言って寝かせつけた。<o:p></o:p>
ほっかほか亭でお惣菜を買って来ようか、と考えていたら、長女が簡単でいいのなら、と言って15分くらいで夕食を作ってくれた。3種類。おひたしと、芋の煮付け、鶏肉のなんとか。冷蔵庫に入っていた食材を使って、手際よく仕上げたのには驚いた。家に居る頃は料理は殆ど手伝わなかったので、料理は不得手だと思っていたのだが、やはり主婦! それなりのスキルは持っていた。<o:p></o:p>
短大時代の頃、単身生活していたが、その頃に覚えたのだろうか。嬉しい発見だった。料理は、若い世代らしく、濃い味だったが美味しかった。<o:p></o:p>
そして今朝、妻はやはり吐き気がすると言う。一人にしておけないので、会社へは午後に出勤することにした。たまたま重要な会議が予定されており、説明役だったので抜けることが出来なかったのだ。<o:p></o:p>
洗濯機を廻して、洗濯物を干して、野菜サラダで朝食を食べていると、妻が起き出してきた。ベッドで寝ているよりも居間のソファーで横になっているほうが、気がまぎれていいのだろう。気分は相変わらずだそうだが、昨晩よりは顔色がいい。<o:p></o:p>
10時過ぎに長女が和音君連れてやってきた。いつもは夕方なのだが、スタッフミーティングがあるので和音君を預かってくれという。和音君と遊んでいると妻も気分が良くなったのだろうか、幾分元気になった。孫の力は大きい、と改めて感じた。<o:p></o:p>
後ろ髪を引かれる思いで、12時に我が家を出た。長女がまもなく戻るので、大丈夫だろうと思ってのことだ。会議は少し遅れて出席。3時半に無事に終了。その足で真っ直ぐ帰宅した。妻と和音君が元気そうに遊んでいた。吐き気は治まったそうで、安心した。和音君はよちよち歩いている。見ているともう這うことは無かった。時々、よろめいて尻餅をつく。その拍子で顔をぶつけたのだろうか、ほほにあざが出来ている。痛かっただろうな、と我がことのように涙が出る想いがする。<o:p></o:p>
幾分元気が出た妻が夕食を作った。けれども食欲は無いようで、9時過ぎにベッドに入った。疲れだろうか食べ合わせだろうか、梅雨に入ったばかりである。季節の変わり目の体調不具合だったらいいのだけど、心配だ